国王の職責に相応しい提案: ジュリアン・アサンジからチャールズ3世への手紙

国王の職責に相応しい提案: ジュリアン・アサンジから国王チャールズ3世への手紙 (原文はこちら)

ジュリアン・アサンジ

2023年5月5日

ジュリアン・アサンジ語る。2009年(写真: ニュー・メディア・デイズ/ピーター・エリクセン/クリエイティブ・コモンズ)

国王陛下チャールズ3世へ

私の宗主国の戴冠式の日、私は心に響く、貴方の貴方御自身のベルマーシュ警務所への招待状を、この将来長きに渉って記念されるこの日に、貴方御自身が正に貴方御自身の物で在るこの王国の支配者で在る貴方に送る事だけが、最適な行いだと思いました。

貴方が著名な戯曲の中の賢者の言葉を思い起こす事は疑いの無い事です。「慈悲の気質は頽れ無い。それは天から、優しく、この大地の上に降り注ぐ雨の様な物。」

ああ、而しながら、その吟遊詩人は、貴方の歴史的な治世に際して、慈悲に就いて何を知る事でしょうか? 結局、私達個人個人は、囚人をどの様に扱うかに拠って、社会の尺度を真に知るのです。そして、貴方の王国がこの点に於いて優れて居るのは、疑いの無い事です。

国王陛下のベルマーシュ刑務所は、ロンドン市の、栄誉有るウェスタン通り1番地に位置して居ます。そして、この刑務所は、グリーンウィッチの王室海軍学校からほんの狐狩りに出掛けるに過ぎ無い距離に在ります。その様に評価された地位に貴方の名前を冠する事は、どれ程悦ばしい事でしょう。

繰り返しますが、「人は、社会の尺度に就いて、囚人をどの様に扱うかで真に知る事が出来る」のです。

そして、ここでは、687名の貴方の無二の対象が収監されて居ます。英国の、西欧最大の刑務所収監人口の記録を支持して居るのです。貴方の気品在る政府が最近宣言した様に。貴方の王国は現在「今世紀最大の刑務所の拡大」を進めて居ます。そして、その野望に満ちた計画は、収監人口を82,000から106,000人に、次の4年間で達成する事になって居ます。確かに伝説と語り継がれる行いです。

一人の政治犯として、陛下御自身、貴方の統治する国家の外交上の独立に関する屈辱の代償の喜悦として、収監されて居る私は、この世界的な刑務所施設の塀の中に住む栄誉に肖って居ます。正に、真に、貴方の王国は、限度と謂う物を知ら無いのです。

貴方の訪問に際して、貴方は機会を得るでしょう。貴方の忠実なる僕達にとっての食事の歓びの宴です。寛大な1日2ポンド予算で賄われるこの宴の香りは、鮪の頭と何処にでも在る鶏肉とされる再成肉の混在に観られます。御心配し無いでください。アルカトラズやサン・クエンティンの様な更に酷い施設と異なり、集会所での共同食事の機会は在りません。ベルマーシュでは、囚人は檻の中で一人一人が孤独に食事を摂るのです。それが最大の親愛の念を供される食事に対して保証するのです。

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胃の中の悦びを超越して、私が貴方に保証出来る事は、ベルマーシュは十分過ぎる程の教育の機会が提供されて居ます。箴言 22:6 に書かれて居る様に、「子供に彼が進むべき道を鍛えよ。彼が年を経た時、彼はその場を離れる事は無いだろう。」薬局部での絶えざる行列を観察してください。 そこでは、同僚達が処方薬を集めるのですが、それは日々の服用の為では無く、地平が拡がる体験をする「巨大な日の訪れ」の為なのです。そしてそれは、皆の上に同等に同時に起こる、とされて居るのです。

貴方は、復た、貴方の尊敬の念を、私の亡くなった友人、マノエル・サントスに対して抱く機会を得るでしょう。彼はボルソナロ政権下のブラジルへの強制送還を目前にした同性愛者でした。彼は、自身の命を絶つ選択を選びました。私の独房の僅か8ヤード(*訳者註: 1ヤードは91.5センチ・メートル)先で。彼は、ベッドのシーツで作った粗末なロープで首を吊って死んだのです。彼の類い稀なテノールの声は今では永久に沈黙させられてしまったのです。

一層の危険を冒してください。ベルマーシュの奥深くまで。貴方はそこで塀の中で最も隔離された場所を目撃する事になります。それは、健康管理なのですが、現実には、「地獄待遇*(訳者註: 原文ではHealthcareを捩って"Hellcare"と掛けて在る。)」 なのです、ベルマーシュの住人等が深い愛着を以って呼んで居る様に。此処で、貴方は皆の安全の為に立案された様々な規則に驚かされる事でしょう。チェスの禁止の代わりに、遥かに、それより危険の少ない、チェッカーズの様なゲームは認めると謂う様な。

   「私の亡くなった友人、マノエル・サントス... 彼自身の生涯が私の独房の僅か8ヤード先で閉じたのです。」

地獄待遇 (Hellcare)の深く内部には、ベルマーシュの総べての中で、最も栄光に満ちた、心が高揚する場所が在ります。ベルマーシュの中、そうでは無く、大英帝国の中で。崇高に命名されたベルマーシュ、人生最後の終いの住処。寄り添って聴いてください。そうすれば、貴方も囚人達の嘆きの声を聞くことになるかも知れません。「兄弟、俺はここで死ぬ事になるんだ。」これは、人生と死の両方に対する墓標です。貴方御自身が所持する刑務所の中での。

ですが、恐れ無いでください。何故なら、此処、塀の中には美が在るからです。貴方御自身の眼を、宴の中で、絵画的なまでの烏、鉄条網の中に巣を作る烏の中に、向けてください。そして、何百と謂う腹を空かせた鼠達に。彼等はベルマーシュを住処だ、と謂うのです。そして、若し貴方が、春に訪れるなら、貴方は、若い鴨が雛を刑務所の敷地内で孵化させるのを目撃する事さえ出来るかも知れません。けれども、遅れ無いで。空腹に絶えかねた鼠達が、小鴨の命を狙って居ます。

私は、貴方、チャールズ国王に、国王陛下の刑務所、ベルマーシュを訪れる事を勧めます。何故なら、それは、国王に相応しい名誉となるからです。貴方が貴方の国王としての治世を始めるに当たって、貴方は何時も、ジェームズ王版の聖書の中の言葉を思い出す事になるでしょう。「祝福される者は慈悲深き者。それは彼等は慈悲を得るからで在る。」 (マタイ 5:7). そして、慈悲が貴方の王国を正しき道に導きます様に。ベルマーシュの壁の内側でも外側でもです。

貴方の最大の献身を授かった僕、

ジュリアン・アサンジ

囚人番号A9379AY

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翻訳、文責: 椋代能行

무쿠다에 요시유디
Йосиуки Мукудай
Yoshiyuki Mukudai
#FeelTheBern accordingly. "Not Me, Us and beyond".
Յոշիյուկի Մուկուդայ

.שלום
יושיוכי הוכודאי
يوشيوكي موكوداي

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