2023年11月9日付経済教室米中対立の行方(中) 「戦狼外交」との関係管理 難題

中国の描く世界の対立軸は先進国対非先進国であり、中国は非先進国の代表であろうとしていると筆者は指摘する。
中国の対外政策の主軸は長期的な米国との競争におかれる。ウクライナ戦争やパレスチナ問題ももこの軸で対処される。
また習政権の対外政策は国内統治と深く結びついている。
米国は中国との関係を競争を軸とした政策に転換した。中国への制度面、原則面での歩み寄りは想定し難い。ただし関係を管理しようとしている。
日本のとるべき姿勢として「対米・先進国協調は前提としても、他方で「競争」が激化する時代だからこそ、アジアの国としての柔軟な立場に基づく独自性や、中国の隣国として緊張が高まる東アジアの「平和」の維持という課題に当事者性を持って取り組むことが従前以上に求められるだろう。」と筆者は主張する。

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