見出し画像

突然の流行!?現環境注目のデッキ!【閃刀姫】徹底解説!!

《1.はじめに》

こんにちは。kazumaです。
今回は大会での優勝・入賞が続出している注目のテーマ【閃刀姫】について解説を行っていきます。

私も4/3に開催された朝霞杯で【閃刀姫】を使用し、見事優勝することができました。

⚠️急遽参加したのでカードが足りず、妥協した構築になっています。今回の解説では本来使用する目的だった構築を基盤に解説を進めていきたいと思います。

今回のnote解説では朝霞杯で使用した〝【閃刀姫】のプラン〟を中心に〝現環境における【閃刀姫】の強み〟〝サイドチェンジ・各デッキ対面について〟〝知っているかいないかでは勝敗が変わってくるプレイ〟等々、細かな部分まで解説を行いました。

また、【閃刀姫】をこれから使用したいと考えている方も多くいられるかと思いますので〝閃刀姫の回し方〟〝採用カードの役割・使い方〟等、基礎となる部分についても解説を行っています。

【閃刀姫】は非常に長い期間使い続けたテーマなのでこれまで解説してきたテーマ以上に、より深い部分をわかりやすく伝える事ができると思います。無料部分も多く記載してますので興味がある方は是非ご覧になってください。

《2.現環境での【閃刀姫】の強み》

現在の環境は戦いやすいテーマが多く、相性の悪いテーマが少ない
現在の環境は【鉄獣戦線】、【十二獣】デッキの評価が高く、使用している方が多く見られます。
【閃刀姫】はこの2種類のデッキに対して相性が良く、非常に戦いやすいことが強みの一つとして挙げる事ができます。

【十二獣】はライフを奪い切るスピードが遅く、ギミックの妨害が限られているので【閃刀姫】側が墓地に魔法カードを3枚用意しつつ、『閃刀魔法カード』でアドバンテージ差を広げる動きを行いやすい対面です。
また、【十二獣】側の妨害の主軸である『十二獣ドランシア』、『天霆號アーゼウス』の妨害は『閃刀術式-アフターバーナー』や『閃刀機-ウィドウアンカー』等で楽々と乗り越える事ができます。
これらの要因から【十二獣】は戦いやすい対面の一つと考えています。

【鉄獣戦線】に対しては【閃刀姫】の妨害の主軸である〝効果無効系のカード〟(『閃刀機-ウィドウアンカー』、『無限泡影』、『エフェクト・ヴェーラー』等)が有効に機能する対面なので【鉄獣戦線】側がギミックを回しにくい状況を作りながら戦う事ができます。
また、【鉄獣戦線】側の先攻展開で用意される『召命の神弓-アポロウーサ』や『戦華の盟将 双龍』の妨害を乗り越えやすく、後攻でも充分に戦えることから有利な対面と考えています。

また、現在の環境は【サンダードラゴン】や【ドラゴンメイド】等の【閃刀姫】を使用していて不利対面のデッキが少ないです。

このような環境なので【閃刀姫】はとても戦いやすく、勝ちやすい環境となっています。

◎先攻・後攻どちらでも戦うことができる
先攻・後攻によって著しくパフォーマンスが落ちないことも【閃刀姫】の強みです。
〝効果無効系のカード〟が有効に機能する対面が現在の環境に多く、後攻のワンキル性能が高すぎるデッキも少ないので先攻で妨害を乗り越えられてしまい、押し切られてしまうゲームは少ないです。
また、手札誘発を多く採用していて『閃刀魔法カード』の手数や『魔鍾洞』の制圧等、後攻でも問題なく戦う事ができます。

先攻・後攻どちらでも戦うことができるのも【閃刀姫】の強みです。

◎『魔鍾洞』の回答が採用されていない
『魔鍾洞』の回答がメインデッキに採用されていないデッキが環境にとても多いです。それなので『魔鍾洞』を発動した後のプレイも無理にライフを削る必要はなく、ギミックの回転をゆっくりと行うことができます。『閃刀姫-ハヤテ』でダメージを稼ぎながら『閃刀機関-マルチロール』の効果で自分のフィールドを空にしつつ、『アクセスコード・トーカー』で残りのライフを奪いきることを目指すか、そもそも相手のデッキ内に回答が用意されていないのであれば、サレンダーを選択されることが多く、劣勢の状況をひっくり返す事ができます。

