水、冷凍レモン入り
毎朝
9時に起きて、ご飯などを食べ
夕方に寝て、深夜に起き出し
誰にもバレないよう 音も立てずに明るくなる空を
共犯者みたいな顔をして静かに見守りたい。
𓂃 𓈒𓏸
朝5時すぎ、空が白から青に変わる頃
冷たく漂っていた空気が動き出すのを感じる。
忙しなく歩く靴音などを聞きながら
その頃にはすっかり重たくなったまぶたを閉じる。
9時になったら、重たい体を起こす時間。
あちこちはねた髪を押さえ、まぶたを擦り
カーテンと窓を開ける。
よく晴れた朝に入るお風呂は、贅沢だ。
無理なら、シャワーでも良い。
明るいバスルームで
あたたかな湯とよい香りに包まれながら
全身に泡を纏う。
タオルで水滴を拭き取る頃には
すっかり目は覚め
全身から花の香りがする。
お風呂から上がったら、水に冷凍レモンを入れて飲む。
ちょっと冷たくてちょっと酸っぱい。
体が、朝を感じているような気がする。
今日も生きようと言ってくれる気がする。
毎日、こんな朝を迎えたい。
簡単にできそうなのに、難しい。
そういうものが贅沢とか、幸せなのだろうか。
この幸せを手にするために、私は、何か努力ができているのだろうか。
とりあえずは、
朝9時が始業時間である現実に目を向け
起き抜けのレモン水だけは続けてみようと思う。