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ファウンデーションの夢 1 探索のはじまり

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「人類は樹上から平原へ、平原から海岸へ、風土から風土へ、大陸から大陸へと移動してきた。人類が移動を止めたとき、もはや生の向上を中止するであろう。...人間社会間の相違が絶対必要である。異なる習慣をもつ他国民は敵ではなく、ありがたいものである」(『科学と近代世界』ノース・ホワイトヘッド著)

 ダニール・オリヴォーは、少しの微睡みの中で、古代地球のある哲学者の言葉を思い出していた。盟友ジスカルドの感応能力を引き継ぎ、来るべき停滞の暗黒時代において如何に人類を支えるか、今、宰相の立場から解放された身として、次の使命はわかっていた。
 あの2万年前に地球で会ったイライジャ・ベイリーを思い出させるハリ・セルダンも老いつつある。後継者が必要だ。セルダンの世話はドースがする。
 私は、あのイライジャのいた、まだその時残っていた海のなごりを目撃している。あの海がある星を探そう。あの海がある星にきっといるはずだ。

https://youtu.be/thQWqRDZj7E

yatcha john s.     「探索のはじまり」『Foundation の夢』その1

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