現状、『魔鍾洞』の回答が採用されていないor少ないデッキが多い事も【閃刀姫】を使用する強みと言えます。

これらの要因が現在の【閃刀姫】を使用する強みになります。

《3.今回使用した閃刀姫の構築について》

この項目では今回使用した【閃刀姫】の構築について意識した事と僕が考える【閃刀姫】を使用する上で常に意識しなければならない構築面の事について朝霞杯で使用した構築から手を加えたこちらの構築を基準に解説を進めていきます。

画像29


◎選択権について
まず初めに【閃刀姫】を使用する上で先攻・後攻どちらを選択し、ゲームを組み立てていくのか解説を進めていきます。
後攻を選択するプランの場合、対戦を想定するべきデッキが現在の環境ではとても多く、デッキタイプもそれぞれ異なります。
モンスターによる制圧を目指す展開が得意な〝展開デッキ〟(【電脳堺】・【幻影騎士団】・【プランキッズ】等)
ターンを跨ぐほどアドバンテージを獲得でき、妨害のベクトルが罠カードの〝中速デッキ〟(【ドラゴンメイド】・【エルドリッチ】・【罠型コードトーカー】等)
比較対象に、2つのジャンルのデッキタイプを挙げましたが上記のテーマ以外にも一癖二癖ある多くのテーマが活躍している環境です。
展開系デッキに寄せて手札誘発等を多く採用すれば、中速デッキに対して戦いにくくなり、中速デッキに寄せて『貪欲な壺』等のゲーム序盤で使用しにくいカードや罠を除去するカードを採用すれば展開系デッキに対して弱くなるといった不器用な側面が見られてしまいます。
後攻を選択する場合、メタを意識したテーマ相手には戦いやすいのですが、意識外の方向性の違うテーマと対面した際の勝率は低く、幅広く対応することは困難なことが問題点として浮上しました。
特に私が参加することの多い、関東圏の大会は様々なタイプのテーマが活躍している傾向が見られるのでどのテーマと対面しても勝つ事ができる〝対応力の高い構築〟が求められます。

後攻を選択するプランは〝対応力の高い構築〟を作りにくいと感じたので先攻を選択する方向性で〝対応力の高い構築〟を目指し、構築を練り初めました。

先攻を選択する旨味は『閃刀起動エンゲージ』を獲得した状態でターンを返すことができるので次のターン以降、早く強くギミックを回すことができることと相手の動きを妨害できることにあります。
しかし、【閃刀姫】は妨害面の質が高いデッキではありません。先攻は基本的に魔法カードの数を3枚以上とすることは難しいので相手の盤面からモンスターを取り除くような妨害はギミック内で用意しにくく、妨害を乗り越えられてしまう状況がよく見られてしまいます。また、初動となる『閃刀姫-レイ』を引くことができない手札事故を起こしてしまうと非常に厳しいゲームとなってしまいます。

先攻を選択するのであればこの2つの問題点を解消する必要があります。

◎先攻の課題を克服するために『金満で謙虚な壺』・『神の通告』を採用
先攻を選択する際の課題点の克服のために『金満で謙虚な壺』と『神の通告』を採用しました。
『金満で謙虚な壺』を採用することで初動が欲しいなら『閃刀姫-レイ』を、既に初動を引くことができている手札なら『神の通告』、『メタバース』等の妨害手段を手札に加えることで質の高い先攻の動きを目指すことができます。

