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2020年ウェルビーイングニュース7選

YeeY Well-being Channel

新型コロナウィルス一色だった2020年。地球上に住むあらゆる人が同じ課題を共有し、暗いトンネルの出口をひたすら待ち望んだような日々でした。しかし、新しい年を迎えても閉塞感は続いています。そこで今回は、そんな私たちの日々を少し照らしてくれるような、過去1年間のウェルビーイングやハピネスに関わる7つのニュースをご紹介します。

目次

  1. ❶ 「幸せホルモン」が辛抱強さを促進

  2. ❷ 幸せな富裕層の特徴は時間の使い方にあった

  3. ❸ 組織文化を高め、生産性を上げるために一番大事なこと

  4. ❹ 睡眠時間が翌日の経験に対する反応を左右

  5. ❺ 片付けがもたらす4つの効能

  6. ❻ 潜在的な脅威「退屈」に打ち勝つ「遊び心」を養う方法

  7. ❼ 感謝とウェルビーイングの関係性を示す研究続々と

❶ 「幸せホルモン」が辛抱強さを促進


健康でいるため、節約するため、やるべきことを終わらせるため、他者に寛容的な対応をするため等々、うまく生きていくためにも、過ちを犯さないためにも大切なのが辛抱強い態度。しかしこれまで脳の中で辛抱がどのようにコントロールされているかについては、ほとんど明らかにされていません。

そんな中、2020年、沖縄科学技術大学院大学(OIST)神経計算ユニットの研究チームが、脳内の神経伝達物質であるセロトニンが2つの高次脳領域で異なる働きをすることで辛抱強さを促進させることを発見しました。

セロトニンは心の安定を保つ作用があることから、近年では「幸せホルモン」としても知られていて、日光浴、バランスの良い食事、適度な運動、睡眠、感情豊かに過ごすことで分泌が促されると言われています。コロナ禍でまだまだ我慢が求められる時期が続きそうです。焦る気持ちを脇に置いて、もうしばらくは日々の営みを楽しみながら幸福ホルモンを増やすことに意識を集中させるのも良いかもしれません。
https://www.oist.jp/ja/news-center/press-releases/35663

❷ 幸せな富裕層の特徴は時間の使い方にあった


オランダの研究者らが、約2,000人を対象に、富裕層と一般層の時間の使い方の違いと、それらがウェルビーイングに与える影響について調査を行いました。その結果、意外なことに、両層の余暇、仕事、通勤、電話、パソコンに費やす時間には、ほとんど差はありませんでした。

ところが、鍵となる2つの違いが浮き彫りになりました。

一つは、余暇での過ごし方。富裕層は、余暇を祈り、社交、ボランティア活動、運動など積極的な活動に費やしていました。一方で一般層は、テレビ鑑賞、昼寝、休憩、何もしないことがわかりました。

もう一つの違いは働き方です。富裕層は、他者から指示されたことを行うのではなく、自分が決めた仕事に自主的に時間を費やす傾向が高く、このことが人生に対する満足度とも関連していました。

これまでも富裕層の時間の使い方についての研究はいくつもあり、同様の結果が示されていますが、誰にも平等に与えられた時間を、自分の成長のためにどのように配分し、どのように活動の質を高めていくかが鍵のようです。
https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/1948550619854751

❸ 組織文化を高め、生産性を上げるために一番大事なこと


積極的に仕事に取り組み、周囲を巻き込み、長く働いてくれる人材。どんな職場でも渇望されていますよね。では、そのような理想的な行動を引き出す一番の要素は何でしょうか。2019年末に発表された研究結果によると、それは「自分は社会に変化をもたらすことができる重要な存在である」という認識でした。

本研究では調査対象者に以下の文章を提示し、自分自身について5段階で評価することを求めました:

1) 私の仕事は組織の成功に貢献している
2) 私の仕事の質は組織に大きな影響を与えている
3) 私の仕事は組織の機能に影響を与えている
4) 組織は私の仕事を公の場で賞賛している
5) 同僚は私の仕事を称賛している
6) 私の仕事の質の良さは組織内で知られている
7) 仕事面において私は社内での名声を得ている

これらの文言に肯定している人ほど、仕事に満足し、仕事に積極的に取り組んでいることが明らかになったそうです。研究者はこのように述べています。「従業員が自分の組織にとって重要だと感じたとき、彼らは自分の仕事と生活により満足し、リーダーの地位や昇進する可能性が高く、退職する可能性も低くなる」。

❹ 睡眠時間が翌日の経験に対する反応を左右


カナダの大学が実施した睡眠と健康に関する新たな研究で、十分な睡眠を取れていない日は、ストレスの多い出来事に対してより感情的に反応し、良い出来事に対してもそれほど喜びを感じないことが明らかになりました。

日々の出来事に対する反応は一見小さなことに思えますが、実は想像以上に重要です。というのもこれまでの研究で、ストレスをもたらす出来事に対して前向きな感情を維持できない人は、病気や早期死亡のリスクにさらされる可能性が高いことが明らかになっているからです「チリツモ」で致命的な事態を招かないためにも、7時間の睡眠、心がけたいですね。
https://www.sciencedaily.com/releases/2020/09/200915121310.htm

