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ヌメロン入りブラックマジシャンの紹介

はじめまして。あき と申します。
普段はカジュアルから所謂ガチまで幅広いジャンルのデッキを使っています。
活動場所は主に非公認大会、使いたい(戦えると判断した)デッキを持ち込んでいます。

文字通り趣味として楽しんでいます。

今回は最近フリー等で使っているブラックマジシャンを紹介できればと思います。
とは言ってもサブウェポンとしてヌメロンギミックを搭載しています。
今回のコンセプトはブラックマジシャンを使って"勝ちたい"ということ。
多少のドーピング必要なんです。

1.経緯


某日、某大会にて私は幻影騎士団を持ち込んでいました。
慣れない展開デッキ。先行展開の練習をし臨んだ初戦、私の対面はブラックマジシャンでした。
1本目を取り好調なスタート。続く2本目、相手は後攻を選択。私の先行展開に相手は原子生命体ニビルを直撃させ愉悦の表情。
私は仕方なく墓地リソースを構えターンを返しました。
相手はブラックマジシャン。まだまだ余裕はある。そう考えていました。

「パチン」

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目の前に登場したのは霊滅術師 カイクウ

別種の大会に迷いこんだのかと思いました。
今この瞬間に私の墓地は分厚い紙束となったのです。

次に気が付いた時にはそのマッチは終了し、
私のデッキは2度のニビルカイクウに破壊されていました。

この日、私は悔しさのあまりブラックマジシャンを使うことを決意しました。

2.過程と特徴

この構築に至るまでの過程で様々な形のブラックマジシャンを回してきました。
その中で気になるのが手札事故。そして後攻の弱さ。
活躍させたいはずのブラックマジシャンが手札にあふれ、眺めている間にゲームが終わってしまうことがあります。
この課題を解決しないとそもそも戦えない。
そう考えたときに浮上したのがヌメロンでした。

特徴
・後攻ワンキルが可能な罠デッキ
・ブラックマジシャンを使う上での安定性の確保
・攻めのトリッキーさ
・永続罠や誘発を環境に合わせてある程度自由に選択できる

3.構築とコンセプト

現在の構築はこのようになっています。

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ヌメロンの採用により、盤面処理を優先するか、ワンショットを狙いにいくかの選択肢が発生します。
ブラックマジシャンは手札墓地を利用することにより相手ターンに自分の動きをできることが
強みであり魅力です。
今回は自分ターンの動きをヌメロン、相手ターンの動きをブラックマジシャンに役割分けすることをコンセプトとしました。

ヌメロンギミックの採用理由

①後手の馬力ドーピング
ヌメロンギミックの運用として本線としてリーサルを見据える戦いと返しの攻めに向けて相手の盤面やリソースを崩す戦い方があります。
これを上手く活かすことができれば相手ターンに動くことのできるブラックマジシャンとは良いパートナーとなると考えました。

②先行の事故回避
ブラックマジシャンデッキにとってブラックマジシャンは主役。必ず手札墓地に存在しなければならないカードです。
その反面、ブラックマジシャンは独立して何かをできるモンスターではありません。
重ね引きした時には全く動けない手札事故となるリスクを備えています。

そんな時にただノーガードエンドをするのではなく、1枚でもヌメロンネットワークを引けていれば鎖龍蛇-スカルデットにより手札の入れ替えを図ることができます。

4.採用カード<メインデッキ>


ブラック・マジシャン
このデッキの軸となるカードです。
各サポートカードからアクセスし、手札、場、墓地を行き来します。
多くの構築で3枚投入されているカードですが、
手札に固まった時のバリューが低い点とアクセスするカードの多さから枚数を減らしての採用にしています。

幻想の見習い魔導師
マジシャンズ・ナビゲートから呼び出すモンスターの選択肢として採用しています。
また素引き時にブラックマジシャンへと繋がるカードです。貴重な初動となります。
まだ打点アップの効果も強力で耐性を持つ高打点モンスターを越える際にも重宝します。

マジシャンズ・ロッド
このデッキの肝となるカードです。
リソースの供給と妨害の確保の両方を担います。
自ターンに召喚から妨害を供給し、聖魔の乙女アルテミスに変換、相手ターン中に自身を回収することができます。
これにより、次ターンの動きを確保してくれるため最大枚数の採用となります。

