見出し画像

ProjectYoung. 動画感想文 + プロデューサーレター

どうも、ProjectYoung.プロデューサーの八神です。
え?知らない?
じゃあまずはみて。すごいかっこいいから。
さぁさぁ。

インディーアニメクリエイター26名。
そしてアーティストのEveさん。
更には提供元であるわかさ生活さんの花鈴のマウンドチームも巻き込んで送る、「再起」をかけたプロジェクト。

これの再起って言うのは、インディーアニメでは無くて、これを見た人たちの中に昔灯っていた「将来の夢」という蕾。
思い出して、あの時の輝きを。
あなたはまだ取り戻せる。
そんな「若々しい」と言う言葉をモチーフとした「ProjectYoung.」
こちら公開されてから1ヶ月が経過しようとしています。

内部でも話し合ったのですが、それぞれの動画に対しての感想を今まで伝えられてなかったんですよね。
もちろん個別でクリエイター様には伝えたケースもありますが。
読書感想文ならぬ、動画感想文として。
プロデューサーとして選ばせて頂いた26名様の動画+αを。
私なりの言葉で全てまとめていきたいなと思っております。

これはNOKIDやProjectYoungの総意では無くあくまでプロデューサーとしての八神颯の個別の感想であるコトをご了承の上、お読みいただけたら嬉しい限りです。
順番は、五十音順で行きます。

【新垣れいみ】きみの白亜紀【Project Young.Opening Act.】

一発目からエモエモのエモで御座いました。
子供の時にきっと生きていると信じていた生き物。
しかしながら、それを友達に話せば笑われてしまい、誰も信じてくれない。
だけど大人になってからもずっとその存在を信じている訳ですよね。

個人的に印象的だったのは、友達たちに見せている表情。

Project Young.【国内史上最大級 個人制作アニメーションの祭典】 - 【新垣れいみ】きみの白亜紀【Project Young.Opening Act.】 [cm4qsNZIuh0 - 1280x720 - 0m05s]

楽しそうに話しているんですが、聞いてくれている人たちの表情もちゃんと見ているんです。この子。
自分の好きだけに埋もれるわけじゃなくて、ちゃんと見てるんですよね。
一瞬だけど。

Project Young.【国内史上最大級 個人制作アニメーションの祭典】 - 【新垣れいみ】きみの白亜紀【Project Young.Opening Act.】 [cm4qsNZIuh0 - 1280x720 - 0m06s]

そしてこの笑顔。
こんな嬉しそうに自分が憧れている物に、夢に対して語れますか。
この後の展開は「そうなんだけど!世の中はそうなんだけど!」と
クリエイターとして叫びたくなりました。
あまりに辛くて悲しくて。
だけど諦めません。しっかりと歩み続ける訳です。
諦めちゃダメなんです。諦めたらもうそれは見えなくなるんです。
だけど彼女はたどり着きます。
動画の色使いと合わせて、本当に夢に溢れてるこの子にはこれからも幸せになってもらいたいと思いました。
初っ端からこれだけクオリティ高いんか。
10000文字超えるぞ。

【ゐたみ】Sunset , Underdog【Project Young.Opening Act.】

新垣さんとも異なる見栄えする色使いを使いこなすゐたみさん。
鬼族と思われる子が虐げられる世界を生きている物語。

Project Young.【国内史上最大級 個人制作アニメーションの祭典】 - 【ゐたみ】Sunset , Underdog【Project Young.Opening Act.】 [6WEVA4rlN7M - 1280x720 - 0m01s]

ロッカーの中から大量の暴言が書かれた教科書が落ちてきても、彼女は悲しむ顔もしないんですよ。
もっと悲しんで良いんですよ。もっと辛く感じて良いんですよ。
でも、彼女はあくまで黙々とその汚れた本などを片付けるんです。
人に虐げられる事が当たり前になってしまったからの表情でしょうか。
だとしたら辛すぎるんですよ。もっと笑って欲しい。

Project Young.【国内史上最大級 個人制作アニメーションの祭典】 - 【ゐたみ】Sunset , Underdog【Project Young.Opening Act.】 [6WEVA4rlN7M - 1280x720 - 0m03s]

ヘタクソじゃないよ!人のクリエイティブを笑うな!!!
これだけの言葉を投げつけられても、彼女は淡々と片付けられるんですよ。
それが本当に心が痛くて。
でもきっと人間に虐げられるそのツノを認めて、それを自分の個性だと認めて。隠していた帽子を「自らの意志でとった上で」

Project Young.【国内史上最大級 個人制作アニメーションの祭典】 - 【ゐたみ】Sunset , Underdog【Project Young.Opening Act.】 [6WEVA4rlN7M - 1280x720 - 0m24s]

誰に何を言われても描くんです。
自分が描きたい物を。信念をすごい感じる動画でした。
クリエイティブをしていく上で忘れちゃいけないコトを、ただただ。
伝えてくれるそんな動画に見えて。
誰かに言われた言葉じゃなくて、自分が抱いた信念を。
しっかりと貫き通さなきゃいけない。
そんな感情を呼び起こしてくれる動画でした。

【一昨計算】トリエ【Project Young.Opening Act.】

作品を投稿するコト。
それはもしかしたら傷つくコトなのかも知れない。
だって、SNSと言う海原に投げられた作品は好き勝手に「何かを言われる権利」が生まれてしまうから。
それこそ「無視されてしまう可能性」もある訳で。
だから、何度も飛び立とうとする事は、きっと「夢を諦める理由」としては十分なのかも知れないんですよね。

Project Young.【国内史上最大級 個人制作アニメーションの祭典】 - 【一昨計算】トリエ【Project Young.Opening Act.】 [Nftf8dQkUBw - 1280x720 - 0m07s]

投稿することじゃなくても「挑戦」する事は「エラー」の可能性があって、
その度に傷を負うかも知れない。
みなさんも経験があると思うんです。挑戦をして挫折した事。
でも彼女は諦めずに何度も何度も、飛び立つために挑戦をするんですよ。
個人的にめちゃくちゃ胸がズキッとしたのがこのシーン。

Project Young.【国内史上最大級 個人制作アニメーションの祭典】 - 【一昨計算】トリエ【Project Young.Opening Act.】 [Nftf8dQkUBw - 1280x720 - 0m12s]

1秒あるか無いかのシーンです。
こんな簡単に何度も傷ついたコトが表現されるのです。
それぐらい、簡単に。人は傷ついてしまう。人はダメージを負ってしまう。
それが蓄積された時に人は心が折れたり諦めたりするのに十分なダメージを背負う。でも、それでも。
飛ぶんです。諦めずに。

Project Young.【国内史上最大級 個人制作アニメーションの祭典】 - 【一昨計算】トリエ【Project Young.Opening Act.】 [Nftf8dQkUBw - 1280x720 - 0m21s]

動画で見ないと伝わらないんですが、このシーンの画角天才か。
本当にカメラの角度が異なるだけで途端に疾走感がバリバリになる訳ですよね。そして気持ちよさそうに飛び立つのです。
飛び立てた時の笑顔と飛べた後の疾走感。
是非とも動画でしっかりと見ていただきたいです。
静止画で伝わんないよ。無理だよ。そんな文才無いよ。

【ido】inside you.【Project Young.Opening Act.】

度肝抜かれました。
めっちゃゴリゴリ最初動いているダンサーさん達数秒ではけるんやで。
こんな贅沢がなんで個人インディーアニメクリエイターさんから飛び出すんやってマジで目ん玉、まん丸くなりました。
そしてめちゃくちゃ深い内容が詰め込まれています。

画像9

こつんと当たる紙飛行機。
この演出で十分にエモいのだが、自信が無くなったり、した時に。
きっとだけど近くに手を差し伸べてくれたり応援してくれる人っているのよね。盲目になって「自分は孤独なんだ」ってちょっとそういうモードに入ってしまうけど、そうじゃないんですよ。
同じ場所で戦ってる人達は「本気で戦ってる人」を見捨てないから、きっと孤独じゃないんですよね。

画像10

そのあと、彼女の手を取り、二人は踊り出すんですけど。
手を取って踊る事はあると思いますよ。
「踊る」という要素を置換する事で様々な事に当てはめる事は出来るんですよ。ただ。問題はその後。

画像11

行っておいでと手を離す勇気もそうだし、そこから一人で動き出す勇気もそうだし。個人的にこの手を離す瞬間、めちゃくちゃエモくて、すっごい好きです。
この後のダンスシーンは無理。静止画で伝えられない。
めちゃくちゃ躍動感に溢れていて、もうなんか言葉では伝えられないので、実際に見て下さい。何の為のリンクだってんだ。
語彙力3ぐらいになる。(通常時12ぐらい)
でも、コメントが前半に集中してるのは最後の20秒間ぐらいはマジで動画で見たら気付いたら終わってます。それぐらい凄い(凄い)

【堅貝】発進【Project Young.Opening Act.】

この動画を楽しむ為にはマジで最初の1秒2秒を見逃しちゃ駄目。
それぐらい、最序盤に詰まっている気がしておりますのです。
大空を飛ぶのはなんで憧れるんでしょうかね。
自由に羽ばたくという表現においての空という素材の価値は本当に凄いと思うんですよね。ただし私は高所恐怖症なんですが。

11 【堅貝】発進【Project Young.Opening Act.】 - YouTube

このシーン。
このシーンをしっかりと目に焼き付ける必要があるんですよ。
もう既に何台も失敗しているんです。
滑走路があって、ボロボロになっている飛行機。
そして、色合いは青。

11 【堅貝】発進【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (1)

はい、絶対に今までの飛行機を失敗したのこの子。
だって、また青いデザインなんですもの。
そうこの子、幾度と無くきっと飛び立つ事に失敗しているんです。
こういう一瞬で語られる背景が本当にインディーアニメの良いとこ全部詰まってる。だけど飛び立とうとするんです。
人が「自分がやりたい事を叶えよう」とした時に必ず現われる敵が「挫折」です。だけど諦めて無いんです。大空を飛ぼうとしている。

11 【堅貝】発進【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (2)

はい、男の子ちゅうもーく。
よーみて、一瞬しか無いけどコクピットなんか色々あんの。
スイッチとかダイヤルとか、こういう細かいディティールがどれぐらい拘られているかによって、本当に「きっと見えないけどここはこうなっている」という表現の立体感を得られるんですよね。
その立体感があまりにくっきりと現われるシーンでここでガッツポーズ取った。

11 【堅貝】発進【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (3)

良く見たらお魚に見えるの気付きました。
トビウオかな?この前のシーンに、目玉の所に光が灯るシーンがあるんですが、そこも好き。たまらん。
最後は動画で見てもらいたいんですが、笑顔の後、羽ばたいた飛行機雲が描かれて行くんですが、ずっと多分。
あの時に見せてくれた笑顔で喜んで飛んでいるんだろうな。と。
見えないシーンが見えてしまうのが素敵。

