音楽家に絶対音感は必要か
みなさんこんにちは!東京藝術大学4年生の山縣由布夏です。
先日、次のノートに書くもののアンケートをXで取ったのですが、ご期待通り「フル無視」で今回のお話です。(ごめんなさい)
さて、今回は「絶対音感」についてです。
絶対音感とは
ここで「絶対音感」についてお話ししましょう。
・絶対音感
絶対的に音の高さがわかる。いきなりドの音を鳴らされたら「ド」と答える。
・相対音感
相対的に音の高さがわかる。いきなりドの音を鳴らされてもわからないが、これはドの音だということを最初に伝えれば絶対音感のように音を当てられる。また、移調(キィを変えること)が得意。
そう、日本語的には
絶対音感 ⇄ 相対音感
でしかないのです。
残念なことに、俗世では「絶対当てられる音感」と混ざってしまっています。わかりやすく図で説明しましょう!(頑張って作った)
今回私が取り上げたいのは、日本語的に間違っている方「絶対当てられる音感」が必要かどうかについてです!
また、対象とする「音楽家」というのは「楽器を演奏する人」とさせていただきます。
絶対(当てられる)音感は必要なのか
結論から言いますと、必要ありません。
音楽の種類にもよりますが、一般的な音大生は楽譜をもらい、定められた音を演奏すること以外で成績をつけられることはありません。プロとして活動をされている方でも、「楽譜を見てそのまま演奏する」こと以外したことがない方もいます。
さて、それでは
「絶対(当てられる)音感があるといい」
や
「音楽家は絶対(当てられる)音感を持っている」
と言われる理由はなんなのでしょうか。
絶対(当てられる)音感が必要な時
※ここからは「絶対(当てられる)音感」を「絶対音感」と表記します。
絶対音感が必要な時とはどんな時でしょうか。
わかりやすくなるように考えたのですが、今回はお笑い芸人さんで例えます。
「職業でお笑い芸人やってます!」と言うと「じゃあなにか面白いことしてよ!」と言われる未来は見えますよね。そんなときに「いや、台本がないとできないし…」と言ってしまう芸人さんはどうでしょうか。あくまで「舞台上で」だけ「お笑い芸人」なんですよね。もちろん悪いことではありません。
これは音楽家にも言えることです。特に舞台上での活動が主であるクラシック界隈の人たちは「いや、楽譜がないとできないし…」なんてことが多いのではないでしょうか。
さて、これをすると何ができなくなるでしょうか。
お笑い芸人さんなら、アドリブで笑いをとれる人が特にテレビなどに引っ張りだこですよね。なかなか「台本がないとできない」という人が目立つことはなさそうです。イベントでもアドリブが上手な方のほうがお客さんとのコミュニケーションを上手く取れるのではないでしょうか。
音楽家なら、ポップスにおいて必要な場面が多そうです。特に最近の楽曲はジャズ要素が取り入れられているので、即興が必要なこともあります。即興では考えた音をそのまま出さないといけないのでそういった能力が必要なのではないでしょうか。
小さいイベントなどをするときも、絶対音感を持っている人であれば「何か演奏してほしい曲はありますか?」という問いかけもできてしまいます。そんなお客さんとの距離が近い演奏会に行きたいという人も多いはずです。
「なかなかクラシックで安定した収入が得られない」という方でも、これができてしまえば場所を選ばず、自分から演奏のお仕事を作れるのではないかと思います。
おまけ:絶対音感のつけかた
こんな話をしているわけですが、私、実はもともと絶対(当てられる)音感どころか普通の音感すらなかった人間なのです!小学生中学生のときは音痴すぎてバカにされてました😂
ところが、音高や音大に入るには多少の音感は必要なのです。
なぜかというと「聴音」という課題が入試で使われるから…!
・聴音とは
ピアノで鳴らされた8〜16小節の音を聴きとり、楽譜に書き留めるというもの。「単旋律聴音」「複旋律聴音」「和声聴音」などがある。
最初に基本の音が鳴らされるので絶対音感でも相対音感でも書き取れるのですが、なんせ私は「音感」というものがなかったので高校の時に猛特訓しました。
みなさん驚くかもしれませんが、【音感は後付け可能】です!
特訓し始めてから自分が絶対音感なの相対音感なのかわかってくるのですが、私は絶対的な方だったのでその特訓内容を少し…。
【ひたすら毎日音を聴く!!!】
これに限ります!音と言ってもピアノを1音ずつ弾いて「この音はド、この音はレ」とか、毎日毎日こんなつまらんことをしていました。3年間続けるとさすがに覚えます!笑
ただ私には弱点があり、楽器で毎日覚えてたせいで楽器以外の音(歌声も)の音程はわからないのです。
私はポップスもできるようになりたいので、毎日声を聴いて音を当てて、というのを今からやろうと思っています!みなさんもご一緒にいかがですか?(?)
まとめ:世間で求められていること
今日、音楽家の仕事はなかなか思うように増えていません。それはこういった「台本(楽譜)」を作ることがあるとどうしても時間やコストがかかってしまうからではないかと思います。
そんなことを考えずに続けていくには、絶対音感も必要な能力の一つになるのかなと思います。もちろん会話の能力や演奏の能力、企画の能力など他にもたくさんありますよ!
私はもともと絶対音感がなかったので、曲を聴いてすぐに音を出せる人が少し羨ましくなってしまいます。
少しでもなるほどぉと思っていただけていたら嬉しいです!!
たま〜に更新すると思うので、フォローしてチラッと覗いていってくださいね😌
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