最終予選進出、展望

・2大会連続最終予選進出!

W杯アジア予選は、コロナ禍による中断へて再開。中国は4連勝、グループ2位に終わったが全グループの2位チームで成績1位のため、2大会連続の最終予選進出

このシリーズは元々中国の蘇州で集中開催の予定だったが、グアム戦翌日に突然ドバイ開催への変更を発表。ホームアドバンテージを失い、長い移動や疲労に見舞われたが突破できたのは良かった。

ドバイ開催になったきっかけは、シリア、モルディブ選手に感染者が出たため、中国入国が難しくなったため。

。。中国政府の厳しさゆえ仕方ないが、シリアやモルディブが既に滞在していたドバイに合わせねばならない、感染者を出した側に合わせねばならないかつモルディブで感染したAshfaqは試合でメンバー入りしてるし言いたいことはあるが、まあ仕方ない

5/30 7-0グアム 得点者:武磊2、金敬道、呉曦、艾克森、阿蘭2

(蘇州⇨ドバイへ移動)

6/7 2-0フィリピン 得点者:武磊、呉興涵

6/11 5-0モルディブ 得点者:劉彬彬、武磊、阿蘭、張玉寧、譚龍

6/15 3-1シリア 得点者:張稀哲、武磊、張玉寧


実力的にグアム、モルディブは問題ないとして、曲者フィリピン(アウェイでは0-0)に勝利した時点で結果的にはほぼ最終予選は確定していた。1位通過は無理だったが、最終戦シリア戦は仮に敗れても得失点差で優位に立っていたため。

・武磊の存在感

今ラウンド4試合5得点、うちPK3本だがいずれも彼自身が倒され獲得したもの。今予選通算8試合8得点3アシストとトップスコアラー。エスパニョールでは今季不本意なシーズンに終わったが、代表では圧倒的な存在で益々凄みを増している。多くのメディアで中国といえば帰化選手ばかりクローズアップされるが、中国代表のエースは間違いなく南京出身の彼だ

https://m.youtube.com/watch?v=5HokBsNFR90



・帰化選手

帰化選手や中国系選手については上記記事をご参考あれ

多くのメディアが「中国は帰化選手いっぱいいるからやばい!怖い!」と報じられているが、帰化選手だけで簡単に強くなれれば苦労はしない。日本が強くなったのはラモス瑠偉や呂比須ワグナーや闘莉王の帰化よりも、自前の育成で黄金世代や香川真司や南野拓実や久保建英のような選手が育ったから

今予選では4人の帰化選手が中国代表入りしたが、目玉の艾克森(エウケソン)は7試合4得点もモルディブ、グアムから2点ずつと未だ雑魚戦感が否めず。シリア戦ではあまりインパクト無し、まあ最前線で彼の存在故に武磊が輝いた側面もあるが

むしろ注目は蒋光太(タイアス・ブラウニング)シリア戦で失点に繋がるミスはあったが、安定したパフォーマンスで中国のディフェンスリーダーと期待される。阿蘭(アラン)と李可(ニコ・イェナリス)は出番多くなかったのでまだ評価定めるには早いかと。

で最終予選に向け期待されるのがFWアラン・カルデク(Alan Kardec) 1989年生まれでブラジルU20代表でU20W杯準優勝、ヴァスコ・ダ・ガマ、サンパウロ、ベンフィカといった名門へて2016年から中国でプレイし満5年へて中国国籍取得可能に。187cmの強力CFだが足元も巧みで重慶では106試合56得点でキャプテンにまでなった。今年重慶の財政難で深圳に移籍も実力、実績ともにエウケソンやアランに匹敵するレベル。高さやヘディングといった点で2人より強く期待されるが、若くないだけに過度な期待は禁物か

同じ深圳で期待されるのがMF戴偉浚(Dai Wai Tsun) 99年生まれの攻撃的MFで右サイドにも対応。香港出身で11歳から英国移住しBury,Oxford,Utrecht( オランダ)Wolverhamptonへて2020年に深圳へ。2年目ですっかり即戦力になっている。U15香港代表歴あるが、中国代表入りを表明しており、中国大陸の籍を申請中。若いこともあり期待されている


・ポジティブ要素

唯一本大会出場を決めた日韓W杯との共通点

・アジアで開催される国際大会(1988ソウル五輪、2002日韓W杯)

・アジア王者が開催国で予選免除

、、それくらいですね

・最終予選展望

日本・オーストラリア・サウジアラビア・オマーン・ベトナムと同居

客観的にも実力派日本=>オーストラリア=>サウジアラビアの3強は不動だが、オマーン、ベトナムに対しても優位性は感じない。

例えばベトナムにはAマッチ過去9戦全勝だが、最後の対戦は10年前。それ以降中国の凋落と対照的にベトナムの若年代は躍進を続け、2019年U22代表はホームで0-2で完敗し、監督フース・ヒディンクが解任に至った。