マジシャンズ・ソウルズ
初動でありドローソースであり、エンジンです。
ブラック・マジシャンの供給や腐っている魔法罠カードをコストに捨てた枚数だけドローをすることができます。
そしてこのカードの偉いところは自分の永続罠を自力で解除できるところです。
スキルドレインなどで相手の動きを止めた後、ソウルズによりスキルドレインを解除。自分の動きへと繋げていきます。
また表側表示の永遠の魂をコストとすることで
ドローを加速させつつ、ヌメロン起動の条件を整えることができます。

ヌメロン・ダイレクト
試合中手札補充と攻撃の2つの使い方をします。
1ゲーム中に各用途で使用できるよう2枚の採用をしています。

イリュージョン・マジック
魔法使い族モンスターのリリースをコストにデッキ・墓地からブラックマジシャンを手札に加える効果を持ちます。
一見すると微妙な効果ですが、アドバンテージを稼ぎつつヌメロンダイレクトの発動条件を満たすことができる点、無限泡影やスキルドレイン下で発動したモンスター効果にチェーンをし対象モンスターをリリースすることで強引に効果を適用することができる点などから複数枚の採用をしています。

魔鍾洞
後攻で相手の1妨害を踏める札となります。
また、モンスターに依存するテーマ対面でのパワーが高く手札すべてを使ってでもこのカードを通すことができればメイン戦の勝ちを拾えるパワーを持ちます。
テラ・フォーミングのサーチ先としても採用しています。

マジシャンズ・ナビゲート
ブラック・マジシャンを特殊召喚し、魔法使いを追加でデッキから特殊召喚するキーカードです。
カード単体のパワーは高いですが、増殖するGを重く受けてしまう点や発動条件の重さから枚数を減らしての採用です。

永遠の魂
このデッキにおける最強カードです。
毎ターンブラック・マジシャンを特殊召喚する効果を持ちます。
また自分のブラック・マジシャンが相手の効果を受けなくなる秘められた効果もあり、攻めと守りの両方で活躍します。
場を離れた時のデメリット効果があるので、ドラゴンメイド対面では慎重な使い方が求められます。

エクストラデッキ
聖魔の乙女アルテミス
マジシャンズロッドの返還先として使用します。
ロッドを墓地に落とす事と、ロッドの墓地効果コストとして使用します。

リンクスパイダー
ブラックマジシャンを墓地に落とす際に使用します。
スローゲームになった際など、黒の魔導陣の除去を起動させる役割を担います。
聖杯竜イムドゥークと採用を悩む札ではありますが、下向きのリンクマーカーを持つ点、打点が優っている点で採用しています。

神聖魔皇后セレーネ
魔法使い族テーマには欠かせないリンクモンスターでライフカットの要となります。
このカードの採用によりリンク3を用意するだけでアクセス・コードトーカーを生成することが可能となります。

CNo.1 ゲート・オブ・カオス・ヌメロン-シニューニャ
展開系対面や墓地リソースを強みとするデッキに対して活躍します。

〇不採用カード
ブラック・マジシャン・ガール
魂のしもべやマジシャンズ・コンビネーションなど、このカードを採用することにより使用可能になるカードがあります。いずれもゲームを有利にしてくれるパワーをもっているとは思います。しかし、非常にハードルの高いカードとも考えています。
今回は安定性を求めたこともあり不採用となっています。

霊滅術師 カイクウ
幻影騎士団等の墓地効果を起点に展開するデッキに強いカードです。
マジシャンズナビゲートから呼び出すことができ、相手の手札次第では致命傷を与えることができます。採用の可能性も十分にあるカードだとは考えていますが、枠の関係上と後攻での弱さから不採用としました。

ヌメロン・ウォール
ヌメロンネットワークへのアクセス+αの位置付けです。それに加え相手のレッド・リブートや羽根箒などの直撃時にライフを守ってくれるカードです。ダメージステップ中の効果には使用回数制限がないため、ヴァレルロード・S・ドラゴン等の破壊を伴わない無効効果を持つモンスターに対して強力な盾となります。ただし、ヌメロンネットワークを発動する効果の条件がブラックマジシャンのギミックと少し噛み合わない点を加味し不採用としています。もう少しヌメロンに寄せた構築にするのであれば採用の可能性は高まるカードだと考えています。