【ガブリイズム・ガブリメリー】融解【Project Young.Opening Act.】

恐らく26本の中でも精神的な描写が非常に大きい作品ですね。
解釈も数多に拡がりそうですが、これは私なりの角度で受け取ったコメントだと思って見て下さいね。(おこっちゃやだよ)
そして、何よりもあざというさぎちゃんがずっとあざとかわいい(かわいい)
しかしこの作品、精神的な所以外にもしっかりと見ないと気付けない事が多々ある訳ですよ。

11 【ガブリイズム・ガブリメリー】融解【Project Young.Opening Act.】 - YouTube

まず最初のスマホのシーン。
きっとTwitterに近しいプラットフォームが描かれていると思うんですが、アカウント名もアイコンも同じなのです。
プロフィールページ開いているって言うのは邪推過ぎるのできっと「自分しかいないタイムライン」だと私は受け取りました。
つまり「誰かと繋がる世界で、一人ぼっち」なんです。

11 【ガブリイズム・ガブリメリー】融解【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (1)

サムネと違うシーンを持ってきました。
良く見ると、モニターには花鈴のマウンドの桐谷花鈴。
そして、横にはブルブルくん!
めちゃくちゃ提供頂いているわかさ生活さんにも寄り添って頂いたカットですよね。そして、ここの左上にいるアヒル。また出る訳です。
うさぎちゃん可愛いけど、他に目を向けると様々な物が描かれている訳で!

11 【ガブリイズム・ガブリメリー】融解【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (2)

さぁ、ここからが考察合戦となりますが、ERRORの表記が404。
404の一般的なエラーコードは「そこには何もない」です。
だからこそ、主人公が溶け込もうとした先に私は「居場所がない」のでは無いかと認識しました。
自分だけの世界に居るので、その世界から繋がろうとした先が「存在しない」エラーなのでは無いかと。

11 【ガブリイズム・ガブリメリー】融解【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (3)

だけど彼は「電子の海」と【融解】していきます。
でも彼の表情を見る限り不安とか、孤独感による恐怖。きっとそんな感情では無い何かを抱いてくれているのでは無いかななんて勝手に感じています。
キャラクターの表情一つでこれだけ受け取り方変わるんだからアニメって本当にすごい。クリエイティブの力よ。

11 【ガブリイズム・ガブリメリー】融解【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (4)

手が3本以上ある→一人では不可能。
つまりこれは【融解】した先のリアクションであると判断しています。
実際問題この「何かごし」で見ている世界の右下側には地球も映し出されていますし、誰とも繋がらなかった彼が世界と繋がった事を示しているのかな、なんて。

11 【ガブリイズム・ガブリメリー】融解【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (5)

きっと彼が再び「電子の海」と【融解】した時には404エラーは出ないのではないか。そんな事を感じながら動画が終わります。
私にはそんな感じに見えたんですが、皆さんはどう見えました?
あと、めちゃくちゃ解釈違いますって言われたら土下座です。
もう土下寝です。自己表現を発信する事により世界と繋がる。
そんな風に私は見えて、404エラーのエモさが凄い好きでした。
考察になると文章と写真増えるな。
この時点で約5,000文字の恐怖。

【KICO】 Fly me to the moon【Project Young.Opening Act.】

男の子ちゅうもーく!!(2回目)
とりあえず画像貼っていい?話はそれからだ。

画像22

えっぐい!!!!
何この数!!と思ったけど、そうだよね。宇宙に飛び立つ訳だから、これぐらいの確認事項があるよね。
と思うんだけど、実際に描写するのってどれぐらい大変だか。
しかもこのシーン1秒無いの。
これってきっとクオリティの沼なんですよね。無くても十分スゴい。
だけどあるからこそ、伝わる何かがある。その何かを感じさせてくれる圧倒的情報量、たまらん。

画像23

このシーン。
静止画じゃ何も伝わらんでしょう。頼むから動画を見てくれ……w
このシーンの幻想的な表現の方法はマジで初回鳥肌のスタンディングオベーションでした。
語ってもいいんだけど、語ると見る時の楽しみが減るから。
ここの表現のエモさは抜群でした。個人的にうっわ!って声出たもの。

画像24

あときっと、この作品も全ての目に見えるシーンをそのまま受け取る作品では無いと感じています。
というのも、画面の左上にある光。
これが何度か現われてるんですよね。これを何を捉えるかによって見え方が全然異なってしまう。という考える作品なんですよ。
なので途中の地球に落ちていくシーンなども直接的に受け取るのか「失敗」「挫折」と受け取って良いのか、そうじゃない何かと受け取るのか、みたいな見解が凄い分れると思う。
見解が分れる作品は基本的に「受取手の精神」に語りかけてくるからすっごい好きなんです。色々な角度で見え方変わるよね、みたいな。

画像25

この表現。
もう駄目。本当に鳥肌。
動画で見て貰えると分かるんですが、本当にそれぞれの表現の場所が同じ色使いだし、同じ人が描いているんだろうけど「シーンが異なる」のがくっきりと分かるんですよ。なんでこんな事出来るの?みんななんなん、天才なの?

画像26

このシーンとか。
何かどこかで見た事があるようなシーンなんです。史実の中で。
だからこそ、フィクションの中にメタフィクションじゃないけど、史実に見えるシーンがある事でめちゃくちゃ引き締まるんです。

宇宙に行こうとしたのはそれこそ誰かの小さな夢とかじゃなくて「地球人が夢見た行為」なので、本当に大きな規模で私はこの作品を楽しませて頂きました。最後の数秒本当にエモくて好き。たまらん。

【こむぎこ2000】タイムトラベル【Project Young.Opening Act.】

この作品はヒント「タイトル」みたいなアニメーションなんですが。
凄いんですよ。目だけじゃないんですよ。最後の最後まで「音」を使って、ゴールを提示してくるんですよ。アニメーションの中にアイディアをめちゃくちゃ詰め込んでいる作品だと思うんですよ。
インディーアニメを知る人で知らぬ人がいないこむぎこ2000さんですが、
それは「先駆者」だけじゃない事を思い知る事になります。

11 【こむぎこ2000】タイムトラベル【Project Young.Opening Act.】 - YouTube

映し出されるのは実写の映像。
彼女が見ているのは恐らく過去の風景なんです。
今と違い、まだ人が栄えていて、色々な人達が認め合って暮らしていた。
そんな過去の世界。

11 【こむぎこ2000】タイムトラベル【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (1)

そこで彼女はタイムトラベルでその時代に飛ぶ事を決意するんですね。
タイトルを見ていても分かるかもしれませんが、草や苔で覆われた施設には確かにTIME TRAVELと記載されています。
果たしてそこにはどんな人がいるのか、きっとそんな想いを馳せながら。

しかし壊れてしまった施設を直さないと過去に飛べないと分かり、
なんとか修復をしようとする訳ですよ。
一緒に居るマシンが居るんですが、こいつが超かわいい。
一緒にお手伝いして修復が出来るんですが、最後お見送りするんですよね。
いってらっしゃいって。きっと一緒に行きたいのに。
機械かもしれないけど、きっとこの世界には心があって。

11 【こむぎこ2000】タイムトラベル【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (2)

何故前傾姿勢になって、旗を振るのをやめただけで君がしょぼくれたと分かるんだ!!どういう事だ!
こればっかりはそれまでの細かな描写によって「キャラクター」が植え付けられた証拠です。これがこのシーンだけだとそう感じさせないはずがしっかりとこの短い時間で伝えきっているから「カワイイ」と感じてしまうんでしょう。

11 【こむぎこ2000】タイムトラベル【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (3)

間違えた写真を貼った訳じゃないよ?
このシーン、もしも「聞き」落としているのであれば、そのスピーカーやイヤホンの音を聞いて欲しい。
何故ならば、彼女がしっかりと上手く出来たのか。
「自分のやりたい事を諦めなかった結果がどうなったのか」を最後にしっかりと、私達に届けてくれているから。

【△崎】The sky is the limit.【Project Young.Opening Act.】

何かを諦めないで頑張ろうとした時に。
人は決意を【2度】しなければならない。
まずは「その世界に足を踏み入れる勇気」そして次に「その世界で羽ばたく勇気」この2回の勇気が湧かないクリエイターはどうしても途中で倒れてしまうんだと思う。
そんな事を改めて感じさせてくれる作品で御座いました。

11 【△崎】The sky is the limit.【Project Young.Opening Act.】 - YouTube

しっかりと瞳に羽ばたく鳥が映ってるんですよね。細かい。
その動く影を追って、そしてしっかりと窓の外を見る訳です。
自分が狭い世界の中で退屈そうにしていた時に「外の世界の広さ」を彼女は知り、そして決意します。

11 【△崎】The sky is the limit.【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (1)

鳥だけじゃなくて花火みたいな物も飛んでるんですよね。
外の世界をただ眺める訳じゃなくて、実際に見に行った人にしか分からない世界がそこにある。
クリエイティブの世界みたいですね。外から眺めるのも楽しいんだけど。
実際に創り出そうとしたら絶望的な壁とそして、それ以上の楽しさが待っているこの世界のような。そしてその世界はいつだって誰かが来るのを待っているし受け入れてくれるんです。ただし、覚悟が無い人間は生き残れない残酷な世界だけど。

11 【△崎】The sky is the limit.【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (2)

でも大丈夫。
しっかりと覚悟と勇気を持った彼女ならば。
この世界を羽ばたく事は誰も拒まない。だからこそ。彼女には大きな翼が生えてくるんですよね。きっと彼女が堕ちる事は無い。

11 【△崎】The sky is the limit.【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (3)

彼女にとっては鳥だったかもしれないけど。
きっと彼にとってはその彼女が「羨む自由に羽ばたく存在」なんでしょうね。きっと彼も、この後、焦燥感や様々な感情に駆られるのでは無いでしょうか。今までもクリエイティブは「誰かのクリエイティブ」のバトンが続いていきました。彼女からきっと。彼へも。

【しまりすゆきち】にぎやかリビング【Project Young.Opening Act.】

とりあえずまずは言いたい事がある。
サムネの真ん中の猫の寝方、かわいすぎかよ。
良く見たら両手出ちゃってるの、風邪引くからしっかりとお布団は被りなさい。
しまりすさんの動画は本当に楽しみ方が難しい。
何故ならば例えば30秒の動画があれば、30秒あれば動画を見終われるはずだが、この時の達成度はきっと25%ぐらいしか無いからだ。

