もはやノンアルコールなスター・オブ・ボンベイ

 通常のボンベイ・サファイアとは明らかに違うフレーバーに驚いたのは束の間、この蒸留酒が他と明らかに違うのは「アルコールの角がほとんど感じられない」点であると気付いた。

 ボンベイ・サファイアのシリーズはシトラス香に加えてハーブ・ルートベースの余韻が続くのが特徴であるが、スターオブボンベイはよりシトラス香が強く、そのほかのフレーバーはやや抑えめである。同様に、高度数ながらもアルコールを感じないジンにMonkey47*があるが、キーとなる香りはそちらと類似しており、特定のフレーバーがアルコール感を抑制している可能性がある。

 スターオブボンベイの材料の差分はベルガモットとアンブレットシードの2種とのことなので(Monkey47は不明)、このどちらか(あるいは両方)が、アルコールの角を抑える働きをしているのかもしれない。これらの純粋な香りが分かればアルコールの角の取り方が分かるかもしれないので、精油を購入して判断したい。

*Monkey47は蒸留後に数週間の樽熟成の工程があり、それによりアルコールの角が取れている可能性もある。

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