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蝶になるということ

死ぬと蝶になって、自由になる。

時間も距離も、物理的な障壁はすべて取っ払って。
不自由な身体を繭のように脱ぎ捨てて。

そのために、自分がやり残したこと、そして、自分の周りの大切なひとたちがやり残したことをやっておく必要がある。

せっかく再現の無い幸福な空間に飛び立てるのに、それを引き留めるような足枷にはなりたくないでしょう?
無理に笑う必要はないけれど、涙の跡は消して、自然体で見守ってあげよう?

ただもしあなたにとって大切でたまらないひとが急に飛び立った場合で、あなたが伝えられなかった思いを抱いているとき、あのひとは必ずあなたのもとに来て羽を休めてくれる。
やり残したことがあるままじゃ、思いのまま飛べないから。

でもそれは、生きているひとがするような言語やハグキスのコミュニケーションじゃない。
だから、できる限り同じコミュニケーションができるうちに、やり残さないように伝えてね。
気恥ずかしい、とか思うよね。でもね、飛び立つ方はあなたがやり残していることをもう知ってるよ。
だから恥ずかしがらないで。
大袈裟だと思うくらいの勢いで伝えて。

(念のため、ここでのひとっていうのは大事なペットなんかも含まれるよ。)

蝶になって飛び立つ。

そう思ったら死ぬのは怖いことじゃないんだって、今よりずっと自由な世界への旅立ちなんだって、いつでも大好きなひとのもとに降りて羽を休めることができるんだって、不安はあるかもしれないけれど、気持ちが少し前向きになるでしょう?

わたしは今空から落ちても、身体をせいいっぱい広げて飛べるように、本当に大切なことをいちばんに大切にして、毎日をやり残しがないように過ごして気持ちを整えるんだ。

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