ちちんぷいぷいフィナーレと思い出

2021年3月12日、毎日放送(MBS)の情報番組「ちちんぷいぷい」がグランドフィナーレを迎えた。1999年からスタートし、初代MC角淳一さん、2代目西靖アナウンサー、3代目の山本浩之さん(通称ヤマヒロさん)、4代目の山中真アナウンサーと河田直也アナウンサーに至るまでの21年半、計5115回。関西では知らない人はいないだろうというぐらいの番組として続いてきた。

僕の物心がついた頃から、平日のお昼と言えば、この番組だった。初代の角さんのたどたどしい大阪弁の喋りやユルくてマイペースなキャラクターやオープニングの「私が角淳一です。あなたはどなたでしょうか?」という唯一無二の挨拶口上は今でも印象に残っている。MBSの元局アナという経歴ながら、いい意味で「アナウンサーらしからぬ」雰囲気だったのも覚えている。
その後、角さんがMCを勇退して、西さんが2代目に就任。角さんとは違って、真面目気質があって、いじられながらも、上手く捌いてスムーズに進行していたように思う。その技量や雰囲気は後の「VOICE」やその後継の「Newsミント!」などのニュースキャスターでもその片鱗が感じられる。
ラジオにハマったブランクの後に3代目ヤマヒロさんの時代。局アナ時代からバラエティや平日夕方ニュースのキャスターでやっていたのを見ていたが、内容によって硬軟自在に変化していた印象があって、「ぷいぷいらしい」ユルい雰囲気にも馴染んでいたように感じる。京都美山の田舎暮らし企画や北海道縦断キャンピングカー中継や「人生初〇〇」というコーナーなどのアクティブで体を張ってる姿も非常に良かったと感じる。
最後の河田さんと山中さんの頃は、ワイドショー的側面が非常に強かったが、お笑いコンビ「ロザン」による「ロザンの道案内しよっ!」や河田さんとラジオDJの「くっすん」こと楠雄二朗さん(別名U.K.)による徒歩旅企画「昔の人は偉かった」など長年続いているコーナーもあって、桂南光さんや「ハイヒール」のお2人、大平サブローさん、なるみさんなど昔から変わらないレギュラー陣もいて、「ぷいぷいらしい」側面もあったように感じる。

先の「道案内しよっ!」や「昔の人は偉かった」の他、アナウンサー陣が世界の今を伝える「リアル世界くん」や西さん、河田さん、吉竹史アナが挑戦した世界一周企画、たむらけんじさんの「学校に行こっ!」など印象に残ってる企画は枚挙に暇がないし、「明日の空」や「未来の花束」、「この街に生まれて」など「ちちんぷいぷい」が即席でユニットを組んでCDをリリースしたり、「花*花」や「Little Gree Monster」、「ヤバいTシャツ屋さん」がテーマソングを書き下ろすなど、音楽の面でもいろんなことをやってきた。
こんだけいろいろチャレンジしていろんな場所に行っているのも「ぷいぷいらしさ」だったのだと思う。

物心ついた頃からやっていた番組が次々と終了、打ち切りなどがあって、少し寂しい気分にもなる。僕含めて、「ちちんぷいぷいを見て育った」という人も多いと聞く。それほど愛されたのは大きな功績だと言える。番組のグランドフィナーレは僕も感極まって涙腺が緩みかけた。素晴らしい大団円だった。
「ぷいぷい」の後番組は「ゴゴスマ」という名古屋発全国ネットの凄い番組が来るというし、今月の期間限定でTBSの「Nスタ」を前半部分をフルで放送するそうだ。「ゴゴスマ」MC石井さんは人柄が良いというし、「Nスタ」の井上アナも進行、雰囲気、優しい喋りが好きだし、少し期待して見てみようと思う。
そして、後番組「よんちゃんTV」も気になる。とはいえ僕含め「ぷいぷいロス」の方は多いのかもしれない。

今回はグランドフィナーレを迎えた番組「ちちんぷいぷい」について、自分なりに思いを述べてみました。皆さんはどんな思い出がありますか?

ストリートミュージシャンの投げ銭のような感覚でお気軽にどうぞ。