冥王結界波
ヌメロンギミックと非常に相性の良いカードだと思っています。
ワンキルにはつながらないため、ヌメロンとの噛み合いに怪しさを感じるかもしれませんが、展開系デッキのフル盤面を1枚で無効化する協力なカードです。冥王結界波を発動後ヌメロンネットワークを展開、シニューニャから相手の盤面を破壊します。6枚目としてデッキトップで引いても強い点から採用の候補としています。アダマシアやドライトロンの分布が増えた際には積極的に起用していきたいカードです。

サモンリミッター
展開系デッキに対して投入するカードで、1枚で相手の動きを止められる力があります。
ただ先行限定な点、割りものに弱い点から今回は不採用となりました。

5.サイドデッキ

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psyフレーム・ギアγ
電脳対面のVFD、ドラゴンメイドの初動など多くのテーマに対して強く刺さる妨害と考えています。当て方によっては先行後攻をひっくり返すレベルのパワーをもっているカードです。
本来であればメインデッキから採用したいレベルのカードではありますが、
各種壺を不採用としている点、ギミックとしてモンスターが場にいることが多い点などから今回はサイドデッキでの採用としてます。
仮想敵:(後攻)モンスター効果を多用するほぼ全対面

インスペクト・ボーダー
環境的に見るた時、全体対しにある程度刺さるカードです。
サイドチェンジ後の羽根箒等のバックを割るカードに対して強いのが特徴です。また、黒の魔導陣が機能している状況では相手のボーダーを越えに来るカードを優先して飛ばすことでゲームのペースをコントロールすることができます。デッキの性質上、相手に禁じられた一滴等のカードを積まれにくい事も採用理由の一つです。
仮想敵:(先行)ドライトロン、電脳、ドラゴンメイドなど

禁じられた一滴
後攻のパワーはさることながら、ナビゲートや永遠の魂、不要となった永続罠を墓地に送れたりと採用していたことでプレイの選択肢を広げてくれるカードです。コスト面で少し重く感じることはありますが、それでも必要なカードだと考えています。
仮想敵:(後攻)モンスターの妨害を持つほぼ全対面

魔封じの芳香
ハーピィの羽根箒などの対策となるカードです。
魔法カードを多用するデッキに対しては非常に有効で、中でもペンデュラムテーマに対して強力な力を発揮します。
ただし手札によっては自分の首を絞めるカードでもあります。
自分の手札次第で発動するタイミングが変わるため扱いの難しいカードでもあります。
仮想敵:(先行)ドライトロン、Pテーマ、60枚デッキ、召喚獣など

out候補
増殖するG3(非展開系対面)
灰流うらら3(対面により先行時)
幻想の見習い魔導師1(枚数調整枠)
イリュージョン・マジック2(枚数調整枠)
テラ・フォーミング1(サンダードラゴン対面)
魔鍾洞1(先行及び対面により後攻時)
スキル・ドレイン3(対面により先行後攻時)
神の宣告3(後攻時)
神の通告1(後攻時)

6.戦い方<ゲームの方針>

素引きした妨害を用いて戦い、いち早くブラックマジシャンギミックを完成させることを目指します。その中でチャンスを見つけてはライフカットを狙います。
とはいえ現環境において魔導陣の1妨害で止まってくれるデッキは多くありません。相手の手札が並の質であれば楽々と貫通されてしまうことかと思います。そこで+αとなる罠カードに頼る形となります。
汎用の妨害札にて相手のテンポを遅らせ往復1ターンで相手の盤面に2枚干渉していきます。相手にテンポを取らせないためにも相手のデッキの動きを見極めてピンポイントで妨害を当てていくことが求められます。

また、基本的にゆっくりとしたゲームをするデッキではありますが、ゲームのテンポをコントロールできている場合、一瞬で相手のライフを奪うことが可能となります。

ライフカットの動き例

盤面のモンスターを使いトロイメア・フェニックスをリンク召喚、相手の伏せカードを破壊し、その後永遠の魂等によりリンク素材を再利用。
神聖魔皇后セレーネをリンク召喚しカウンターを付与、蘇生効果によりリンク数を追加しアクセスコードトーカーへと繋げていきます。