画像35

オススメの方法としては大体4セクションぐらいに分けて観察をするのをオススメする。そうでもしないと細かなギミックの数々を見落としてしまうからだ。それぐらいある種おもちゃ箱のような感覚が襲ってくる。
定点カメラと侮るなかれ。定点カメラのポイントは「一つの画面で複数要素が同時に発生している」事である。
本来のアニメであれば「見せ場」が存在する訳だが、ある種、ずっと「見せ場」でありずっと「見せ場ではない」展開が続いていくので、本当に面白い。なんで同じ楽曲と同じテーマでこれだけ要素異なるの、マジですげえ。

さて、この動画で一番私が語りたいのが。

画像36

コーヒー豆と砂糖の間に挟まれたこれだ。
マジで調味料棚に置かれるアイテムじゃない事を何よりも触れたい。
寝ぼけ眼でワンチャンコーヒーじゃなくてこれ入れたら一発でKO。
なんでそんな物が並んでいるのか。これぐらい細かい物が、たくさん並んでいる。目を凝らして動画を楽しんで見ると新たな発見があるかもしれない。
そして、色々と語った中でも深い考察がこの動画には存在している。

画像37

赤いのが塩で、黒いのが胡椒だと思うんだが、いかがだろうか。
私の全クリエイティブ生命をかけた考察が今ここに。

冗談を交えているが、しまりすさんの動画は考察がどうのとかそういうのでは無くて、このおもちゃ箱の中身を本当にひっくり返す勢いで楽しんでもらいたい。そういう動画だと個人的には思う。
あとしまりすさんだけじゃないと思うんだけど。

画像38

企画進行した7月末はきっとみんな大変だったんだろうね。
たくさん寝て欲しいという気持ちが湧いた。
コーヒー飲んで頑張ってくれて本当にありがとうございます。

【しめさば】夏の魔女【Project Young.Opening Act.】

しめさばさんの夏の魔女。
これは本当に年齢的にどんぴしゃだった。なんか色々と思い出すきっかけになった動画でした。
私今年で33歳になったんですが、私の世代で言うと「おジャ魔女ドレミ」とか「デジモンアドベンチャー」とかドストライク世代なんですよね。
過去に見た物が帰ってきた衝撃。そういう何かしらの思い入れみたいな物がぶわっとフラッシュバックしました。
この動画を楽しむ為には、1秒間のギミックに気付けるかが勝負なんですよね。そのシーンはまさにここ。

14 【しめさば】夏の魔女【Project Young.Opening Act.】 - YouTube

ボロボロになった魔女のぬいぐるみ。
この魔女に気付けるかどうかで「主人公への感情移入度」が抜群に変化します。動画を見てくれた人であれば分かると思うんですが、あの魔女なんですよね。この子。
あと個人的に見逃しちゃいけないのがこの目覚まし時計。ちょっと特殊な形ですよね。

14 【しめさば】夏の魔女【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (1)

きっと私達を今この場所に誘ってくれた存在も。
この魔女のような存在なんですよね。
そこには存在しないけど、記憶には確かに存在する。
そんな彼女を見て何かに憧れて、今ここにいるんです。
何か、誰かの興味を惹く何かを創り出したい。クリエイティブな事がしたいって思わせてくれたきっかけは、この魔女のようなその存在で。

14 【しめさば】夏の魔女【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (2)

クリスマスの日に帰ってくる。
まるで子供への送り物が如く。
忘れていた何かを取り戻すようなそんな感覚に。
満面の笑顔じゃないんです。でもちょっとだけにへらと微笑んでしまうその表情がとっても印象的でした。
ProjectYoung.もまた、誰かの心に残り続けて、何かを生み出す。
そんな企画になっているのであれば、本当にプロデューサーとしてお仕事が出来て良かったなぁと思う今日この頃です。

【じんかい】鯉の滝登り【Project Young.Opening Act.】

さぁ、恐らく26作品の中でも相当クレイジーな作品です。
何故ならば、動画見て気付きました?
これ、デジタル処理じゃないんですよ、本当にアナログで水墨画で描かれたアニメーションなんです。話を聞いて私には理解が出来ませんでした。
だからマジでこれ良く見た方が良いです。所々にアナログで生まれたからの味が潜んでいます。それらが全て香ばしく見映えるから本当に狂気の作品。
これだけの事に挑戦をしてくれた事がまず何よりも企画を立ち上げて良かったと感じる内容でした。

14 【じんかい】鯉の滝登り【Project Young.Opening Act.】 - YouTube

受取手の想像力に委ねられていますが、まるで木々達は嘲笑うかのような表情と形をしているように見えますよね。
私にはこれが世間の声のような何かに見えました。
追い求める人をバカにするような。
「夢を叶えようとする人を笑うかのような」そんな辛い表情に見えました。
クリエイティブって幸せな事だけじゃ無いですし、辛い事もたくさんあります。何よりも「まだやってるの」とか言われたりしてね。
何歳だって夢見てていいじゃねえか、気持ちはヤングなんだよ、この野郎と。そういう表情に木々達が見えました。

14 【じんかい】鯉の滝登り【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (1)

そんな自分を直視出来るのか。自分と向き合えるのか?
それには相応の覚悟が必要です。夢を追いかける事は「大半の人が諦める事を選択したルートに敢えて乗らない」事であり、その自分自身がしっかりとしたように見えるのか。鏡を見た時にその自分を認めてあげられるのか。
私はクリエイターの大半がここで、「悪い意味で正気を取り戻して、受け入れられないまま諦める」のだと思っています。
目を背けたくなるような自分。だけど、その自分と向き合わないと。
その先には、辿り着けない。

14 【じんかい】鯉の滝登り【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (2)

今の自分を受け入れない事には前には進めません。
その今の自分を受け入れて、どうしたいかを見据えて。
その先にようやく、明るい未来が待っているのかも知れません。
待ってないかも知れないですけどね、そこから先は自分との対話なので。

だけどこの子は、そこから。本当の姿を取り戻します。
クリエイティブを越えた話だと思いますが、自分を受け入れて。
自分の事を見極めて、そして自分と一緒に歩く。
それが出来た人って言うのがもしかしたら「ずっと好きな事と向き合える」人なのかもしれないですね。
そういう人達と繋がれて、一緒に築けたこのプロジェクト。
本当にすげえなぁと改めて思ったりします。

ちなみにラストシーンの流れは本当に爽快。
相変わらずだけど、文字だと伝わらないから、動画見て。頼むよ。
あと、この時点で10,000文字越えたよ。
これ全部書いたら間違い無く20,000文字越えるな。なるほど。
覚悟決めて次にいきましょう。

【TAO】忘れないで【Project Young.Opening Act.】


この動画は本当にシンプルに心臓一突き。
誰しもが恐らくどこかで一度はぶつかった壁を描く訳ですよ。
私はイラストでは無かったけど、ここに辿り付くまでに諦めた事。
山ほどあります。それを思い出して、なんだかちょっと左胸がずきずきした、そんな物語。

14 【TAO】忘れないで【Project Young.Opening Act.】 - YouTube

昔、お絵かきが好きだった時。
なんでお絵かきが好きだったんでしょうか?その気持ちの理由は万別だけど、でも一つだけ言えるのは。
「誰かと比較したり」「お金の為だったり」では無い感情が突き動かすんです。最初の「好き」との出逢いはきっと誰だって同じ感覚のはずで。

14 【TAO】忘れないで【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (1)

でも、大人になると「自分と向き合う事になる」訳で。
さっきは向き合えといったんですが、向き合うという事は残酷で。
「自分には不可能かも知れない」という現実と向き合わなきゃいけない可能性もある訳ですよね。そして、彼女は美術部の退部をします。
これは「その道を諦める選択」になる訳です。
すげえ辛い。昔ゲーム業界とかにいたんですが、諦めた人をたくさん見たから。だからなんかめちゃくちゃ色々な事を感じたし、思い出した。辛い。
そして、追い打ち。

14 【TAO】忘れないで【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (2)

なんでこのカットだけで辛くなれるんだろうか。
大人になったからか。きっとそれは自分が大人になったからか。
幾度と無くこういう事があったなぁと思い出したからか。
終電間際まで働かされて、帰らなきゃ寝なきゃという理由だけでただただ家路につくあの時を思い出したからか。
ちなみにですが、彼女も恐らくですが、まともな時間に帰れてないと思います。これだけビルがある町並みを走る電車でこれだけ電車がすいているという事はそういう事です。あぁ、なんか色々と思い出してきた……。

14 【TAO】忘れないで【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (3)

しかしながら、また彼女は筆を取ります。
やりたかった何かを思い出すように。
このアニメのエモい部分は、動画で言うと25秒のカットです。
まだ「何も知らないまま楽しめていた」時と同じ表情をした彼女が再びキャンパスに向き合う。きっとそこから生まれる絵は。
何の邪念もない、彼女が「今描きたい」物なんだと思うんです。
え?25秒のカットを貼れ?いやいや、動画見て下さいよ、旦那。

【たなかまさあき】FOCUS【Project Young.Opening Act.】

インディーアニメは、個人制作のクオリティの低い動画?
そんな事をまだ考えているのであれば、まずはこの動画を見てくださいよ。
二度とそんな事言えなくなるから。
インディーアニメの概念を揺らすレベルのクオリティ。
そして、テーマは部活動。何これ、大体の国民全員ぶっ刺さるじゃないの。
八神は当時テニス部でした。テニスの王子様が流行っていたので。

14 【たなかまさあき】FOCUS【Project Young.Opening Act.】 - YouTube

個人的に凄い好きなシーンを持ってきたんですが。
何これ、映画じゃん。もうインディーアニメとかじゃないじゃん。
映画で見るワンカットじゃん。どういう事なの?
誰かしらが通った道を大体描いちゃってるから全方向に向かって照射されてるのよ、大体喰らうのよ。インドア派も押さえてるし、何なら将棋部まで押さえてるのよ、どれだけ全方向なの。

そう、個人的に思う事なんですが。
部活動ってスポーツの為の物じゃないんですよ。
なんか、部活動って聞くと運動系を思い浮かべちゃうんだけど、将棋とか、吹奏楽部とか(吹奏楽部なんだかんだで体育会系ですよね)そういう、色々な部活動があって、それぞれに青春があって。
それを本当にしっかりと抽出されているんだけど、何よりも。

14 【たなかまさあき】FOCUS【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (1)

これは水泳部のシーンなんだけど。
ここの音ハメちょー気持ち良い。
やっぱりだけど動画見てください。ここは本当に楽曲とタタタタンッ!ってリズムが全てはまっていて、本当にそれぞれの部活と本気で向き合う人達の様々な本気の表情と瞳が見えるので。
ここだけABリピートしたいぐらい、気持ち良いです。