『神の通告』に関しては〝妨害手段の質の向上〟と先程挙げた、〝対応力を高める〟ことを目的に採用しています。現環境で活躍するデッキはとても多いですが、このカードはほぼ全てのデッキ対面で優秀な妨害手段となります。
また、『魔鍾洞』を解除してライフを奪いきる際にも手札誘発をケアすることができる用途の広いカードです。
〝妨害手段の質の向上〟の役割は『センサー万別』や『サモンリミッター』、『王宮の鉄壁』等の永続罠カードでも担う事ができますが、これらのカードは大なり小なり、相手の対面次第で効力のブレが見られるので〝対応力の低い構築〟になってしまいます。

それなので今回はどの対面でも機能しやすい『神の通告』を採用しました。

このように【閃刀姫】の強みを保ったまま、どのデッキ対面でも戦える構築を目指しました。

◎サイドチェンジ後について
【閃刀姫】を使用する上で『ライトニング・ストーム』は特に意識し、対策しなくてはならないカードです。
そのため、2戦目以降投入が予想できる『ライトニング・ストーム』の被害を受けてしまうサイドデッキの永続罠カードの採用は個人的には無しと考えています。
先攻用のカードをサイドデッキに採用するのであれば『異次元グランド』、『次元障壁』、『アーティファクトの神智』等の『ライトニング・ストーム』を使用されても効力を発揮できる物を選択するのが望ましいと考えています。

また、伏せる必要のない手札誘発を増加し、『ライトニング・ストーム』を使用されても妨害手段を用意できる物を優先的に採用し、『ライトニング・ストーム』に耐性のある構築を目指します。(『アーティファクト・ロンギヌス』等)

◎ET・EDを意識したサイドデッキを作る
【閃刀姫】は1ターンで多くのライフを削る事が苦手で選択肢のとても多いデッキです。加えて、『魔鍾洞』の膠着したゲーム等、その他のデッキよりも時間のかかる要素の多いデッキです。
それなのでET・EDに突入した際にライフコストを要求するカードや強く使用するまでに時間のかかるカードをサイドチェンジ後は、なるべくデッキ内に残らないように減らす必要があります。(『神の通告』、『コズミック・サイクロン』、『成金ゴブリン』等)
これらのカードが残らないことを意識してサイドデッキを組み上げることが大切です。

《4.採用カード解説》

先日優勝した朝霞杯で使用した構築ですが、急遽参加を決めたため、カードが集まりきらず、他のカードで埋め合わせた妥協した構築となっています。(『閃刀姫ハヤテ』の採用枚数が1枚のみ等)
それなので朝霞杯で使用した構築から手を加えたこちらの構築を基準に解説を進めていきます。

画像26

〜〜〜《メインデッキ》〜〜〜

◎『エフェクト・ヴェーラー』

画像8

相手を妨害する手札誘発の役割以外にも〝モンスター+チューナー〟の状況から『水晶機巧ハリファイバー』→『エフェクト・ヴェーラー』→『神聖魔皇后セレーネ』→『エフェクト・ヴェーラー』→『アクセス・コードトーカー』の動きに繋ぐために必要なカードです。
このギミックを採用することで低い要求値で『アクセス・コードトーカー』のリンク召喚を行うことができます。
ライフを削るのが遅い【閃刀姫】の弱点をこのギミックを搭載することで補っています。

◎『閃刀機関-マルチロール』

画像9

 4/1 から適用のリミットレギュレーションで準制限→無制限となりましたが、緩和前と枚数は変わらず、2枚の採用となっています。

【閃刀姫】デッキのリソース・後続を確保する大切な役割のカードですが、このカードが必要になるのは、墓地に魔法カードを3枚以上用意し、『閃刀魔法カード』でアドバンテージを獲得し始めてからになります。
初手に引いてしまっても墓地に魔法カードが溜まるまでこのカードを生かしにくく、重ね引きした際はとても厳しいゲームとなってしまいます。
また、『閃刀機関-マルチロール』の効果を妨害する『幽鬼うさぎ』は現在の環境ではほとんど採用が見られなく、『閃刀機関-マルチロール』は1枚あれば充分なゲームが多く見られます。
それなので3枚採用する必要のないカードと判断し、2枚の採用としています。