この時、相手の妨害数によっては、アクセス自身をコストにし妨害の処理や盤面調整を行うことがあります。
具体的には、アクセスをリンク召喚、相手の妨害を破壊し、最後に自身をコストに相手モンスター数を調整。
処理後にヌメロン・ネットワークを発動し、ライフカットを行います。

※ブラック・マジシャンを素材に使う場合、リンクスパイダーに変換しておくことでアクセス・コードトーカーの弾数を増やすことができます。

7.使う上で知っておくと良いこと

妨害が完成している場合
手札に妨害が完成している場合、マジシャンズロッドを通常召喚し相手の灰流うららをチェック、イリュージョンマジックを手札に加えロッドをコスト発動することで、うららがあれば1ハンデスかつリソース確保、妨害。なければ手札の質をさらに高めることができます。

マジシャンズ・ナビゲートへの増殖するG
マジシャンズ・ナビゲートはブラックマジシャンを特殊召喚し、さらに魔法使い族を供給することのできる非常に強力な効果をもつ反面、増殖するGを受けた際には2枚をドローさせてしまうリスクがあります。
ブラックマジシャンはギミックの性質上1ターンに行うことのできる妨害数が限られてるため、こちらが必死に供給した1妨害を相手がドローした2枚で返されることは可能な限り避けたいと考えています。
マジシャンズロッドや黒の魔導陣からの選択においてナビゲートより永遠の魂を優先しておくことで自分の負け筋をわずかながら減らすことができます。また、ナビゲートに対し増殖するGを受けた際、永遠の魂を構えていれば、増殖するGに重ねて発動をすることで相手にドローを与えずに自分の動きを通すことができます。

No.1 ゲート・オブ・ヌメロン-エーカム の運用
エーカムにはCNo.1 ゲート・オブ・カオス・ヌメロン-シニューニャに繋がるという大切な役割があります。相手モンスターに攻撃を行う際、エーカムから攻撃をしてしまうと無限泡影によって返り討ちにあうことがあります。
メインフェイズ2での選択肢を多く残すためにもエーカム以外から攻撃することが多いです。
また今回は不採用ですが、メガトンゲイル等の3体のみを素材とするモンスターを召喚する場合、エーカムを素材から外し制約によってエンドフェイズに除外しておくことで墓穴の指名者のケアとなります。

ヌメロン・ダイレクト
一見、ヌメロン・ダイレクトは素引きすると弱い札に思われがちですが、
ネットワークと同時に引いた際、手札から直接発動することにより相手の幽鬼うさぎやサイクロン等の割りものをケアすることができます。
またヌメロンダイレクト本体に使用回数制限はありません。
重ね引きをした際にも妨害の踏み方次第では連打することが可能です。

マジシャンズ・ナビゲート
罠の妨害がある程度にぎれている場合、幻想の見習い魔導師やマジシャンズソウルズ等により予め墓地に落としておくことでハーピィの羽根箒等の割ものケアができます。

魔鍾洞を維持する方法
1例としてたまに遭遇する動きを紹介します。

相手盤面にモンスターが複数体いる状態でマジシャンズ・ロッドを召喚し、永遠の魂をサーチします。
その後マジシャンズ・ロッドで戦闘を行い自壊、返しのターンに永遠の魂にて墓地のブラックマジシャンを蘇生します。
その処理後に墓地のマジシャンズロッドの効果により場のブラック・マジシャンをリリースし、自身を回収します。

8.自由枠とその他採用候補


自由枠
イリュージョン・マジック
神の宣告
スキルドレイン

採用候補
エフェクト・ヴェーラー
水晶機巧-ハリファイバー
チキンレース
希望の記憶
激流葬
神の警告/通告
各種ドレイン
サモン・ リミッター 等

罠ビートということもあり、環境に応じて採用する汎用カードを変えていくことが重要となります。大会の分布から流行りのテーマを分析して構築を練る楽しさはあると思います。
上記はパッと思いついた程度の一例ではありますが、参考になればと思います。

9.最後に


ブラック・マジシャンもヌメロンもすぐに規制のかかるようなテーマではありません。
馬力は足りないですが、長く使い続けるという点に焦点を当てれば非常に良いデッキだと考えています。思いついてから1か月程度ではありますが、両テーマに向き合い両テーマの良さを殺さない構築を練ったつもりです。
もし少しでも興味をもっていただけたら幸いです。
以上、ここまでお読みいただきありがとうございました。

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