14 【たなかまさあき】FOCUS【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (2)

そして最後は野球で締まるんですよね。
花鈴のマウンドという作品との調和性も担保してくれているんですが、
何もイヤラシくないんですよね。野球の当たってる時間が長いと感じさせない作り、構成なんですよ。
本当に白旗。ちなみにですが最初に終わったー!って報告があり上がってきた動画がこれでした。腰抜かすかと思ったよね。
んでもってその後に届く動画も上部でも下部でも紹介するけど、こういうクオリティの連続なの。個人制作がクオリティが低いって言われる時代はもう昔に終わってたんだなって再度実感させてくれる始まりの動画だったので、めちゃくちゃ印象深いです。

【10十10】帰宅部の放課後【Project Young.Opening Act.】

え?さっきの動画も良かったけど、帰宅部だった?
大丈夫です。ちゃんと帰宅部の物語もあります。
(たまたまです。並びも振りオチ効いてて完璧でした)
そして、本当にあれよ。劇場版「帰宅部の放課後」のCM動画みたいな。
それぐらいの規模感でお送りします。
30秒でケリを付ける動画があれば、30秒で拡がりを見せる動画もある。
様々な表現が許された事、今思うと本当に奇跡のような企画なんだよな、
ProjectYoung.って。

ちょっと感想の前に脱線するんですが、ホームページに記載されている通りで本当に
・「Eveさんの新曲を使った30秒MVを作ります」
・「テーマは好きな事を諦めない」だけです。
・後は自己表現の場としてください。
というルールで、26名に依頼をさせて頂いたんですよね。
でも当たり前だけど、企画である以上お金は動いているし、スポンサーもいらっしゃる。
だけど、これだけクリエイターの事を優先させてくれて、自由演技の中で舞って下さい。と言える企画。
本当に今後また出来る気がしねえ。

さてさて、感想に戻らせて頂きまして。

14 【10十10】帰宅部の放課後【Project Young.Opening Act.】 - YouTube

ずるい。最初に集合写真を持ってくるのはずるい。
この写真がめちゃくちゃ後に響いてくるのでしっかりとチェックです。
そもそもこの動画は10+10さんの描いている動画を更に引っ張るように作られている動画です。最初に相談をされて、許可出したんですよね。
そういうのも面白そうって思って。
なので、彼らはこの動画だけじゃなくて、10+10さんのTwitterなどを見る事によって「足の降る街」を更に詳しく知れるようになっています。

描いていた物を何かしらの企画で使うってなかなか無い思惑だと思ったので、OK出したんですが、想像の数倍かっこいい動画が上がってきたのは、動画を見てもらうとして(恒例)

14 【10十10】帰宅部の放課後【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (1)

やめてよ!思い出の場所で人減って、街ごっそり削られてるのHPも削られるよ!もう心のHPは余裕でマイナス表示だよ!
ちなみにここまでの流れ3秒です。3秒でこれ見せられるの超辛い。
ここのシーンだけで劇場版だったら40分ぐらいやる尺の内容よ。

14 【10十10】帰宅部の放課後【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (2)

やっぱこのシーンはめちゃくちゃ印象的ですよね。
叫んでいる声はなんと叫んでいるのか、それはきっと彼らにしか分からない言葉なのかもしれないけど。
彼が「取り戻したい」「手に入れたい」何かの為に叫んでいる事は容易に予想が付くわけですよね。

14 【10十10】帰宅部の放課後【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (3)

最後帰宅部の二人が合流するシーン。
本当に1発目見た時幻想的過ぎて口あんぐりしたわ。
大体26本全部あんぐりしてるんですが。
拡がる虹と、虹の色を使った風船が描かれているシーンなんですが。
本当に途中のシーンとか抜粋したいんだけど、それやってるとバランスが崩れるから、最終的には、もう分かってると思うんですが。
動画見て下さい。

【どろみず】CORE【Project Young.Opening Act.】

実を申しますと、ProjectYoung.の構想はどろみずさんから来たコンテなどからヒントを得た部分が大きかったりしました。
企画が動き出した当初にこういう動画を作ろうと思ってます!
というコンセプトを頂戴したのですが、胸打たれ過ぎて、「ProjectYoung.って企画もっと大きくしたい」と思ったのを未だに強く覚えています。
この動画はマジで「芯を喰ってる」動画なんですよね。

14 【どろみず】CORE【Project Young.Opening Act.】 - YouTube

クリエイティブの沼と呼ばれる言葉をご存じでしょうか?
それは「きっと視聴者さんには伝わらない【無駄な拘り】」を指す言葉。
どれだけ突き詰めても、大体の人には見られない。
だから拘るのなんて無駄だから、もっと軽く対応すればいい。
働いていて、何回、何十回、何百回前の前に現われた壁な事か。
果実がクリエイティブだとするならば、芯を見られる前に、大体のコンテンツは人の目を通り過ぎ、そして忘れられる。
だからこそ、クリエイターはどこまで向き合うべきなのか。
もちろんこれはお金や工数や、納期や様々な物が絡み合う訳ですが、それを彷彿とさせるワンカットでした。

14 【どろみず】CORE【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (1)

1回目はここが辛くて直視出来なかった。
食べ残された果実を見た時になんだか胸が痛すぎて。
報われなさ過ぎて、そっか自分達のやってる事って無駄なんだ。
そんな事すら感じさせる、残酷な、表現にも私には見えました。
でも。

14 【どろみず】CORE【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (2)

その果実の先にある「芯」を見つけた時に。
芽が息吹き、芯が見え。
何かが変わります。それはあくまで当人の目だけかも知れないけど。
少しだけ見えていた世界が何かしら変わる音がするのです。
夢の「花」が芽吹く「音」が聞こえてくるのです。
ホームページの原稿を大体作らせて頂いたのですが、
「全ての花開く鈴の音を待つ人に送る」というメッセージは、
この動画無くしては語れなかった言葉だったと、強く想います。

【NOZOMI】DOMINATION【Project Young.Opening Act.】

定点カメラの使い手は一人では無いのだよ……!
と言う訳で、NOZOMIさんの動画もまた、言わば固定カメラのアニメです。
ただしまりすさんとは全く違うアプローチ。
同じカメラの場所で違うアプローチってもう訳わからんね。
どうなってるんですか。そのアイディアの才能を分けて下さい。

画像59

もうしっちゃかめっちゃかです。
街は崩されてるわ、なんか後ろでやばいの戦ってるわ。
気付いているんでしょうか、気付いていないんでしょうか。
でも、ペンキが増えてるって事は往復してるはずなので、視界には入っている……?どんなに強いマインドでやってるんだ。
そうなんですよ、そういう強いマインドが時に必要なんです。
例えば周りで何かのコンテンツが流行ってるとか、そういうのがあってもなびかない勇気とか。そういうのが必要なんです。どうしても。
何があっても「やり抜く力」が求められる事があるんです。このクリエイティブというものは。

画像60

なんかすげえの浮いてるけど!!
あくまで描き続けます。騒ぎ立てたいですが、私なら騒いじゃいますが。
彼は何があっても、ひたすらこの壁に描き続けます。
出逢ってきた人達でしょうか。人なんでしょうか。
難しいですが、その彼らはどこかで見た事があったり、きっと◯◯なんだな、と我々も感じる人達がどんどん壁に描かれていきます。

画像61

描き終わると彼は壁から離れていきます。
多分ですけど、また描ける場所を探していたりだとか。
次の作品を作る為なんじゃないかと思います。
クリエイティブはいつまでも、作った作品の側に居られません。
もちろんながら、思い出もあるし、とても心に残っているんです。それは事実なんですが、クリエイティブには終わりが無いので描いた後、そこで立ち止まって、「過去の栄光」にいくらすがった所で、何も生まれません。
そのような前に進む力を、表情が描かれていないこの世界観の描写でなんで感じる事が出来るのか。
それはやはり1秒1秒の描写の積み重ねなんだと思います。
無駄なカットなんて1枚も無いんですよね。

読み返すと結構無駄な文字があるので、私は無駄があるのかもしれませんが、この26名のクリエイターさん達には無駄がありません。
見習いてえなぁ……。

【獏井】inner sea【Project Young.Opening Act.】

誰かが言いました。ハマる事は沼と。
なんて言い得て妙なんだ。
沼じゃないけど、クリエイティブをきっと海と捉え、深海の暗さを描くアニメとなっています。
最初綺麗な海って思うんですが。

画像62

深く潜るにつれて、恐怖を。
そして、周りの暗さが際立っていきます。
そうなんですよね、クリエイティブって最初は楽しいんですよ。もれなく。
だけど途中からそれだけじゃなくなってくる。
自分がやりたい事だけやってても認めてもらえないし、認めてもらわなきゃ次に踏み出せないし。
そういう、まさに深い闇が訪れます。
もちろんながら、人によってはそこで「諦める人」も居る訳ですが、その深海の向こうには。

画像63

また明るいグラデーションが待っている訳です。
26本見て思った事なんですが「クリエイティブは素敵!手放しで最高!」って表現してる人居ないんですよね。
きっとだけど、26名の皆さんもきっと「深海」の暗さを知って「怯え」「慄き」「悩み」そして今ここにいるんだと思うんですよ。

そして、今この場所の楽しさと明るさを知っている方々なんじゃないかなって。その「楽しさ」と「厳しさ」を描いてくれているアニメが本当に多くて、私は個人的に感動しています。
そうなんです、クリエイティブって辛いけど。
報われる程の楽しさがその「闇の先」に待ってるんですよね。
本当にクリエイターとして生きられてて幸せだわ。

画像64

様々な深さを乗りこえた先に見えた物がなんなのか。
それはもちろんながら動画を見てお楽しみ頂きたいのですが、年齢によって分かる表現なども、結構盛り込まれていますよね。
なんでなんだろうか、アニメを見ただけでクリエイターさんが好きな物の趣向とか、興味とか。
そういうのが伺える。本当にアニメ制作って一つの「人生のログ」のような何かを魅せられているような気がして。
クリエイティブを創り出すのもまた、人間だし楽しむのもまた人間だから。
その人が何に影響を受けてきたのか、って言うのが凄い分かる気がするんです。獏井さんがどうやって過ごしてきて、どうやってクリエイティブと向き合って、そして今をどうしているのか。
そんな事が30秒というこの時間の中でも表現が出来ている。

それって本当に凄い事だと思うんですよね。
目を凝らして見てみると様々な発見があるかと思うので、どうぞ、その辺もせっかく動画を見るならば、見てみて下さい。
更に楽しみが拡がりますよ。