◎『閃刀機-シャークキャノン』

画像11

2枚採用されていることがよく見られるカードですが、今回は1枚のみの採用になります。墓地のモンスターを除外する妨害の役割とリンク数を増やし、『アクセス・コードトーカー』に繋ぐ2つの役割がありますが、墓地を除外することが妨害となる対面が少なく、序盤に素引きしたいカードではないと考えているので1枚のみの採用としています。

◎『チキンレース』

画像20

『テラ・フォーミング』で手札に加えることができるカードが『魔鍾洞』のみでは『強欲で貪欲な壺』とも噛み合いが悪く、【閃刀姫】で採用可能なフィールド魔法の中では最も使いやすいことから採用しました。使用した後は『閃刀機関-マルチロール』や『閃刀姫-ジーク』で墓地へ送ることができるのでフィールドに残ってしまい、相手に利用されてしまうこともなく、使い勝手の良い魔法カードです。

◎『ハーピィの羽根帚』

画像21

現在の環境で採用率の低いカードになりますが、魔法&罠ゾーンに妨害手段のないデッキは限りなく少ないので手札で機能しないカードとして残ってしまう状況はほとんど見られません。
また、『魔鍾洞』と相性がよく、『魔鍾洞』を発動し、お互いのターンを流すことを繰り返した際に引き込むことができればライフを奪いに行く際に強力な1枚となります。
今回『金満で謙虚な壺』を採用していることもあり、罠を多く採用しているデッキに対して(【罠型コードトーカー】・【エルドリッチ】・【十二獣】など)『ハーピィの羽根帚』を手札に加える選択を取れることも強力です。


◎『コズミックサイクロン』

画像10

【電脳堺】、【ドラゴンメイド】等の不利な対面に強く、現在の環境なら機能しないカードとして手札に残ってしまうこともないと判断したので採用しました。2戦目以降の『魔封じの芳香』、『王宮の勅命』を破壊することができるカードとしての役割も担っています。

◎『金満で謙虚な壺』

画像12

〝ドローすることができない〟制約で縛られるため、『閃刀起動-エンゲージ』のドロー効果を使用できないことや『成金ゴブリン』等のドローソースと相性が悪いことから【閃刀姫】の構築に採用はあまり見られないカードです。
しかし、今回使用した先攻を選択する【閃刀姫】の構築の中でも特に強力なカードの1枚になります。
【閃刀姫】の1ターン目の動きは『閃刀姫-シズク』の効果で『閃刀起動-エンゲージ』を手札に加え、次のターン以降に『閃刀魔法カード』でアドバンテージの獲得を目指します。
つまり、1ターン目はギミックを円滑に回すための準備期間の時間になるので〝ドローする行為〟は行わないことが多く、自分のターンが再び訪れるまでに相手の攻め手を押さえ込む必要があります。
そこで活躍するのが今回採用した『金満で謙虚な壺』です。手札に初動となる『閃刀姫-レイ』を引くことができていなければ高い確率で初動に繋げることができます。既に『閃刀姫-レイ』が手札にあれば『神の通告』などの質の高い妨害手段を手札に加えることができます。
・初動を引くことができなかった手札事故
・妨害の質が低く、相手の攻め手を押さえ込むことができなかった
閃刀姫を使う上でこの2つの問題点の解消に繋げる事ができます。
また、『魔鍾洞』や『ハーピィの羽根帚』等の不利な状況をひっくり返すことができるパワーカードを引き込むこともできるカードです。
今回採用した自由枠のカードの中でも特に強力なカードの1枚です。

・除外するEXデッキのカードについて
『サクリファイス・アニマ』、『閃刀姫-ハヤテ』、『閃刀姫-シズク』、『崔嵬の地霊使いアウス』、『星杯戦士ニンギルス』、『閃刀姫-カイナ』
基本的にこの6枚のカードをコストとして除外します。
初動の『閃刀姫-レイ』とそれを手札に加えるカードを引くことができていない場合や妨害手段を用意したい場合は基本的に上記の6枚を除外、中盤で発動する場合は3枚を除外し、使用します。