オマーンについては、現代表主軸を担うアテネ五輪世代(1989-)が最終予選進出を阻まれている。

確実に勝てる相手は1チームもない。かつ前述の通り帰化選手も含めて高齢化した中国代表の伸び代はあまりない・・

ポジティブ要素としては、この5カ国に過去W杯予選では無敗


対日本1勝(1982)
対オーストラリア1勝1分(2010)
対サウジアラビア2勝2分(1982.98)
対オマーン2勝(2002)
対ベトナム2勝(1998)

まあどれも大昔だし、2010年のオーストラリア戦勝利は相手が予選突破決めて若手主体だったわけですが、まあポジティブ要素かと

・各国との対戦成績

VS日本

通算は13勝8分13敗と全く互角だが、2000年代以降は4分6敗.しかも2度のアジアカップ覗きほとんど東アジア選手権でBチームかそれ以下のメンバーにも勝てていない。実力差はどんどん離れているが、ホームで引き分けれれば上出来か。むしろ日本に期待したいのは、他の国をキッチリ叩いて下さい。


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VSオーストラリア

5勝2分6敗と拮抗。オーストラリアがAFC入り後も2勝1分2敗と拮抗。まあ2勝はオーストラリアが2軍だったわけだが・・日本よりはチャンスあるかな

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vsサウジアラビア

通算6勝4分7敗と拮抗。90年代以降劣勢だが、日本、オーストラリアよりは勝負かなと。中国のファンにとっては1997年W杯予選と2015年アジアカップの勝利の印象が強く、そこまで苦手意識はない。1勝はしたいな・・

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vsオマーン

通算3勝2敗、日韓W杯初出場を決めた相手だが以降は連敗。それ以上に現代表の主軸務めるアテネ五輪世代(1989-)が五輪予選で破れた印象が強い。決して容易な相手ではないが、本大会出場を目指す上では少なくとも1勝1分は欲しい相手。中東勢のイラク、UAE。シリアなどと比べれば与し易いか?

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・ベトナム

過去の対戦成績は9戦全勝だが、約10年対戦なし。その間のベトナムの躍進と中国の凋落で、ベトナムを格下と見ることはできない。A代表はないが2019年にはU22代表がホームで0-2敗戦し、監督ヒディングの解任に至った。が、最終予選突破に向けてはオマーン同様に最低1勝1分は欲しい。キッチリ勝たねばならない相手。(お互いそうだが

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・不安要素

ピッチ内外で不安要素しかないんですけど

・ホーム開催可否

中国もホームの強さは大事だが、コロナの状況次第でホーム開催がとても微妙に。冒頭の通り相手国に感染者が出たら中国政府は決して入国を認めないだろう。勿論そのような事態は望まないが、ゼロとも言えない

・平均年齢の高さ

最終予選進出12カ国で中国が最強なのは平均年齢。

この4試合のスタメンは(カッコ内が生年)

FW艾克森(1989) 武磊(1991)
MF呉興涵(1993)張稀哲(1991) 呉曦(1989)金敬道(1992)
DF王燊超(1989)蒋光太(1994) 張琳芃(1989)唐淼(1990)
GK 顔駿凌(1991)

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平均年齢31歳は12カ国中1位。東京五輪世代は張玉寧(1997)のみ、次が明天と韋世豪(1995)、、世界的には若手とも言えない選手が若手に。

長期戦ということ、かつ過密日程でスタミナ面の不安は大きい

若手もいなくはないが、、新陳代謝ができていない。不安要素

例えばDFライン、「中国のセルヒオ・ラモス」と呼ばれた張琳芃は不動だが、衰えは顕著。対シリア2試合で2度致命的ミス(第1戦で決勝点のオウンゴール、第2戦目も失点に直結) 彼のフィジカル、経験、フィード力は魅力だが、朱辰傑、高准翼、といった若いDFの台頭に期待せざるを得ない。

中盤の構成力不足、格下相手はいざ知らずも、対シリアはカウンター頼みで中盤の構成力は大いに不満。鄭智が去り、蒿俊闵も控えに甘んじる中で司令塔の台頭が待たれる。

・目標

予選突破までは期待できない、プレーオフ(3位)になれば万々歳。せめて最下位にならねければいいです

最初2試合(Aオーストラリア、H日本)で連敗しないこと、続く2試合(Hベトナム、Aサウジ)消化時点で2勝、勝ち点6以上確保。これができなければ突破は無理だろう

・対日本戦

日本戦は怖いけど楽しみ。韓国には前回勝ったし、多くのアジア列強と対戦してるけど、日本のガチメンとの対戦は久々。2004アジアカップ以来。個人的には勝敗を超えてとても楽しみ!

また1995-世代は公式戦で日本に2勝(2014 U19アジアユース、2017 U23アジアカップ予選)若い世代はあまり苦手意識はないはず

展望?ホームで引き分けれれば十分です。

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