【higoAkari】まっすぐに潜好い【Project Young.Opening Act.】

五十音順に並べているはずなのに、何故か前の動画と関連が出来るのが不思議不思議。
と言う訳で、表現されているのはプール。そして泳いでいる女性の姿。
正直な話、「まっすぐに潜好い」や獏井さんの「inner sea」は本当に続けて見てもらいたい。
きっと話し合いも何もないはずだけど、クリエイターの共通の悩みなどがリンクしていて、「分かる……!」という気持ちが溢れて爆発しました。

14 【higoAkari】まっすぐに潜好い【Project Young.Opening Act.】 - YouTube

飛び込むシーン。
もう光が溢れんばかりのスタートなんですよ。
そう、前にも書きましたが、「その世界に足を踏み入れる勇気」というのが必要な訳ですが、その時のスタートは大体誰しもが希望に満ちあふれて、とても楽しくてとても順調です。

クリエイティブは出来る様になるまでと出来る様になった後で表情を変えます。最初はとっても楽しいんです。
ほら、ピアノで「猫踏んじゃった」って弾ける人多いと思うんですが、あれ覚える間楽しくなかったでした?
んでもって他の楽曲覚えようとして地獄を見た記憶ありません?
それに近しいように「敷居は低くて、間口は広い」んですが、出口は限り無く「敷居が高く、間口も狭い」んです。

14 【higoAkari】まっすぐに潜好い【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (1)

気付けば吹いていた追い風はいつしか向かい風に変わり、
逆流する水の流れの中、なんとか藻掻き苦しみながら先に見える光になんとか手を伸ばすしかないんです。
ずっと表情が見えなかった世界で、はじめて表情が見えるのは、この藻掻き苦しむ表情です。

じゃあなんでクリエイターは藻掻き苦しむんでしょうか。
だとしたら辞めてしまえばいいのに。
そんな苦行みたいな事をしなくてもいいのにって思いません?

14 【higoAkari】まっすぐに潜好い【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (2)

じゃあその藻掻き苦しんだ先に見えたのがなんなのかって話なんです。
だから辞められない。
だからきっとまだ僕達はここにいる。
「まっすぐに潜好い」はこの後、彼女が目にした物も映し出されています。
気になりますか?じゃあ動画をみていただry

【文】no rain no flowers【Project Young.Opening Act.】

まずタイトルよ。
no rain no frowers。
この時点で既にエモいって言うスタート。ロケットダッシュ成功です。
雨が降らなければ花は咲かない。
そう、たくさん世の中には、植物があるけど、その植物全てに水を撒く人はいない。だから、そこに降りしきる水が無ければ、花は咲けない。

14 【文】no rain no flowers【Project Young.Opening Act.】 - YouTube

雨という存在は人によってですが、忌み嫌う人も居ます。
でも、雨が好きな人も居るんですよね。
雨のちょっと湿気た中で、吸うタバコって美味しいんですよ。
この時代に言う事では無いかも知れませんが、それはそれ。これはこれで処理してください。ね?タバコ吸っちゃ駄目とか、今は野暮な話は止めようぜ?

全ての行動や全ての動きには「肯定派」と「否定派」に分れるんです。
中立派だけで構成された物は存在しない。
何故ならば、全てが中立の意見であれば、誰もそれを認めていない訳だから、それは存在し続けられないから。
その否定には色々な理由があって、「嫉妬」とかもあったりするのかもしれませんね。自分が絵を描いても褒められないけど、誰かが褒められてて「私の方が上手いのに!」って言う想いから「なんであんなのが流行るんだ。どうせ流行り物に乗っかっただけだろう」みたいな意見とか。
きっとその人からしたら、そのお褒めの言葉が「雨と感じる」のかもしれない。誰かに取って「恵みの雨」だとしても誰かに取っては「傷付けてくる雨」なのかも。

14 【文】no rain no flowers【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (1)

そして、その雨が止んだ時。
雨宿りしている人は、足をまた動き出し、タバコを燻らせていた人は、部屋に戻るのかもしれない。
誰かを止めていた物が誰かを動かす物に変わったり。
雨というモチーフを使った本当に受取手に広い意味を持たせてくれて、様々な事を感じさせてくれるアニメだと思います。だから。

14 【文】no rain no flowers【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (2)

雨が止んだら、居なくなってるんですよね。
クリエイティブだけじゃなくて色々な意味を持っているような気がしました。本当に色々な人に色々な受け取り方をしてもらえる表現というか。
そして、なんですが。気付きましたか?
このアニメ、雨が止む前と止んだ後。
「動くスピード」が異なるんです。
FPSって言う言葉がありまして、「Frames Per Second」という意味なんですが、1秒に何枚動くかって意味です。
雨が降っている時と止んでいる時でそのスピードも違ったりしてるんです。
細かく見ると気付く、このアニメの動くスピードの変化の意味。
あなたはどう捉えますか?
って考えると本当に30秒の中に様々な思いを詰め込んで頂けているのは、幸せだなぁって思うのです。

ちなみに不幸せな話は一個だけ。
17,000文字越えました。

【まご山つく蔵】フライ・ド・エッグ/Flied Egg【Project Young.Opening Act.】

この作品は油断していると心臓持って行かれる作品だとまず思います。
30秒という時間はあまりに短い時間で何かを描こうとすると、ある程度限界があるわけです。その中で今回のテーマが「好きなことを諦めない」
こうなるとどうなるかって言うと「起承転結」という事項を放り込もうとすると、結を成功とする形が大半になる訳ですが、この作品は。
成功の表現が「承」に持ってこられている事が、油断すると一瞬で心臓持っていかれてしまう訳で。

14 【まご山つく蔵】フライ・ド・エッグFlied Egg【Project Young.Opening Act.】 - YouTube

何度も羽ばたこうとして、ケガをしているのを見ているのは旧友。
その中見守られている事を知らないこの子はなんとか羽ばたこうと練習を続け、ついに本番が来る訳ですが。

14 【まご山つく蔵】フライ・ド・エッグFlied Egg【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (1)

まずはカワイイ。目玉焼きすっげえカワイイ。
キャラクターデザインも、気付けばですし、タイトルもヒントになっておりますが、気付いた時に一貫性がある作品って見ていて気持ち良いですね。

しっかりと飛ぶ事に成功します。この時点で作品は約10秒。
だからもしも再生リスト順に見たら「何度も失敗したけど、だけどそこから前に進めた物語」だと思って油断してしまうかもしれない訳です。

14 【まご山つく蔵】フライ・ド・エッグFlied Egg【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (2)

でも、想定外の出来事が起きてしまい、ハンググライダーのような目玉焼きから手を離してしまいます。そうなんですよ。
何をしていても「想定外」って起きてしまう訳です。
そしてその想定外は最悪「死ぬ」訳です。
この死ぬというのが物理なのか精神なのかクリエイターとしての灯火なのかは分からないですが、そのような事はどうしても誰にでも起きるのです。

14 【まご山つく蔵】フライ・ド・エッグFlied Egg【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (3)

彼女は落ちていきながら友達との思い出の写真も。
そして、羽すら落としてしまいます。
これを彼女の一部分として捉える事も出来ますが、言わばこの瞬間に「羽がもがれた」ような演出だと個人的に思っています。
それぐらい、大切な物を失った瞬間です。
きっと大体の人間はここから落ちてしまう。

でも、お話ししましたよね。
近くに手を差し伸べてくれたり応援してくれる人っているのよね。
と。
クリエイティブは孤独かもしれないけど、人間は孤独では無い。
だからまたクリエイターは孤独では無い。30秒という時間の凝縮率がとんでもないアニメで御座いました。
私も文才があれば、もっと文字が凝縮出来たのでしょうか。

【MARU AKARI】蝶 / Butterfly【Project Young.Opening Act.】

作品をちゃんと見れているか検定です。
この作品は恐らくですが、26本の中で一番、一つ一つのセクションに時間を割いた作品では無いかと。
だけど、その割き方はとんでもなく、大胆でいて、繊細。
彼女が見つけられた物がちゃんと分かっているか、など含めて落ち着いて見てあげると様々な事を発見が出来る作品です。

画像75

30秒しか無いのであれば「描く事の為に」一つ一つの時間を短くする。
という選択があり、凝縮率のお話しをした中で。
彼女が羽ばたいている場所の表現に動画の1/3を要します。
だからこそ、場所がどんどんと鮮明になるのです。
奥にカメラがどれだけ移動しても、途切れる事の無い花々。
そして、滴る雫から、雨が降っている事というのが、伝わってきます。
1カットが短ければ凝縮率が上がるかもしれませんが、1カットが長ければ長い程に、情景や雰囲気などを多く伝える事が出来る訳で。

尚且つ、気付きました?
カメラが上下にちょっとだけ不安定なんです。
多分この映像「途中までは主観」で「途中から俯瞰」です。
お花を映し出している訳では無くて、主観と俯瞰を上手く使い分ける事によって表現している物が異なる訳です。

最初の見ている映像は、あの子と同じ目線。
主観という事はあなたの目。羽ばたく時はいつだって、楽しいけど。
いつだって、不安定。
そして、想定外の出来事が起きればそれは加速度を増していく。
例えば、それが雨であったり。

画像76

そしてこの動画はその敢えてのカットの選択が止まりません。
彼女が羽ばたいているシーンにまた1/3を使います。
この「尺の調整」というか「それだけ割り振る」という勇気。
そして、その割り振りによって他の動画に比べて疾走感では無く「途方の無さ」が表現される。なかなか選ばない選択肢が選べているからこそ、ProjectYoung.の中では間違い無くその途方の無さの表現がずば抜けるのです。これはお見事としか言いようがありませんでした。
動画じゃなくてもいいです。
制限時間がある時に「色々な事をする」のも正解だし、
「その表現(回答)を突き詰める」という事もまた一つの正解であるという事を定点カメラとはまた違う方法を使って、表現されています。

そして、上の画像。
真っ暗だった場所に光りが差してきます。
このシーンの上部を彼女が羽ばたいているので、光は彼女が向かっている先では無く、きっと雲がどいて、太陽が顔を出したのでしょう。
この表現はこの後にも効いてきます。

画像77

更に憎いのが、最初主観でカメラを持ってきたけど。
彼女の目に何かが映った時、私達はその彼女の瞳の奥に映る物でしか見れません。主観を使う作品ってまた何かが起きた時に主観を使う事が多いんです。「当人がみえた物」を表現する為に。
だけど、そんな事はしてくれません。あくまで我々は彼女の目に映る物を、違うカメラで見るだけ。

雨が降っていた場所が少しずつ雨が弱くなり、太陽が見える場所に、
綺麗に輝く虹を彼女は見る訳ですが、それは瞳越しに。
我々は受け止める訳ですね。

じゃあその虹を見たいって。
どうしたらいいんだって。
頑張るしか無いんだぜ、だってこれは「好きなことを諦めない再起の物語」だから。彼女が見た物を主観で見たいなら、次は俺らがこぎ出さなきゃならない訳ですよ。