◎『神の通告』

画像13

【閃刀姫】の先攻での妨害面の弱さを補うために採用しました。
この役割のカードは他に『センサー万別』や『王宮の鉄壁』等の候補がありますが、これらのカードは有効に機能する対面で使用できれば強力なカードですが、対面次第では有効に機能しない対応力の低さも見られます。
現在の環境で活躍しているデッキは多く、特定のデッキに対する拘束力の高さよりも広い対面に対して機能し、妨害としての質の高い『神の通告』を採用しました。

◎『メタバース』

画像14

先攻の妨害の質の向上を目的に採用しました。
相手の動きを『魔鍾洞』を発動することで縛ることが主流の使い方です。
初動の『閃刀姫-レイ』を引くことができていない手札事故を誤魔化すことができる点も強力です。

〜〜〜EXデッキ〜〜〜

◎『閃刀姫-ハヤテ』

画像15

『魔鍾洞』を発動した際にライフを『アクセス・コードトーカー』で削り切れる範囲まで押し込みたく、『魔鍾洞』を発動し、ゲームが停滞した場合に3枚目を使いたい場面によく遭遇していたので3枚採用しています。

◎『崔嵬の地霊使いアウス』

画像16

チューナーをフィールドに用意できない状況でも『アクセス・コードトーカー』のリンク召喚に繋げる手段を増やす目的で採用しました。
使い方は『閃刀姫-カイナ』が地属性なので低い要求値でリンク召喚することができます。
【十二獣】や【鉄獣戦線】、【コードトーカー】等の地属性モンスターを『崔嵬の地霊使いアウス』で特殊召喚し、『神聖魔皇后セレーネ』→『エフェクト・ヴェーラー』→『アクセス・コードトーカー』の動きに繋げます。予め、墓地に『エフェクト・ヴェーラー』が必要なので実戦で使用した回数は数える程度しかありませんが、他に優先して採用したいEXデッキのモンスターも見当たらなかったため採用しました。
また、破壊された際に『増殖するG』や『ダイナレスラー・パンクラトプス』を手札に加えることができます。

『水晶機巧ハリファイバー』、『神聖魔皇后セレーネ』、『アクセス・コードトーカー』

画像22

上述の『エフェクト・ヴェーラー』でも解説したように【閃刀姫】のライフを削るスピードが遅い弱点を補うために採用しています。速やかにライフを奪いきるために『閃刀姫モンスター』2枚分のダメージを与え、『アクセス・コードトーカー』でライフを奪いきる圏内に落とし込みましょう。

〜〜〜サイドデッキ〜〜〜

◎『異次元グランド』『次元障壁』

画像25

『ハーピィの羽根帚』、『ライトニング・ストーム』に耐性のある妨害手段として採用しています。
展開力のあるデッキや分布がそれなりに見られる【シャドール】の『影依融合』で捲られないことを意識して採用しています。

◎『貪欲な壺』

画像23

中速タイプのデッキと対面した際にリソースを回復しつつ、アドバンテージ差を生み出し、ゲームを有利に進めるために採用しています。
『閃刀起動-エンゲージ』のドロー効果で引いて強いカードの1枚で、ゲームが長引いた際にゲームを決定付けるパワーカードを増やす目的も兼ねています。

◎『サイクロン』

画像24

『魔封じの芳香』、『王宮の勅命』を破壊できる役割のカードが【閃刀姫】には必要です。その他のカードでこの役割を担うことができるカードに『ツインツイスター』がありますが、『ツインツイスター』では罠の少ないデッキが2戦目以降に投入する『魔封じの芳香』、『王宮の勅命』に対してコストを要求するので使用感が悪いです。
また、【閃刀姫】はターンを往復するやりとりの多いデッキで、1ターンでライフを奪いきるのが苦手です。特に『魔鍾洞』を発動した場合はゲームが長引くので、その他のデッキよりもETに入ることが多いです。
また、『サイクロン』を自分の魔法カードに発動し、墓地の魔法カードの枚数を稼ぎたい状況もあります。
それなのでサイドデッキにはライフコストのかかる『コズミック・サイクロン』の3枚目ではなく、『サイクロン』を採用しています。

