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渦中で貨物展示@京都鉄道博物館

2024年9月12日から同月24日まで京都鉄道博物館の展示スペースでJR貨物の電気機関車と貨車、コンテナが展示されている。

博物館にやってきたのは下記の通り。

  • EF65形電気機関車

  • コンテナ貨車「コキ110形」「コキ107形」

  • 車掌車「ヨ8000形」

  • JR貨物「20D形」コンテナ

  • ブルボンの冷蔵コンテナ

  • 日本石油輸送(JOT)冷蔵コンテナ(ネスカフェコラボ)

  • 西濃運輸のコンテナ

EF65形電気機関車
齢48にして未だ現役。
貨物と寝台特急の二刀流してた車両もいた。
よく見るマルーンのコンテナ
「20D」は背丈がビッグ。
従来型より積める幅が広がった。
コンテナ貨車「コキ107形」
コンテナ貨車の中ではオーソドックスな車両。
規格外の「20D形」コンテナも積載可。
ブルボンの冷蔵コンテナ
プチシリーズを始め、自社製品の多くは貨物列車を使って全国のスーパー、コンビニなどへ卸される。
カワイイコンテナを支える「コキ110形」
新開発のコンテナに対応するためにからし色で識別
わずか5両しかいない超スーパーレア。
西濃運輸のコンテナ
カンガルーライナーという3分の2貸切貨物列車もある。
右上でキティちゃんがSDGsを呼びかける。
ヨ8000形車掌車
貨物列車の車掌が廃止されても、新車の納品や大型変圧器の輸送などで連結したり、係員を乗せることがある。
ネスカフェ×日本石油輸送(JOT)コラボコンテナ
900mlボトルコーヒーをこれに入れて運んでいる。
余談やけど、久々に飲んでみたくなった。

コンテナは貨車に積載された状態で、機関車と車掌車が並列で展示。展示とタイアップして、隣接する京都貨物駅見学など関連イベントも多数用意されている。このイベントは2週間前に発表されていたが、開催前1週間はイベント中止が危ぶまれるできごとがあったばかりだ。

その理由はこの不祥事。新山口駅で脱線した電気機関車を調査した結果、車輪の組み立てデータ改ざんが発覚。9月11日にはJR貨物の全列車を運行停止させ、全機関車と約7000両に渡る貨車を緊急点検することになった。点検でも新たにデータ改ざんした貨車が発見された。発送した荷物が2、3日遅れるなど大きな影響を与えることとなった。

展示イベントは決行されたが、この不祥事によると思われる変更が2点あった。

  • 電気機関車を変更

  • 展示スペース入線イベント中止

EF510形電気機関車「レッドサンダー」@南彦根
日本海沿岸地域や関西、東海などで活躍している。
本当は来るはずだったが、取りやめになってしまった。

当初は真っ赤な電気機関車「レッドサンダー」が“出演”する予定だったが、「EF65形」が“代打”をすることになった。ただ、グッズのデザインは「レッドサンダー」で販売される。

グッズはそのまま発売。
正直これ見たかったし、CMで出てたプチクマと共演がリアルでご対面するはずやったのに。

展示スペースでは初日の11時頃に機関車や貨車が入線するシーンが見られるはずだった。しかし、非公開で入線することになった。

ただし、パンタグラフ上昇作業の実演は通常通り行われた。僕は現地に着いたときにこれを見ることができた。

あの扉開くの初めて見た。

JR貨物職員が3人で、関連機器を確認しながら、パンタグラフを上げていた。この下では博物館スタッフが解説していた。

上のデッキは普段開放されているが、
作業中は閉鎖された。

最後には、職員3人が機関車前に集合。集まった鉄道ファンから盛大な拍手が贈られた。


信頼揺らぐ、大変由々しき事態の渦中。今こんなことしていいのかどうかは賛否あるとは思う。しかし、待ってくれてるファンはたくさんいるし、あの拍手が物語ってるとも思う。こんな状況でもファンを喜ばせ、あんなパフォーマンスしてくださったことはありがたいし、いいもの見れた。

JR貨物の手前のポスター、
ワードが完全に今やん。

ポスターのキャッチフレーズには今に通じるこんな言葉を見つけた。
「この国の物流が試されている」
まさに今がそういうとき。せっかく貨物列車のよさが見直されてきてるのにもったいないことしてると思う。
果たして信頼回復できるのだろうか。

ストリートミュージシャンの投げ銭のような感覚でお気軽にどうぞ。