2023年11月15日付経済教室 診療・介護報酬改定の課題(上) 人材確保へ引き上げ不可避

2024年度は保険診療の診療報酬と介護保険の介護報酬の同時改定が行われる。
22年度以降物価や人件費が高騰している。診療団体もコストの増加に対応して診療報酬の引き上げを求めている。「全産業での賃上げの動きや他産業との給与格差を背景とする介護職員や看護補助者の慢性的不足、医師の働き方改革などに直面する24年度は、適切な賃上げとそのための安定的な財源が必要である。」と筆者は指摘する。
また介護保険制度は高齢化社会の日本にとって不可欠な制度である。介護を取り巻く最大の課題は介護人材の不足人材である。21年度の介護職員数は215万人なのに対し、厚労省は40年度には約280万人が必要とされると推計している。介護職員の給与水準は全産業水準と比べてかなり低いので給与の引き上げが最も必要な必要であると筆者は主張する。今回の介護診療改定でどこまで改善できるかがポイントである。


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