見出し画像

なぜ謝るんですか?金融庁さん

例の老後必要資金2000万円報告書について、金融庁が「誤解を与えた間違ったもの」と陳謝したという。

少なくとも2つの点から違和感が強い。というより謝る必要なんかない、と思う。

1つ。2000万円の絶対額はともかく、現状では自助努力がない限り老後は不安だ、ということは脅しでもなければブラフでもない。厳然たる事実だ。人によってはもっともっと必要である。90歳の親を介護する60歳代の人のことを想像してもらいたい。だから、公的支援に頼るだけではなく、一人ひとりががんばろうね、というのは当然しごくの話。そうでなくて、将来困っっても、誰も助けてはくれませんよ、この世の中。

2つ。この報告書って委員会でまとめたはず。金融庁は事務局である。今般、不思議なことは委員の先生方からの声がほとんど聞こえないことである。委員が議論し、委員が責任を持ってまとめた報告書ではないのか。彼らを否定されているの等しいこの問題に、反論らしい反論が聞かれない点も残念というか、不思議である。もし陳謝するなら委員長が、というのが自然ではないか。なのに委員から授権?された金融庁が頭を下げている。

不思議の国、ニッポンではないか。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?