❺ 片付けがもたらす4つの効能


家で過ごすことが多かった2020年。大がかりな掃除や部屋の模様替えを行った人も少なくないと思います。身の回りがきれいになると、間違いなく気持ちが上がり、達成感に満たされますが、具体的には心理的にどのような効能があるのでしょうか。

1) コントロール感の獲得
自分の人生をコントロールできるという感覚は、ウェルビーイングの獲得においてとても大事な要素です。そして大掃除や部屋の模様替えはこのコントロール感を得ることができる身近な活動なのです。自分の動きやすいように、心地よく感じられるように片付けて物を配置することで、物や環境に対するオーナーシップが高められ、行動が変わり、やがて人生へのオーナーシップも高まっていくでしょう。

2) ドーパミンの分泌
意欲を高め、幸福感をもたらす作用がある「脳内麻薬」とも呼ばれるドーパミン。プロジェクトの成功やスポーツ大会での勝利など、何かに成功した時の高揚感や達成感に関わる物質です。掃除はこれを手っ取り早く分泌させることができ、気分を高め、更なる行動への意欲を高めます。

3) 有能感の向上と周りへの好影響
きれいに片付いた部屋を眺めると、達成感を感じ、やり遂げた自分を誇らしく思いますよね。それだけでもとても価値があることですが、更に良いのは、周りの人の気分も良くするという点です。人の気分は伝染することが明らかになっています。物理的に片付いた気持ちの良い環境だけでなく、機嫌の良い人々にも囲まれて過ごすことができるという、まさに一挙両得です。

4) つながりを生む
家族や大事な人と一緒に掃除を行うことで、お互いの存在に感謝し、より絆が深まったという経験があると思います。更に幸福感を高めるために、不要になったものを寄付したりリサイクルしてはどうでしょう。ウェルビーイングの主要な要素は利他性と感謝です。片付けから寄付までの一連の行動を家族や大事な人と一緒に取り組むことで、幸せなチーム/パートナーへと、関係性を発展させることができます。
https://cutt.ly/JjY3UsX

❻ 潜在的な脅威「退屈」に打ち勝つ「遊び心」を養う方法


COVIT-19による「お家時間」の増大で、いつになく退屈な思いをしたという人は少なくないでしょう。この退屈実は想像以上に深刻な事態をもたらす可能性を秘めていて、これまでの研究では、ギャンブル行動、メンタルヘルスの低下、暴力行為、若者の自死行為などに大きく関係していることが明らかになっています。

その退屈の処方箋と言われているのが「遊び心(playfulness)」。生まれながらに遊び心を持った人っていると思いますが、新たな研究では、日々の小さな取り組みで遊び心が養われ、結果的に人生の満足度も高まることが明らかになりました。

その取り組みとは、日々の行動に「遊び心」を加えることを意識的に行ったり、1日の終わりに遊び心が感じられた出来事を振り返ったりするなど、そんなに難しくないものばかりです。寝る前の15分間を使って1日を振り返り「明日は何を楽しもうか?」とワクワクしながら眠りに就いてみてください。

一方で、実は退屈は、社会に対する良い行いや、創造的な活動のきっかけにもなることが明らかになっていますから、少し意識と行動を変えることで、パンデミックがもたらす「退屈」時間を、新たな自分を生み出す機会に変えることができるかもしれませんね。
https://iaap-journals.onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/aphw.12220

❼ 感謝とウェルビーイングの関係性を示す研究続々と


第一線で医療に従事する人への感謝、当たり前に感じていた身近な人への感謝など、2020年はこれまで意識してこなかった人や物・事への感謝の気持ちを抱く機会が多かったのではないでしょうか。

感謝とウェルビーイングの関係に関する研究は、過去10年間で270件余りを数えると言われていますが、実はその半数は過去5年に実施されています。それらの研究では、感謝の気持ちを抱く人は、幸福感、楽観性、人生の目的意識、寛容さ、人間関係の質などが高いことが明らかになっています。さらには睡眠の質も良いとのこと。

なぜ感謝することがこんなにも良いことばかりをもたらすかについて、こんな説明があります。感謝をすることが、世の中をポジティブに捉えるレンズとして機能しているというものです。例えば、感謝の気持ちを抱いている人は他者の行動や自分が置かれている状況の良い側面に目を向けがちで、その結果思いやり行動や肯定的な解釈が生まれ、相手との関係や物事を好転させていくのです。

感謝の気持ちですが、当然のことながら感じたり思うだけよりは、他者に伝えた方が、より効果あるそうです。直接会って伝えることが難しい時期ではありますが、シャイな人にとっては、気持ちを伝える好機かもしれませんね。
https://www.fastcompany.com/90579808/the-science-behind-expressing-gratitude-will-surprise-you

(寄稿:泉谷道子 - 心理学博士)

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