雨が降ると心の温かさを感じた

こんばんは、2本目の投稿です。

昨日は大雨でしたね。僕が住んでいる地域もめちゃくちゃな雨が降っていたし、大雨洪水警報が出ているところも…

雨が降るとジメジメするし洗濯物は外干しできないし、通勤通学も支障が出てきます。

こう書くとあんまりいいイメージないな…

そんな雨、僕もあんまり好きじゃないんですが、5年ほど前こんな出来事がありました。

僕がまだ高校生だった頃、当時は自転車で片道15kmかかる学校まで通っていました。時間にすると大体1時間くらい。
当然これだけの距離ですから、雨なんて降られたらもーーーーたまったモンじゃないですよ、雨が降る度に神様は性格悪いと思ってましたね。
いつの時期だったかは忘れたのですが、ある日下校途中に大雨が降ってきました。制服はビショビショ、カバンにも浸水、教科書はご臨終。

最悪の気分。ひたすら放心状態でチャリを漕ぐ。

通学路の途中はコンビニなんて数軒しかないような田舎道だったのですが、ある所にぽつんと1軒だけやっているのか分からないような個人商店がありました。

いつもは気にもとめないような所だったのに、その日は楽園のように思えました。
外で傘をさして今にも中に入ろうとしていたおばあちゃんが声をかけてくれたんです。

『ちょっと待ちな!こっちおいで!』

おばあちゃんはずぶ濡れで自転車に乗っていた僕に声をかけ、中に入れてくれました。
タオルと飲み物も用意してくれて、濡れた学ランもハンガーに掛けてくれました。

『こんな中帰ったんじゃ風邪ひくよ、少し休んでいきなね』

レインコート無装備のずぶ濡れで帰ったのは初めてでしたが、もう腹は括っていたので当然のようにあのまま自力で帰るつもりでした。そんな僕にとってこの優しさは、泣きそうになるには十分すぎるくらい嬉しかったことを覚えています。

結局僕は母に連絡をして、迎えが来るまでの間その店で待たせてもらいました。そんなに多くの言葉を交わした記憶はありませんし、そのおばあちゃんがどんな人だったのかはさほどわかりませんでしたが、それでもこの人が持っている本質的な温かさを感じるには十分でした。

東京の大学に通い始めてあの商店を見る機会は一切無くなってしまったので、今おばあちゃんがどうしているかはわかりません。まだ店を続けているのか、もう畳んでしまったのか。

顔も知らないどこの誰かもわからない僕にあそこまで親切にしてくれたおばあちゃんの親切心、自分自身も何かしらの形でほかの人たちへと繋いでいきたいな。

あの時はありがとね、おばあちゃん。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?