*自分の魔法カードに『サイクロン』を発動するプレイについて*
『閃刀魔法カード』の追加効果を適用させるために行います。
具体例 墓地に魔法カードが2枚で『閃刀機-ウィドウアンカー』を発動し、それにチェーンを組む形で『サイクロン』を自分の『閃刀機-ウィドウアンカー』に対して発動。『閃刀機-ウィドウアンカー』の効果処理のタイミングで『閃刀機-ウィドウアンカー』が墓地にあり、魔法カードの枚数が3枚なので追加効果でコントロール奪取を行うことができます。

《5.非採用カード・検討したカードについて》

◎『成金ゴブリン』

画像17

アドバンテージを損わずに墓地の魔法カードを増やすことができるので【閃刀姫】と相性のいいカードで知られているカードです。
しかし、今回の構築では
・『アクセス・コードトーカー』でライフを奪いきるまでのラインに押し込むまでに余計なターンを与えてしまう
・『金満で謙虚な壺』と相性が悪い
・『魔鍾洞』のターンを往復するゲームの時に相手を回復させてしまう行為が弱い
この3つの問題が見られてしまいます。墓地の魔法カードを増やすことができる点は強力ですが、先攻の課題を解消してくれる『金満で謙虚な壺』との相性の悪さ、ライフを奪いきるまでのテンポロスとこちらの問題点の方が大きいと感じ、今回は採用を見送りました。

◎『ライトニングストーム』

画像18

ほぼ全てのデッキのサイドデッキに採用されているのが主流のカードですが今回の僕の構築に採用していません。
理由は『王宮の勅命』と『魔封じの芳香』を破壊することができないからです。【閃刀姫】は魔法カードを軸としたデッキなので上記2枚のカードの対策を徹底して行わなければなりません。それなので『ライトニングストーム』ではなく、上記2枚のカードを破壊することができる『サイクロン』を採用しています。
また、このデッキはターンを跨ぐ回数、ドローを行う回数が多いデッキです。中盤以降に『ライトニングストーム』を引くことができても既にフィールドに『閃刀リンクモンスター』や『閃刀機関-マルチロール』が存在していて発動できないタイミングによく遭遇することもあり、採用を見送りました。

◎『閃刀空域-エリアゼロ』

画像19

根本的に弱いカードと思っているため採用していません。
理由につきましては効果を使用するために『閃刀姫-レイ』以外を対象とする場合、1枚分カードを損してしまうこと、ランダム要素があり、有効なカードを加えられるかどうか運要素が強いこと、後攻では効果の発動のために対象に選ぶことができるカードが少なく、このカードを生かしにくい等が挙げられます。
このカードを不採用とした場合の安定感の不安要素も『金満で謙虚な壺』を採用しているので気になることはありませんでした。

◎『閃刀機-イーグルブースター』

画像27

『神の通告』や『神の宣告』等のカウンター罠を採用しているデッキと対面した際に使いにくさが目立った事や先攻で引いた際に妨害手段とならない点で使用感の悪さが見られました。
『魔鍾洞』を解除し、ライフを削りに行く際の手札誘発のケアも3枚採用されている『神の通告』が担ってくれるので採用を見送りました。

*5/2 《追記:13.ミラーマッチについて》
ミラーマッチに関する事について追記を行いました。

《6.閃刀姫の戦い方・ギミックの回し方》

◎閃刀姫の戦い方・ギミックの回し方
次に【閃刀姫】の戦い方・動かし方についてです。一線から退いていた時期もありますので【閃刀姫】についてよく知らない方や回し方がわからない方もいるかと思いますので解説を進めていきます。