え?虹を見てるカットを貼ってくれたら良かったじゃないかって?
えへへ、動画をどうぞ。

【みとう。】アネミア【Project Young.Opening Act.】

火の玉ストレートです。
作品が描く事項としてはそれこそどろみずさんの「CORE」に近しいですが。もっと精神的では無く、物理的に訴えかけられます。
即死案件です。

14 【みとう。】アネミア【Project Young.Opening Act.】 - YouTube

クリエイティブを世の中に出すという事はハイリスクローリターンです。
クリエイティブで溢れた今の世の中だからこそ、埋もれて誰にも気付いてもらえない可能性すら、ある訳です。
そして、世の中に出すという事は表現の自由にクリエイティブが晒される事になります。2021年、今の時代は本当にSNSなどの発達によって、誰でも意見を述べられるようになりました。
それは「どんな暴言も吐きやすい世の中になった」という事でもあります。
どれだけ悲しい事例が生まれたとしても、人は何故か「ネットの先には人が生きている」という息吹をいつしか感じ無くなり、何を書いても良く感じてしまう。
そして、それをまさか「表現の自由」と。
誰かを傷付けてもいい言葉ですら「表現」という言葉に片付けようとしてしまう人が多い今のこの世界に、クリエイティブを晒すという事です。

だからこそ、晒されたクリエイティブによって第三者の手によってどんどんそのクリエイティブは腐敗をしていきます。
それはもう見てられないぐらいに。

14 【みとう。】アネミア【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (1)

そして、腐敗したクリエイティブをまた再構築していきます。
もちろんながら何かを創り出せばその度に褒められる人も存在します。
しかしながら98%のクリエイターはこの作業を繰り返していると思います。
それを凄い真っ直ぐに伝えてくれている気がして。
創り出す事の喜びもだけど、苦しみを。
排他的、刹那的に価値を失っていくクリエイティブを。
それでも幾度も、作り続けるクリエイティブという楽しいと言えるだけで素敵な苦行的行為を繰り返していきます。

14 【みとう。】アネミア【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (2)

頑張って公開した作品に対して付いてるコメントが
「俺でも描ける」
「もうちょっと丁寧に描いたら?」
応援的表現を用いたマウントの言葉が投げかけられる訳です。
でも、この子。そのコメントが飛んでくる場所で走り続けているんです。
それは全てのクリエイターが出来る訳では無い勇気ある行動です。
でも、それを乗りこえたクリエイターが大体、今生き延びているから。
クリエイターとして生きていきたいなら、走っていくしかない。
本当に、見ていて覚悟が決まる動画で御座いました。

14 【みとう。】アネミア【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (3)

そして、最後。
傘を放り投げ、雨に打たれながらずっと、踊り続けているシーンとなります。「雨が降っていたら傘を差せばいいんだよ」確かにそうかもしれません。だけど、傘を差すのは「濡れるのがイヤで」「濡れると困る人達」の選択であり、それが全ての人間の選択では無い。
それを当たり前としてぶつけられる、「大多数の常識」をぶつけられる世界だけど、その雨だって誰かに取っては意味のある事で。
おや、近い文章も前に描きましたよね。
何で、本当に話し合ったはずも無ければ「作品を寄せよう」なんて言う事も起りうるはず無いのに、同じ言葉が使えるのか。
クリエイティブが持っている性質や体験。というのは本当にどれだけ違う人間同士であったとしても、潜在的に共有しているのかもしれませんね。
アニメは国境を越えるというような言葉を耳にした事がありますがきっと、クリエイティブそのものが国境や性別や生まれなどを越えて、どこかに共通点がある事を教えてくれますね。

さぁ、雨の中で踊った後の表情。
格別です。あれだけ何度も消耗されたはずなのに、それだけの笑顔になれるって凄い事だよな。それぐらいクリエイティブを楽しんでくれているのかな、そう思うとなんだか胸が温まります。
え?どういう表情かをカットで貼ってくれればいいのに?
そろそろ学んできたね^^

【motto】天際【Project Young.Opening Act.】

本当にすげえ。何がすげえってマジで五十音順に説明しているのに、前に書いた内容とこれだけリンクし続ける事の奇跡が凄い。
とても幻想的な表現が続くのですが、そこの間にも考察をする余地がたくさんあるシーンが御座います。

14 【motto】天際【Project Young.Opening Act.】 - YouTube

大通りの交差点。
雨が降っていて、傘をさしていく人達が通る中。
彼は雨に濡れないように急ぐ様子も無く、横断歩道の途中で立ち止まっています。大多数が傘を差す事だとしても、彼は傘を差すという選択肢すら選んでいません。それが彼の選択であり、彼は更に

14 【motto】天際【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (1)

外の音の遮断を選択します。
雑踏が聞こえない場所に、自分だけの世界に潜るような、そんな表現だと私は思っています。
クリエイティブって面白くて作品によって理想環境変わりません?w
私はそれこそ町並みとか、人達を描く作品をかき上げる時は五月蠅い場所に移動する事があります。それは雑踏を「BGM」にしたいから。
だけど、自分だけの世界を描く時はやはりですが、全てから遮断されたいと願うので、部屋の電気も暗くして、パソコンのモニターだけの明るさだけで執筆を続ける事が多いです。
あ、ちなみにもちろんですが、この原稿を書いている間は、Eveさんの遊生夢死を聞きながらやってます。
ProjectYoung.を表現するサウンドとしてコレ以上に最高な物存在しないですからね。筆がのるのる。

14 【motto】天際【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (2)

全ての大多数から離れ、外と遮断をした時。
彼はきっと彼にしか見えない物と出逢います。
でも、「融解」でも書きましたが遮断をする事は怖い事です。
一人の世界に行くという事は「受け入れてくれる人達がいない場所」に自ら行く訳で。
それをやれるのはそれ相応の覚悟を決めた人だけだと思うんです。
でもあの場所に一人立ち尽くせた彼は、きっと何かの覚悟は既に決まっていたのでは無いかと。

14 【motto】天際【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (3)

考察もしたいんですが、ちょっとどうしても言いたい事があって。
マジでこの子、イケメンじゃないですか?
マジで。いやマジで。これ思わずmottoさんにも伝えちゃったんですが、マジでイケメン過ぎてテンションが上がりました。
すっごい好き。もうただの限界オタクの好きという感情が漏れてるコーナーでした。

考察に戻りますが、この作品は導線という事を表現はあまりしません。
だから見ている人に委ねられるとも言える表現なんですよね。
水の中をふよふよと漂いそして、自身のベッドで目が覚める。
じゃあどこまでが夢だったんだろう、どこからが現実だったんだろう。

そしてタイトルの「天際」意味は「空の果て」という意味です。
でも、ずっと地上と海の表現が続けられました。
じゃあ、このタイトルに取っての空とはなんだったのか?
そういう事を考えながら2週目3週目とみると感じる事が若干ずつ変わっていき、という楽しみ方が非常に濃厚な作品だったと思います。

ただ、個人的にですが。思うのは一つ。
どれが夢だったのか、どれが現実だったのか。それは分からないけど。
その自分の世界にあった何かを表現したならば。
それはもう夢では無く「現実」に変わるんだと思う。
だから、きっとこれは「夢のような物」が「現実に変わる物語」

そして終わる頃には20,000文字を超えると想定したが、既に23,000文字を超えている物語。夢であってくれ。

【百藤】二 IN 一【Project Young.Opening Act.】

ProjectYoung.って幾度と無く企画を揉み直しました。
その時に幾度と無く上がった「日本から送る」という表現を幾度と無く、否定し続けました。
何故か、そう。26名は全員が日本人という訳では無いから。

実はこの企画、最初はDMでお誘いをさせて頂いて26名を選定させて頂いているんですが、漏れなく必ず全員と通話をさせて頂きました。
文字では伝わらない何かがある企画だと信じていたから。
自分の表情とか手振りとか、そういうのを全て伝えた上で、企画に乗ってくれるかを判断して欲しかったから。
その中で台湾から参加してくれたのが百藤さんでした。

国柄のお話しは色々な人の意見があるのは分かります。
だからここですら触れるべきか悩みました。
でも、国同士に昔何かあったとしても、今を生きる我々と、他の国の皆様の間に何があったって言うんですか。
それこそ、様々な災害でだって、お互いを救い合ってきて、お互いを尊重し合えた人間同士じゃないですか。
だからこそ、私はそのお話を聞いた時、拝見していたクリエイティブも含めて是非とも参加してもらいたい!と熱烈にオファーをさせて頂きました。

先言っておきますね。
本当に声かけて良かった。

画像86

目の光りを失いかけたロボット。
見ての通りボロボロです。それはもう立ち上がれなさそうな程に。
それよりも前に何が街に起きているのかの想像材料があり、そして恐らくそれによってボロボロになったと思われる表現からスタートします。

だけどその脅威は「何にでも置き換えが可能な脅威」なんですよね。
だからこそ、何か視点を置き換えたら私達も、同じように。
ボロボロの身体なのかもしれない。

画像87

しかし心の中で輝きを失っていない小さな灯火。
「もうだめかも知れない」という感情は「まだ終われない」という感情が凌駕出来る場合があります。
だからこそ、感情を、身体を前に向かせます。
どんなに身体がボロボロだとしても、まだ終わって無いんです。

この時に大切なのは身体と判断してもいいし、あの外傷が心の傷だと判断しても良いって事です。
どんなに社会が健全な働き方を推奨した所で、クリエイティブって言うのはこの心の灯火が消えてしまうか、燃え続けるか。
これしかありません。だからこそ、消えないで。そう思っていた灯火によって、動き出します。

画像88

脅威を背に焦燥感を背負ったような表情を浮かべながら、走っていると一瞬。ランニングウェアを着た誰かとすれ違います。
なんなら、この1コマをどう見るかは人それぞれかもしれませんが、私には肩というか背中を押されたようなワンシーンにも見えたりして。

そこから、小さく灯っていた光りは。
大きな光りとなり、彼女は更に走り出します。
クリエイティブは孤独では無いと何度かお話しをしていますが、それは必ずや「関係者」だけでは無くて「先人」だったり「先駆者」が支えてくれる事もある訳です。
クリエイティブに限った話じゃないですよね。
勇気をくれる存在が、「アーティストだったり」それこそ「Eveさんの楽曲」を聞いて勇気をもらった事ってありません?
Eveさんと友達じゃなかったとしても、その音を、歌詞を、メロディを聴いて「勇気がもらえて」あと一歩踏み出せる。
これはクリエイティブじゃない、なんにだって、同じ事がきっと言えるんです。

