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ミーターの大冒険 エピローグ 第12話 ハニス、イオス星に往く

ミーターの大冒険 エピローグ 第12話 「ハニス、イオス星に往く」

あらすじ

アルカディアが81歳で亡くなった。
 
 ハニスの直感とミーターの柔軟性のある論理思考が冴え渡る。「心理歴史学」の権威のハリ・セルダンを唸らせた、地球探査の報告書を携え戻ったガールの真実発見とはなんだったのか?「微細心理歴史学」という真理なのか?ベイタ・ダレルが、ガールの見解を正確に踏襲していた、ということなのか?ミュールの必然性とは?ますます展開が際立って来たようだ。
 そしてその究極的謎の究明には、「極素輻射体」、「ロボット第零法則」の理解までも到達した。
 ジスカルド・ハニスはミーターの巧みな誘導によって、ジスカルド・ハニスがジスカルド・レベントルフ由来の命名であることに気付かされ、オリンサスが今の携わっている図書館改造に真摯に向き合う決心をする。ハニスの外遊が始まろうとしている。が、第2ファウンデーション及びまだ隠されているもうひとつのグループに会合できるかは、未知数であった。果たしてハニスの目論見は実現できるか?彼のジャーナリストとしての直感は、まずイオス星のドース・ヴェナビリに焦点が当てられた。

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 ハニスさん。この場所にご案内いたしましたのは、他でもありません。生前のアルカディアが眠っている場所でもあり、そのアルカディアが彼女の生涯、夢にも見た因縁の場所だからですよ。ここにご案内すれば、わが盟主ダニールも、「さぞ、ハニスさんも、日頃の疑問も四散するのでは」と言ってました。

ドースさん、その盟主って、もしや、「不死の従僕ダニール・オリヴォー」ではないでしょうね?

おっしゃる通りです。ハニスさん、流石、元ミスター・ジャーナリスト!

ちょっとした映像をご覧下さい。あなたに今後の期待をいたして。450年前にこの部屋のホノグラフをお見せいたします。
 そう、ウオンダ・セルダンの死の床の場面です。部屋の陰ですすり泣きしていますのが、恥ずかしい限りですが、「わたし」です。

そうしますと、その時に、あなた様の隣には、例の「従僕」が!!

ハニスさん、相変わらず、感が鋭いですね。ダニールから直々に指示されておりますことをお伝えいたします。
 ダニールはこう言っております。
 神妙にお聴き下さい。
 「ジスカルト・ハニスには次の銀河の命運は残念ながら見せられないが、わたしの盟友ジスカルトの役割を担って貰う、たぶん彼(ハニス)はこのことが彼の名誉だと察しできると十分確信する。
 あのプリーム・パルヴァーに協力したベイル・チャニス※の孫のジスカルドだからな。

yatcha john s .

※ トランター以外にも、第二ファウンデーションの拠点は存在した。その中でも、シリウス星系にもっとも近い星として、「コンポレロン」があげられるが、ここの人々はここが人類発祥の地と呼んでいた。ベイル・チャニス(Bail Channis)はプリーム・パルヴァーのもとから、後に、ダニール・オリヴォーによってコンポレオン(Comporellon )に匿われていた。チャニス(Channis )はコンポレロンのハニス(Hannis )の意味である。

画像は、ハリ・セルダンを自分の機能停止を覚悟で、必死で守った500年前の美貌のタイガー・ウーマンのドース・ヴェナビリ。


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