坂本龍一論 : 坂本龍一年譜④ 34〜48歳

◾️1986年 34歳:

○アルバム『未来派野郎』発売。ソロ作品の精力的なリリースが続く。

○東宝映画『子猫物語』、アニメ映画『王立宇宙軍 オネアミスの翼』の音楽なども担当。

◾️1987年 35歳:

○ベルナルド・ベルトルッチ監督の映画『ラストエンペラー』に出演。音楽も担当。坂本へのベルトルッチ監督の注文は非常に細かいこともあり、突然あるシーンの音楽を頼まれ、一晩で作曲をしてから翌日、現地の音楽家達を使い、録音したこともあったという。その他、主題歌を作曲した時は、3週間ほとんど眠らずに、疲労のあまり左耳が聞こえなくなった。

○都民文化栄誉賞受賞(『ラストエンペラー』)。

◾️1988年 36歳:

○ヴァージンUSAと契約。

○『ラストエンペラー』のアルバムで、米国アカデミー賞最優秀作曲賞、ニューヨーク・ロスアンジェルス映画批評家協会賞、ゴールデン・グローブ賞作曲賞、シネマ大賞映画音楽賞を受賞。

◾️1988〜1989年 36〜37歳:

○東京交響楽団との「SAKAMOTO PLAYS SAKAMOTO」、ソロピアノコンサート「PLAYING THE PIANO」、アート・リンゼイとのジョイントによる「Ryuichi Sakamoto with Arto Lindsay」など、国内でのコンサート活動も積極化。

◾️1989年 37歳:

○『ラストエンペラー』サウンドトラックで、グラミー賞映画テレビ音楽アルバム賞を受賞。

○アルバム『BEAUTY』リリース。同時にワールドツアーも開催(「今回のアルバムでは『声』を積極的に使いたいっていう衝動に駆られたんです。クローズアップの音像。最も原始的なコミュニケーションとしての『肉声』をね」坂本)。

◾️1990年 38歳:

○米国・ニューヨークに移住。

○映画『闇の聖母  侍女の物語』の音楽を担当。

○映画『シェルタリング・スカイ』の音楽を担当(サントラを作り終えて「僕はわりとすぐ違う人格になれちゃうから、仕事の切り替えができちゃう方なんだけど、今回は珍しく1ヶ月以上もボーッと放心状態が続いた」坂本)。

○12月、車の運転免許を取得する(「生まれて初めてのライセンスなんだ。僕は、運転したら絶対他人を殺すか自分が死ぬと思ってたので、今まで取らなかったんだ」坂本)。

◾️1991年 39歳:

○11月、バルセロナオリンピックの音楽の作曲に没頭(「次々に新しいストーリーボードが送られてくるんで、その度にデモを直さなきゃいけないんで、けっこう大変」坂本)。

○映画『シェルタリング・スカイ』で、ゴールデングローブ賞作曲賞受賞。

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