画像89

そして走った先。
ロボットだったはずの彼女からパーツが剥がれていき、スタジアムのような場所を走っている姿に変わっていきます。
ここで手前の部分が精神的な表現であり。という事が分かっていきます。

炎が灯った後のスピード感。めちゃくちゃかっこよくて好きでした。
純粋にかっこよさがあって、与えてくれる物があって。
もしかしたら、お互いの言語は違うかも知れないけど。それでも背負っている、抱えている物は近しくて。
だから本当にクリエイティブとか、前に進む勇気って。
国境とか、生まれた国とか、何も関係なくて。
どこの誰だって、日々を送っていて、毎日を頑張っていて。
そういう事を凄い強く感じる作品でした。

改めて、きっと日本からのご依頼で不安な事もたくさんあったと思うけど。
この企画に参加してくれてありがとうと。
もちろん全員に思っているんだけど、ちょっとだけ皆と違う環境の中でも、
勇気を持って足を踏み出してくれた事。本当に嬉しく思ってます。
翻訳を手伝ってくれたお友達にも改めてお礼を伝えて頂きたいなと。

【わたる】紅 - beni【Project Young.Opening Act.】

実は考察が一番捗った作品は間違い無く「紅 -beni」でした。
そのシーンめちゃくちゃ語りたいから、語るね。
プロデューサーなのか、ただのファンなのか分からなくなってきたけど。
プロデューサーであり、企画の一番のファンであると高らかに言い張りたい。

【わたる】紅 - beni【Project Young.Opening Act.】 - YouTube

サムネイルと同じシーンなんだけど、ここのシーンは語る上で絶対必要。
モノクロなんですよね、このシーン。
最初はカラーなのに。私はこの色の時点で「世界と遮断されている」んだと思うんですよね。これは、mottoさんの「天際」とは異なる表現で。
彼は遮断を選択しているけど、彼女は遮断されているんです。
「受け入れられるのか」という不安が彼女を襲い、彼女は完全に同じ空間の別世界に迷い込んでしまっている訳です。
ありますよね、こういう事。
会社でプレゼンやるとかそういう些細な事だとしても、当てはめる事が出来るのでは無いかな、なんて。
近しい感覚を覚えた事がある人は少なくないんじゃないかななんて、思ったりしています。

【わたる】紅 - beni【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (1)

逃げ出したくなる、彼女は何度も泣いた事があったんでしょう。
辛かった事があったんでしょう。
でも、今舞台の上に立てている。多分たくさんの辛い事があって、それを乗りこえて、ここに来て。
そして、その場所で打ち震えている。
そう、ここで歌う事がゴールでは無いんだよね。やっと到達した場所なんだけど、やっと到達した場所は別にゴールでは無くて。
だから、今までだって辛いけど、じゃあその舞台は辛くないかって言われたらそんな事無くて。不安だとか、恐怖だとか。様々な感情が襲ってくるんだよね。だけど、またこれも別作品を出しますが、TAOさんの「忘れないで」でも表現されていましたが、きっと。
あなたは歌う事が誰よりも好きだったはずなの。
あの子が絵を描く事が誰よりも好きだったように。

【わたる】紅 - beni【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (2)

彼女は昔の。子供の頃の自分と向き合います。
なんで今そこにいるんだろうね?そこで歌うんだろうね?
そんな事を一つ一つ、子供の時の自分に相談をするように。
心の氷を溶かすように、きっと。
記憶の中での対話をするのでは無いかなって。
ちょっと写真が他より多いんですが、マジで気付いてもらいたい内容があるので、ちょっと貼りますね。

【わたる】紅 - beni【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (3)

子供の時の自分が手を差し伸べます。
大丈夫だよって。そんな事は動画で言ってないけど。
きっとこの子が伝えてくれている事は「自分を信じて」って言葉だと思ってます。そしてその言葉を受け取った大人になった彼女なんですが。

【わたる】紅 - beni【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (4)

最後子供の手が見えなくなって、自分の手を握るのは「右」なんです。
さっきまでの流れで言えば、大人の手が左で、子供の手が右なので、
ここで握り直すのって「左」だと思うじゃないですか。
でも対話したのはあくまで自分。だからこそ、握りしめ返すのは、大切な事を思い出した子供の時分と調和した自身なので、右側の手が自分自身を握りしめます。そしてそれを取り戻した時。

【わたる】紅 - beni【Project Young.Opening Act.】 - YouTube (5)

世界が色づいた場所で正面を向く彼女がいます。
きっと彼女から聞こえてくる歌声はとても綺麗で、そして。
今を楽しんでいる歌声なのでは無いかな、なんて。

五十音順でわたるさんには不憫な想いをさせたのでは無いかななんて、不安もあったので最後なので、がっつり語りたい事全部語った。
これだけの事が30秒の間に詰め込まれているので、是非ともじっくり見てみてくださいね。え?見たいけどどうしたらいいかって?
上部のリンクからいけばいいとおもry

【花鈴のマウンド】好きなことを諦めない【ProjectYoung. Sponsorship Act.】

ここまで来たら本当に全部行こうぜ!!!
と言う訳で、Sponsorship Act.と題して、花鈴のマウンドのイラストを担当されている方々もアニメ制作に挑戦されました。
ちなみに念の為ですが「お題は花鈴のマウンドを使う事を承諾しただけであり、全部皆さんと一緒」というルールです。

花鈴のマウンドを知っていればより楽しめる構成ですが、知らなくてもちゃんとインディーアニメしてて、普通にびっくりしました。
なので、スポンサーとか抜きに語ります。
共に同じ企画でインディーアニメを作って頂けた事に感謝と敬意を示しつつ。

【花鈴のマウンド】好きなことを諦めない【ProjectYoung. Sponsorship Act.】 - YouTube

いや花鈴のマウンドって言わば女性高校野球を追いかける物語なのは分かってますよ。分かってるんですが、投球フォームのアニメーションすげえな!!!!!!!!
漫画だと分からないけど花鈴の投球フォームが見えたりとかって言うのが、アニメーターさんじゃなくて原作イラストを担当している方が描いていくって冷静に考えたら豪華じゃね?って言う感情がめちゃくちゃ湧きました。

【花鈴のマウンド】好きなことを諦めない【ProjectYoung. Sponsorship Act.】 - YouTube (1)

うわああああああ!卒業式の黒板って大体こういう感じになるけど、女の子達が頑張るってなると、こうなるのか!!!ってめちゃくちゃ思いました。
ちなみに私、面倒くさいタイプのクリエイターなので媚びたりするの嫌いなんですよ。だからスポンサーと言えど、書きたい事は書いちゃうタイプのオタクなんですが。
マジでこの黒板は単行本を読んだ後だと見え方が違う。
楽しそうな黒板だけど、ここには覚悟が詰まってる。
あと、良く見なきゃ気付かないけど、!マークがバットになってるからボール飛んでるんだろうね。細かい。

【花鈴のマウンド】好きなことを諦めない【ProjectYoung. Sponsorship Act.】 - YouTube (2)

観客が埋まっている場所で、ピッチャーマウンドに立つ花鈴。
野球をしている高校生って残酷ですよね。
だって「甲子園に行きたい」という目標が甲子園に辿り付いた瞬間に「優勝」に切り替わるんですから。
マジでショートゴールの設定が鬼。ちょっとは感傷に浸りなよと思うぐらい、高い目標を掲げた高校生達が「一つの優勝という椅子」を巡って。
「3年間をぶつけ大多数が散る」訳です。
だからこそ、叶える事が出来るかも不安なレベルの戦いに。
18歳未満の若さで向き合うって冷静に考えたらやばいですよね。
良いなぁ、青春だなぁ……って思って鏡を見たらシワが増えてました。辛い。

【花鈴のマウンド】好きなことを諦めない【ProjectYoung. Sponsorship Act.】 - YouTube (3)

きっと様々な結果があるでしょう。
花鈴がどうなるか、それはこれからの漫画で描かれる訳ですが。
これだけ満面の笑みが出来るのは、きっと。
「頑張りきった者の証」だと思うんです。
野球に例える訳じゃないけど「今できる事をしっかりと振り切る」ことが大切。そんなアニメなんじゃないかなって。

何が凄いってあまりに同一条件なので、花鈴のマウンドはもちろん出てるんですが、今冷静に見るとめちゃくちゃ「宣伝」じゃなくてガチで「花鈴のマウンド用いただけのインディーアニメ」ですね。
こういう角度で参加してもらえる企業さんってマジであんまり無いと思う。これおべっかとかじゃなくて、宣伝をしたいはずの動画をこれだけ本気でProjectYoung.という企画にコミットして頂けてる事に、1ヶ月経って冷静に考えてとんでもねえ事だなって改めて思いました。

一瞬脱線していいっすか。
私単行本派なんですよ、毎週とかの雑誌とか見ないタイプですね。
なので、単行本で買うんですが。

KAI-YOUさんのインタビューの時にわかさ生活さんにお伺いをして、座談会をやったんですよね。
たなかまさあきさん、idoさんにリモートで参加をご依頼して。
その時に単行本の8巻と9巻が置いてあって、まだ発売前だったんですよ。
すげえ辛かった。ちょっと20分くれたら読むから20分くれねえかなってめちゃくちゃ思いました。

企画が始まった時点で会社が経費で7巻まで買ってくれたんですよ。
企画趣旨や作品理解の為に。
だけど8巻からは自腹なので、死ぬ程読みたかったです。
NOKID、8巻と9巻買ってくれないかな。
もう自分で買ったからいいんだけどさ!!!!!!!!
ちくしょう!!28,000文字だ!!

