見出し画像

松尾芭蕉について考える_230418

 前回書いた内容で表したかった点は、次のようなことである。つまり、近江八景のような過去のエリート層がつくった景色は、西洋文明の発達によって崩された。しかし、その見た目がいかに西洋文明による近代的な無機質なものであっても、創られる過程においてわずかでも情緒が働いていれば生み出されたものにも情緒が宿っているはずである。

 琵琶湖大橋にはそれがある。芭蕉の句に宿る情緒がある。ではなぜ芭蕉が良いのか。僕が芭蕉に惹かれた理由はなんとなく三つほどある。一つ目は、本当の旅人であったこと。二つ目は、日本人の感性を持っていそうということ。三つ目は、新しい文化を生んだこと。

 この三つについて次から考えていきたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?