ブリス・エンノビアレッラ
127第10話後発隊及びブリス・エンノビアエラ
ミーターの大冒険
第五部 オーロラへ
第10話
後発隊及びブリス・センノビアエラ
あらすじ
ミーターとイルミナを乗せたファー・スター2世号は、ターミナスの図書館と18000年前の航海日誌にない謎の天体に遭遇する。
そのとき、突如その天体から通信応答を求めて来た。
それは、ガイアの長老ドムからであった。彼の自己紹介は「わたし/わたしたち/ガイア」であった。ミーターはあらかじめおおよそのことは了解していたように質問していった。
ドムは、二人が求めている故郷の星の正確な名前が「地球」であることを明かす。
ドムは、ミーターがダニール・オリヴォーの地球探索の際に、「時間をも感応できるようになった」という表現にさらなる詳細を聞きたいことを察知して陳述を続ける。
人類の歴史消滅がこの時点から歴史復活のフェーズに転換した、と理解してもよい。
ドムはガイアの由来がニフの女性の太陽神由来のもので魏志倭人伝の邪馬台国の卑弥呼由縁であることを示唆しているように聞こえる。
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ミーター その武人に花を捧げた女性の名前についてはご存じですか?
ドム ベニサラです。
イルミナ それで、あなた方ガイア人の女性に多い名前の順番の中にに、ベニス、サラがあるのですね。とても魅力的なお話しですね。
ドム 左様。ガイア人の外交は、女性陣の仕事なのです。とくにニフ系の中でも、ノヴィ族の女性が採用されます。ノヴィ族はもともと学者肌なのです。
イルミナ それはわたしとしても大いに嬉しいことですわ。ターミナスでもアルカディアに繋がる家系は、女系ですものねぇ。でも残念ですけど、アルカディアには子供がいなかったんですから、アルカディア家はどうなるのかしら、ねぇ?
ミーター そんなこと今さら言っても仕方がないじゃないか、イルミナ。
ところでドムさん、俺らが先発隊として、後発隊についてご存じなことがおありのようですね?
ドム ターミナスから地球探索に向けてあなた方の後に二名の男子が来るようです。彼らのうち一人は、今後の天の川銀河の行く末を決定するのです。もう一人は、単独人のままで「わたし/わたしたち/ガイア」と共伴してガイアを外銀河まで延長させて行くでしょう。
「わたし/わたしたち/ガイア」は、銀河復興の一端を担いたいと願っていますので、我らの一人を彼らに同行させたいと準備しております。
イルミナ その方も女性?
ドム 左様。自慢の美形のブリス・センノビアエラ(Blissenobiarella)。まだ17歳ですが。「わたし/わたしたち/ガイア」は彼女をとても誇りに思っています。彼女のことをサラと親しみをもって呼んでいる仲間もいます。
ミーター そこまで教えてくださるとはますます驚きです、ドム・ノヴィ ...
ドム どういたしまして。「わたし/わたしたち/ガイア」はこの銀河の全ての存在に感応し、一有機体となることが何よりも嬉しいのです。歓んであなた方の栄光なる志しに同調させて頂きます。
ミーター なんたる神妙な精神!
ではドムさん、第2ファウンデーションにも同じようにエージェントを送り込んでいらっしゃるのですね?
ドム 左様です、ミーターさん。我が娘スラ・ノヴィ・レムブラスティラン(Suranoviremblastiran)をトランターにすでに現地ヘイム人の農民として待機させております。彼女が第2ファウンデーションを首尾よく誘導してくれるでしょう。第1ファウンデーションにも同様に対応するはずです。
ミーター そこまで!ありがとう、感謝いたします。
第1ファウンデーションに対してもですか?
驚いたなあ、それでは、彼ら後発隊とは別のグループにも干渉するということなのですね!
折角のお誘いですが、今回のガイア滞在はお断りいたして、先を急ぎます。無事に銀河復興がなされたら、お伺いするとして。
オーロラへ参ります。そこで地球のルートが分かるかもしれません。オーロラの座標はお分かりでしょうか。
ドム ご心配ありません。オーロラまでは「わたし/わたしたち/ガイア」がおたくのファー・スター2世号と感応し、誘導させてもらいます。コンピューターに全データを既に投入済みです。
yatcha john s.
Photo 絶世の美女人ブリス・センノビアエラ(Blissenobiarella)。
アイザック・アシモフの『ファウンデーションの彼方へ』の表現を借りると「若くて、否定しようもなく美しい女の顔。」もっと言うなら「乳は小さく、腰は細く、尻は丸く豊満だった。影のように見える太股は肉付きがよかったが、脚は優雅なくるぶしに向かって、すーっと細くなっていた。頭髪は黒く、肩に届き、目は茶色で大きく、唇は豊満でちょっと左右が崩れていた」。
ついでにYi Yinの感想。「どう見ても東洋の女性じゃないか!」。
それとあとでわかりますが、ブリスには双子の妹がいるということ、姉もいたということ。
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