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和歌山市駅エトセトラ

加太の町を後にし、紀ノ川駅で途中下車少し自作PV用動画撮影した後、和歌山市駅に戻ってきた。この和歌山市駅では珍しい電車に出会ったり、気になる駅ビルをちょっとぶらついたりしてみた。

黒いサザン

真っ黒なレンガ模様を纏った異彩を放つ外観。『L'Arc〜en〜Ciel』のHYDEさんと特急「サザン」がコラボした『HYDEサザン』。HYDEさんが和歌山市出身ということで「和歌山市ふるさと観光大使」に就任、さらに自身の誕生日に故郷でライブを開催するなどのご縁からこの電車が実現した。HYDEさんのライブフォトの他、「和歌山マリーナシティ」のテーマパーク「ポルトヨーロッパ」、和歌山市沖にある離島群「友ヶ島」和歌山城日前(ひのくま)神宮と市内の観光名所もあしらわれている。このレンガ模様は友ヶ島にある砲台跡をイメージしたキービジュアルがベースとなっている。ホーム端っこの先頭車に行くと、電車と同じ黒づくめの「ラルクファン」と思わしき女性2人組が人形と共に写真を撮りまくっていた。おそらく聖地巡礼なのだろう。それほど、このバンドの人気の根強さが分かるし、電車を走らせるほどなのも。
ちなみに、このバンドのギタリストkenさんとベーシストtetsuyaさんの2人は滋賀県米原市出身。和歌山の誇りだけでなく、僕の地元湖北の誇りであるロックスターを擁するバンドがこんな活躍してるのはファンでなくとも嬉しいところだ。ちょっと余談でした笑

度肝を抜く市民図書館

和歌山市駅前に去年グランドオープンした複合商業施設『キーノ和歌山』。ホテルや飲食、生鮮品直売所、ドラッグストア、オフィスなどが入居する中、一番存在感を見せるのが写真右側にある「和歌山市民図書館」。これが度肝を抜かれる凄い図書館なのだ。実はここ『ツタヤ』を運営する会社が市から民間委託された図書館。和歌山以外にも大阪府門真市や佐賀県武雄市、神奈川県海老名市など全国10の市で図書館を管理している内の1つ。意匠も東京代官山や大阪梅田、「ロームシアター京都」などにある「蔦屋書店」をベースにしていて、看板もそれと同じ字体となっている。
中に入ってみると1階には「スターバックス」の他、和歌山各地の土産物を扱う店があって、「ホンマに図書館!?」と疑うほどの雰囲気。しかも、ガヤガヤしている。もちろん管理ステッカーのついた本もあって、ここが図書館であることを証明している。また、2階以上に登ると打って変わって、本を読む人や自習している地元市民の姿があり、静寂な雰囲気。どこにでもある図書館の静けさだった。

ところで、これら「ツタヤ」プロデュースの図書館は選書の偏りを始めとした管理の脆弱性が度々指摘されている。ある市では建て替えの際に「ツタヤ」に図書館を委ねようとしたら上記の問題を重く見た住民や市議会が異議を唱え、住民投票をした。その結果反対多数で計画白紙という事例があり、画期的ながら、「任せていいのか?」というネガティブイメージもある。
そうは言っても、こんな図書館は家の近所に無いし、来てみて良い意味でイメージを覆してくれてええとこやなぁと思う。図書館らしい秩序も守られている感じだ。読書習慣がほぼなく最近図書館にご縁のない僕だが、もし住むとなったら通いたいぐらいだ。

振り返り

そんなこんなで関空と和歌山市内を巡ったこの日1日。画期的な場所に行ったり、同じく体験をやったり、良い風景に出会えたり、ニュースが伝えないリアルを目の当たりにすることもできた。個人的には「サザンプレミアム」という新型に乗りたかったのに出会えずじまい、“令和のブルートレイン”『WEST EXPRESS銀河』立ち寄り先になっている和歌山ラーメンの名店に行けずじまいでお預けとなったが、これはこれで濃ゆくて良い1日だったからそれで良い。「たま駅長」の和歌山電鐵や紀州鉄道などまだまだ和歌山県内で乗りたい鉄道があるわけだし、またの機会に来ることにしよう。

ストリートミュージシャンの投げ銭のような感覚でお気軽にどうぞ。