2023年10月30日付経済教室少子化対策、何ができるか(下) 「出産は損」の現状 是正急げ

少子化が止まらない。筆者は女性が望む雇用改革が不十分と主張する。
まず男性の無限定正社員という働き方が問題と指摘する。女性が男性と同様に昇進するには無限定な働き方が前提となるからだ。
若者の不安の現状を踏まえた改革が必要と筆者は指摘する。若い女性にだけ育児負担がのしかかり、仕事を失うリスクが上がり、低賃金パートに転じやすくなる現状がある。
筆者は具体的な対応として以下を挙げる。
在宅勤務を含む柔軟な働き方を認め、無限定社員を優遇する人事制度をやめる。
有配偶者の夫の配偶者手当を無くし、浮いた賃金を非正規雇用者の待遇改善の原資に充てる。
第3号被保険者制度をなくしパート労働者を一人前の労働者とするように賃金体系を見直す。「改革は既得権益に厳しい面もあるが、人口減少社会に向けて政労使で本格的に取り組むべきだ。生産性を確保しつつ、子どもを持つ女性がキャリア展望のある働き方を目指せることが肝要だ。」と筆者は主張する。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?