見出し画像

スガシカオについて

2023年5月4日 ビバラロックでスガシカオを聴いた およそ8年前の人間交差点ぶりに観た彼のステージは、8年前と全く変わらない歌声と熱量で私はすっかりやられてしまった

たぶんやられた理由はステージだけじゃない
10年前の私を思い出してあやうく泣いてしまうところだった

10年前。
年子の妹の受験失敗から始まった様々な家庭内の不協和音、父親の不在、母親の弱音を受け止めながら自分の大学受験。高校の中でなんとなく居場所がないと思ってたこと。勉強も部活も続かないダメな自分。成績が悪い時だけ出てくる父親。壊滅的にできない数学の授業で何度も寝てしまったこと。塾に行っても何も改善しなかったこと。好きになった人にはこれからも友達でいてほしいと言われたこと。

そんな高校2〜3年生は、スガシカオの曲ばかり聴いていた。理由は簡単、スマホがないから音楽と言えば親のCDを聴くしかなく、その中でいちばん暗くていちばん救いがなくて、私の暗さを暗いまま救ってくれる気がしたから。

黄金の月とか、月とナイフとか、あまい果実とか、大好きとはちょっと違うけどなにかにすがるように毎日聴いていた。

寝る前に、月を見ながら、MP3で。
暗い気持ちを暗い曲でさらに落として涙を出してから寝てた。

スガシカオが好きって周りにいっても無駄だなと思って言ってこなかった高校時代
昨日一緒に行ってくれた友人は同じ熱量を共有できて
高校時代スガシカオばかり聴いてたのは10年後のこの瞬間のためだったのかなと思えた

年取った

それも悪くない

スガシカオから離れてた理由は私の中で彼はずっと青春のヒリヒリを歌ってるような人だと思ってて、直視できなかったから

けど昨日、素直にいいと思えた、私のあの日々もたしかに青春だったしそれを認めてあげようと思った

ありがとうスガシカオ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?