〜1ターン目〜

①『閃刀姫-シズク』で『閃刀起動-エンゲージ』を手札に加え、次のターンに備えましょう。

〜2ターン目〜
②墓地に魔法カードを3枚以上用意しましょう。2ターン目までに用意できているのが望ましいです。『閃刀魔法カード』で相手とのアドバンテージ差を開き、ゲームを有利に進めていきます。

③『閃刀機関-マルチロール』でリソース・後続を確保します。『閃刀機関-マルチロール』を発動せずにギミックを回しても、リソースが枯渇してしまいます。
また、墓地に魔法カードが3枚以上ない場合で使用してしまうと墓地の魔法カードがどんどん減ってしまいます。
墓地の魔法カードの枚数に気をつけ、ギミックを回す時は『閃刀機関-マルチロール』を優先して発動しましょう。

〜3ターン目以降〜
④『アクセスコード・トーカー』で速やかにライフ奪取を狙います。それまでにキル範囲となる5300までライフを削っておくことが望ましいです。今回の構築で『成金ゴブリン』が採用されていないのもキル圏内に押し込むのが遅くなり、テンポを損なってしまう要因となるからです。

【閃刀姫】のデッキの回し方・ゲームに勝つまでの手順はこのような流れになります。これを出来るだけ早く行う必要があります。モンスターを横並びにするデッキではないので相手の攻め手を防ぎ、ターンが回ってきた瞬間にライフを楽々と削る事ができるデッキではないのでリソースを広げつつ、妨害を行いながらどのようにライフを奪うのかを考え続けなければなりません。

◎『魔鍾洞』を発動した場合のデッキの動かし方
『魔鍾洞』の回答を採用しているデッキが少ないので発動した後も焦る必要はありません。
『閃刀姫ハヤテ』で直接攻撃を行い、『閃刀機関-マルチロール』等で自分のモンスターを墓地へ送り、自分のフィールドを空にします。ライフを『アクセスコード・トーカー』で削りきることができるラインまで押し込んだら『ハーピィの羽根帚』や『閃刀術式-ジャミングウェーブ』で伏せを除去し、残りのライフを奪い切ります。
『貪欲な壺』や『閃刀機-イーグルブースター』等を採用すればロングゲームの中で引いて強いカードが増え、ライフを削りきる際に楽になりますが、『魔鍾洞』の回答がないデッキが多く、そのゲームに見切りを付けられ畳まれることが多いため、『魔鍾洞』を発動した後に使用するカードは最低限の枚数としています。

また、2戦目以降は『魔鍾洞』の回答が多く投入されているゲームになります。そのため、先程のような『魔鍾洞』に頼り切ったプレイを選択するのは裏目となるカードが多く存在します。残り時間が少ないなら例外ですが、時間が充分に残っている状況ではゆっくりとしたゲームプランの立て方は自分の首を絞めてしまいます。妨害を乗り越える程度のカードとして使用しましょう。

《7.【閃刀姫】の今後の課題点》


◎二戦目以降の『魔封じの芳香』・『王宮の勅命』
【閃刀姫】を使用する上で天敵となるカードです。特に『金満で謙虚な壺』を採用しているデッキ(【ドラゴンメイド】、【エルドリッチ】等)はこのカードを手札に加えることができる確率が高いので2戦目以降の対策は必須です。サイドデッキを組む際は枠が厳しくてもこのカードを破壊できる物を採用する必要があります。

◎意識される『魔鍾洞』
一戦目の『魔鍾洞』の制圧力がとても高く、このカードの回答が相手のデッキに用意されていないことで不利な状況でも逆転を狙うことができます。
しかし、直近のcsでの【閃刀姫】の活躍は目を見張る物があり、対策を立てられることが予想できます。今後、『魔鍾洞』の回答はメインデッキに採用されているデッキが増えると考えているので『魔鍾洞』を発動した後、ライフを奪いきるプレイが求められるので『貪欲な壺』や『神の宣告』等、ゲームが長引いた際に強力なカードや、『魔鍾洞』を守ることができるカードを採用する必要があると考えています。

ここから先は

12,439字 / 8画像

¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?