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星界の涯(はて)

割引あり

星界の涯(はて)

『2万年後の銀河』
第六部 
ベイタ・ダレル 3️⃣ (第10話〜第13話)


第六部 「ベイタ・ダレル」目次

34 第1話 ベイタから母ロアに宛てた手紙
35 第2話 ポニェッツの秘密
36 第3話 心理歴史学の弱点
37 第4話 ベイタの出番
38 第5話 ミュータント
39 第6話 白とピンクの星
40 第7話 束の間のバカンス
41 第8話 espionage
42 第9話 ターミナスがミュールに占領された!
43 第10話 第2ファウンデーションの在り処?
44 第11話 三百年目の晩餐会
45 第12話 Rの機能停止

 第13話 星界の涯

前話までのあらすじ

 死んだと思われていた、オナム・バーの愛娘ジータ・マルネラ・バーは生きていた。マルネラは、彼女の星、シウェナにジータ・ベリス・マロウを招き入れ、おまけにトランターから、パルヴァー家の娘、ジータ・ウォンダ・パルヴァーを一緒に連れて来た。ジータ・ウォンダ・パルヴァーは、パルヴァー家の初の女の子であった。
 ジータ・ベリス・マロウは、二つあったペンダントの一つをトランターから来た女の子に渡す。
 このことは、いよいよ第2ファウンデーションの出る幕が近づいて来たとの予感を与える。

 ジータ・マロウの娘ロアには、極めて聡明な娘ベイタがいた。

 ベイタとミュールの壮絶なる物語は、ファウンデーション設立から300年後に起こる。ベイタの物語はこうして始まる。

 ベイタの両親がガール・ドーニックの農園を再び買い取り、住み始めた。ベイタもモーヴ(ターミナスの首都)からしばしば泊まりに来ていた。
 近くには、朽ち果てたガールの屋敷があった。

 ベイタはコッソリと、そのガール屋敷の地下深くにあった『故郷星探査報告書』を手に取るのであった。

 そこにはファウンデーション設立当時、ガール・ドーニックの秘密の特別任務の記録が記されてあった。後に、アルカディアが、ジスカルド・ハニスからそれを譲り受ける。その内容の繙きついては続いて読者の努力に委ねます。

 時代は、ターミナスも徐々に往時の精彩を欠いて来たインドバーの世襲政権のもと、時代の暗雲に気付いていた数名の人々がいた。
 一人は心理学者、エブリング・ミス。もう一人は貿易商人のランデュ・ダレル、そしてベイタ・マロウもその一人に加えなければいけない。
 
 ベイタ・マロウはトラン・ダレルと結婚し、トランの出身星ヘイブンに赴く。そこで、トランの叔父のランデュに新婚旅行にカルガン行きを勧められる。ハネムーンは数日で今後の銀河を揺り動かす大事件に移行する。

 ミュールの宮殿から道化師がハネムーン中の両人に助けを求めて来た。

 その道化師はボボと名乗った。彼らは早々宇宙船の格納庫に戻る。

 そこに第三者がまた登場する。
 二重スパイ!?

 そのハン・プリッチャー大尉は、すでにミュール(ボボ)によって、洗脳されていた。

 さらにミュールはトラン・ベイタの宇宙船でターミナスまで同乗し、モーヴ市に降り立ち、ファウンデーション軍の宇宙戦艦軍に喪失感を与え、ハリ・セルダンの出現する時間霊廟に集う人々を降伏感へ誘導し、一日に、完全占領してしまった。
 

第1話 ターミナスが占領された!


42
ベイタ ランデュ叔父さん、来ていらしてたんですね。もうすぐ正午、時間霊廟にセルダンが現れます。
 
ランデュ 君たちもか。それはよかった!インドバーのやつめ、俺ら独立貿易協議会の申し出を断りやがって、ミュールがホルレッゴールでわずか三艘でファウンデーションの二十艘を無傷で降伏させた。
 ミュールは、原子フィールド抑制機を使って、無条件降伏させた。戦闘も無しにだよ。何かおかしいと思うのだが!

 トラン、それにその道化師みたいなのと、大尉さん、それに禿げじじいも一緒か?

トラン そう、この方はエブリング・ミス博士。この道化師さん、カルガンで拾った人。エブリング・ミスさんのお陰で、この人のヴィジフォンの演奏が素晴らしいので、時間霊廟でお祝いの演奏を後ですることになって、一緒に出席出来ました。
 ミスさんはターミナスでは知らない人いないくらい有名な博士。この大尉さんもミスさんのお陰で、拘束されていたのに、釈放されたみたい。

ベイタ ランデュ叔父さん、はじまったわ!

(300年前のハリ・セルダンが時間霊廟に現れる)
ハリ・セルダン 「諸君。私はセルダン。当面の危険はない。
 二つを除けば。周辺グループの離反による内乱、そしてあなたたちが成功を勝ち取り過ぎたために、あなたたちの政府は保守的になっている。その権威主義的態度には問題がある...」
 
ベイタ ランデュ叔父さん、まさか周辺グループって、叔父さんたちの独立貿易世界?

ランデュ ベイタ、内緒だけど、認める。しかし今は、変更した。ミュールが現れたからだ。

ベイタ ランデュ叔父さん。やっぱりセルダンはわざと間違った情報を放映しているわ!
(傍らにいたエブリング・ミスに向かって)
 ミス先生、そうお思いでしょう!

 サイレンの音!見てみんな。空を!ミュールの攻撃よ!! 
 
ランデュ ベイタ、残念だけど、ターミナスはもう占領されたも同じだ。けど、ファウンデーションは、我々が守る。我々独立貿易軍が依然として残ってる!

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