【好きなことを諦めない篇】Project Young. Compilation Video Film:A 主題歌:Eve

もうCompilation Videoまで語るからな!!ちくしょう!!
アウトサイダー
いのちの食べ方
僕らまだアンダーグラウンド
会心劇
杪夏
遊生夢死
というEveさんの楽曲を1分48秒で使ってしまうというマジで特盛り越えたレベルの豪華さでお送りした動画。
この動画はNOKID制作だったので、実は死ぬ程拘りました。

【好きなことを諦めない篇】Project Young. Compilation Video FilmA 主題歌Eve - YouTube

Next Act.の楽曲を並べた時にまず飛び出したかったのはアウトサイダー。
構成として最初から遊生夢死では無くて「既存曲」が流れながら何かが始まる予感を与えたかったという構想があり、そのスタートとしてはコレ以上に無い程に、堪らんスタートとなったと思います。

【好きなことを諦めない篇】Project Young. Compilation Video FilmA 主題歌Eve - YouTube (1)

ProjectYoung.というのは若い子達の応援。という意味では無く。
誰しもにあった「そんな時を振り返り思い出し、そして再び立ち上がる」
だからYoungと付いておりますが、この企画は全ての人達に向けて。
送りたかった応援のような、そんな主旨となりました。
どろみずさんの時に書きましたが元々はそこまで大きな企画では無かったんです。間違い無く26本の動画にあてられて、「このままで俺らが終わってどうすんだ!」ってなりました。
マジで、この26本の動画は誰かを動かす力がある。
だからこそ、俺達がガッツリ動けたんだから、その力はその時に完全に確信に変わりました。だって動かされてからの詰め具合は思い出したくもないから。
マジでミーティング21時開始28時終わりが何回あったか。
(就業時間では無く、あくまでクリエイター同士の熱いディスカッションの時間で御座いますので、労働基準など何も抵触しておりません。
あくまで大人が良い時間まで熱くなっただけである事を補足させて頂きます)

【好きなことを諦めない篇】Project Young. Compilation Video FilmA 主題歌Eve - YouTube (2)

このシーンは最初から決めてました。
26本の動画が織りなす無限大の世界をしっかりと表現したい。
という事は声掛け時点からお話しをしておりました。
これはクリエイティブが無限大である事も伝えたいし、受け取る人も無限大である事をなんとしても伝えたかった。
そんな想いからでした。

動画制作の際にはディレクションをさせて頂いたのですが
「敷き詰めて」→「敷き詰めました」
「もっと」→「敷き詰めました」
「もっともっと!」→「敷き詰めました」
「もっともっともっと!!!」→「これでどうですか」
を繰り返しました。ごめんね。でも。この動画を見て。
ワクワクして欲しかった。「知らない拡がる世界」をもっと楽しんでもらいたかった。そう考えたら、目測出来ない程の世界にして欲しかったんですよね。何よりも。誰よりも。私もワクワクしたかったから。

【好きなことを諦めない篇】Project Young. Compilation Video FilmA 主題歌Eve - YouTube (3)

どうか、ProjectYoung.を知って。
あなたの好きなこと、それがまだまだ続きますように。
祈りと願いを込めて。

【物語は、やがて現実になる篇】Project Young. Compilation Video Film:B

楽曲が変わり、「Say!Oh!DREAM」に乗せて送るFilm:B。
楽曲を聴いた時の歌詞にある「諦めなくていいんだ」という言葉を聞いた時に色々と企画のコンセプトが湧いたのもまたいい思い出です。

こちらのコンセプトは「諦めなかったから叶った事」を伝えるという事が根底にありました。
元々女性野球史は「甲子園球場への立ち入り禁止」など、女性に対しての扱いが辛い物でした。

それは古き時代から受け継がれてきた精神なのかもしれませんが、この時勢にはどうしても間に合っていない。
そんな中、叶わないと分かっていても「女性だっていつしか甲子園球場のマウンドに立てる」そう信じた花鈴達が織りなす物語として「花鈴のマウンド」がある訳ですが。

なんと今年の甲子園では女性大会の決勝が甲子園で行われる事となります。
そして、これを物語で先んじてある種予言したのが花鈴のマウンドでした。
女性野球がこうであったらいいのに、という想いを描き続け、「物語はやがて、現実になった」訳です。

【物語は、やがて現実になる篇】Project Young. Compilation Video FilmB - YouTube

散々と、クリエイターの孤独を嘆いてきましたが。
戦い続けている人は多く存在します。
そして、その中である種藻掻いていた作品の一つが「花鈴のマウンド」でした。しかし花鈴のマウンドの世界は、フィクションからやがてノンフィクションに。漫画の世界で描いていた事が現実になります。

だから「夢は諦めなければ、叶う可能性がある」という事を伝えるメッセージ動画として、Film:Bが存在します。
今までたくさんの倒れてきた同志を見てきているのでどうしても「夢は諦めなければ叶う!」とは言えません。(個人の意見です)
でも、「夢を諦めたらそこで叶う可能性は0になる」「諦めないから物語が続く」という事を、花鈴のマウンドをスタートとして、皆さんに伝えたい。
その想いを込めた動画となっています。

さて。FilmAとFilmBがありますよね。
なんでか。その想いをちょっと書いていこうかな、なんて。
でもとってもシンプルです。
きっと。FilmCから先は。皆さんが作られるだろうから。
だから、ここから諦めなくて叶う夢のケースはたくさんあるんだよ。
そういう意味を込めて、AやBと名付けました。
だから、あなたの夢が、きっとFilmCになりますように

【物語は、やがて現実になる篇】Project Young. Compilation Video FilmB - YouTube (1)

この企画(物語)が、前を向くキッカケになりますように。

総評+ディレクターレター

ここまでで30,000文字です。
原稿用紙75枚分となりました。
読書感想文って大体2枚~4枚ぐらいじゃなかったでしたっけ?
マジで短編ラノベぐらいの文章量でした。書くのにかれこれ6時間ぐらいかかりましたwwww

でも、これらのアニメーションはもっとたくさんの時間をかけて。
たくさんの熱量を注いで。作られています。
その時間と比較したら、こんなのどーって事ないんですよね。

それぐらいの良き物を本当に26名の方々に作ってもらいました。
ちなみにEveさんのMVはそこからまた派生した物であり、私が語るのもまた違う気がするので、皆さん是非とも「遊生夢死」のMVも見てください。

執筆してる時点でProjectYoung.のサイトのアクセスが500万PVを越えました。こういう企画は精々アクセスは30万~50万PVぐらいです。
そう考えると本当にインディーアニメの世界に何かしらの貢献が出来たのでは無いかなって思っています。
そして、それはインディーアニメの世界に留まらず、様々な人に影響を与え、前に進める勇気を与えられたのでは無いかな、と信じています。

本当にこれだけのクリエイターさんと一緒にお仕事が出来た事。
夢のような時間でした。
これ他のインタビューでも語っているんですが、実は26名。
全て選定は自分でやらせて頂きました。
だからこそ「好きな人達に好きな物を作ってもらいたい」という推進力でここまで進める事が出来たんですよね。

本当に素敵な表現をされる方々とお仕事が出来た事も光栄だし、そこに関われた事も幸せだったし。
もちろんまだNext Act.が残っているのでこれで終わった訳ではありませんが。2021年8月21日(土)に「頑張るキッカケ」を誰かまだ知らないクリエイターさん達に。そして、何かを頑張る皆様達に与えられたのでは無いか。

そう考えると「ただのインディーアニメのお祭り」という次元は凌駕したと思っています。

そしてそれを凌駕して、何かを届ける力が。
「インディーアニメ」にはあるという事を。
私達は伝えるお手伝いがちょっとでも出来たのではないでしょうか。

お時間があったら。
もう一度、全ての動画を見直してみてください。
凄い集中して、クリエイターさんの息吹を感じ取ってみて下さい。
きっと、ながら見では受け取る事が出来ない各人の想いが。
皆さんの心に流れ込んでくるかと思います。

26名に声をかけて、本当に26名が。
そして関わる全ての人が「これだけ熱量を注いで頑張ってくれた企画」
私はもう一度こんな企画に巡り会えるんでしょうか。
こんな幸せな企画を越える事が出来るんでしょうか。

でも、どうせなら。
もっともっと良い物を。今の私にはここが限界点だと感じてしまっておりますが、まだまだ。
どうせなら、私もまた「好きなことを諦めずに」更に高みを目指して、
もっと多くの人の心を揺さぶれる事が出来るように。
精進していきたいと思っています。

これを最後まで見たアナタも。
何か揺さぶられる作品と出逢えたのであれば。
一緒に、更に前に進めるように頑張りましょう。

大丈夫、周りに誰もいないように感じるかもしれないけど。
このプロジェクトは「誰か」を応援したプロジェクトじゃない。
「頑張る全ての人を応援してるから」
だからあなたは孤独じゃない。
だから一緒に頑張りましょう。

最後になりますが、本当に参加頂いたクリエイターの皆様、ありがとうございました。このプロジェクトをきっかけに。
皆様が更に前に進めますように。
それは知名度なのか、実績なのか、気持ちなのかは分かりませんが。
皆さんにとって、この企画が参加した意味があったと。
言ってもらえるそんな企画になれたなら。
ここまで走りきってきた意味と価値があるかと思います。

そして、スポンサーのわかさ生活さん、楽曲提供をしてくれたEveさん。
本当にありがとうございました。
一人一人の理解度の高さがこの企画の水準を一気に押し上げたと思っております。皆さんがお力を貸してくれなければ、ここまでこの企画がしっかりとした成功を収める事は無かったと思います。

そして、Next Act.の募集を見て、わくわくしたクリエイターの皆さん。
サイトにも記載をしておりますが改めて。
私はクリエイティブを「総評する」のは嫌いです。
誰が何の感性と責任を持って発言しているのかと思ってしまいます。
だからこそ、今回集まって頂いた皆さんは「評価」をする為では無く「巡り会う為に」集まって頂きました。

「あーこれ好き!」そんな感情で作品を見てください。と
皆さんにお願いをしております。だからあなたが思い描く作品を否定する人は誰もいません。
だからこそ、皆さんとの出会いを楽しみにしております。
どうか、皆さんの中にあるクリエイティブを、Next Act.にぶつけてみてください。

最後に宣伝みたいで申し訳無いですが

是非とも花鈴のマウンドも一度お読み頂けたら嬉しいです。
作品の認知が拡がる事は「企画を開催した価値」を向上させます。
そして、それが拡がっていくと「また近しい企画などが展開出来る可能性」が拡がります。
それは、「クリエイターの活躍の場」が増えるかもしれないという事です。
良かったらこれからの世界を拡げる為にも、是非ともこのProjectYoung.のスタートラインである、花鈴のマウンドもお楽しみ下さい。
4巻ぐらいから激アツが止んねえぞ……。

と言う訳で。
長々と語って参りましたが、いかがでしたでしょうか。
最後まで、勢いで書き綴った文章にお付き合い頂いた皆様、ありがとうございました。

どこか。夢を諦めなかった先で。
また一緒にお仕事が出来たり、新たな方々と出会えたら嬉しいなと。
だから私も、諦めずにまだまだ頑張らなきゃいけないんだなという、暖かな気持ちと確かな覚悟を持って、動画感想文を締めさせて頂きたいと思います。

本当に。
関わってくれた方々、動画を見てくれた方々、ホームページを見てくれた方々、関係者も視聴者の方も含め。
この企画に携わってくれた事、心より感謝申し上げます。
ありがとうございました。終わらない夢の物語の先でまたお逢いしましょう。きっと、双方の「花開く鈴の音」が共鳴した時に。
またお会い出来ると信じて。

ProjectYoung. プロデューサー
八神颯

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?