鬼滅の刃、創作BL〜累が求めた絆〜

※こちら鬼滅の刃、創作BLです。
今回は那田蜘蛛山で、十二鬼月の累と炭治郎です。
もし、那田蜘蛛山で炭治郎の危機を救ったのが冨岡さんでなかったら。。。
アニメ版の雰囲気を崩さない、キャラクターの個性を崩さない。それを意識して使っております!
良いね、コメント頂けましたら創作の励みとなります!

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「なんの未練もなく刻めるよ」
白い衣を見に纏った鬼、十二鬼月の累は、赤く染まった手元から幾本かの赤い糸を出し、殺意をむき出しに歩み寄ってくる。
「正しい呼吸ならどんなに疲弊してても関係ない。」
炭治郎は決闘でもう呼吸の限界に達し、腕が上がらない。反動で立つ事も出来ず、その場を這って禰󠄀豆子の元へ進む。
「血鬼術!あやめ籠!」
力尽きた炭治郎を、包囲した無数の赤い糸が、無情にも土埃を巻き上げながら襲ってくる。
「焦るな、息を乱すな、落ち着け、落ち着けば!、、、、、腕が上がらない!?」
赤い糸が衣服や皮膚を少しずつ引き裂いていく。

血が大量に流れた。意識が遠のいていく。
先程の一撃でを加えられた時の走馬灯は、もう見えない。生きる道はないのか、、、
「俺は長男だ、妹を、、助けないと、。。」

山の奥、暗闇の中から、その場に不釣り合いな西洋服の男が現れた。
「待て、累。。。私はこいつらに用がある。」
「貴方様は。。。」

「誰だ。。。新たな鬼か、、、、意識が遠のく。。。」

意識を失ってどれほどの時間が流れたのだろうか、蝋燭の灯りがうっすらと視界に入る。
だれかがこちらの様子を伺う、

「ねえ、まだ鬼にならないの?早く鬼になって僕の弟になってよ。」
目の前にいたのは十二鬼月の鬼だった。
炭治郎は蜘蛛の巣に貼り付けにされ、隊服は裂かれ、折れた日輪刀が転がっている。身につけているのは六尺のみ、四肢を縛る糸だけは赤く染まり他の糸より頑丈に拘束されていた。

ドクンッ
「うっ、、、、あ゛ああ!」
肉体の内側から、焼かれる様だ!
だめだ、だめだ!俺は禰󠄀豆子を助けないといけないのに!!!!

炭治郎は自らの腕を引きちぎらんばかりに、肩を揺らし、蜘蛛の巣からの脱出を試みる。
「そんな事しても無駄だよ。」
「禰󠄀豆子を、返せー!!、、、!あ゛あ゛あ゛ーーー」
「お前の妹は、ここにはいないよ。」
「あ゛ーーーはっはっ。。。どうなっている。。。!?うっ、身体が熱い!、、」

揺れる灯火の中、鬼は諭す様に話した。
「僕の名前は累、坊やは僕の弟になるんだ、あの方が、血を坊やに与えて下さったからね。。。本当は、妹が欲しかったけど、研究に使うからってどっかへ持って行っちゃった。」
この芯の髄からくる、熱は無惨の血なのか。。。
「あの方は言っていた。この少し前に、お前らの様な鬼狩りを鬼にしたら強い兄ができたから。お前も鬼にしてみると。それにお前の妹は他の鬼とは違うんだって、、、」
「禰󠄀豆子を返せ!!!」
「だから、ここにはいないよ。あの方のいる場所も誰もが知らない。呼ばれないといけない場所にいるんだよ。」
苦しむ炭治郎を横目にその場を楽しもうとしている

「そうだ!昔、姉さんが言ってた!秘め事すると家族の深い絆が手に入るんだって!まー逃げようとした方の姉さんはお仕置きをしてる時に、裏切り者ってずっと叫んで日の光で死んだんだけどね。。」
「何、、、を言ってる。。。?」
「坊やはまだ人間、あの方から鬼になるのを見届けろと言われてる。。。殺す訳にはいかない。」
「早く、、、ほどけ!」
「母さんが言ってたんだ、人間は淫らな行為を隠したがるって!僕と坊やの秘め事だ。。。」

累は興味を探究する様な、そして、新しい玩具を手に入れた幼子の様な表情をしている。

「何を。。。」
炭治郎の胸に耳を当てる累、
「心臓の音がする。」
累は片方の胸の突起を味見する様に舌で転がす。もう片方は指で優しく撫でる。
「う、、やめろ、、」
拘束されてる蜘蛛の巣は丈夫で抵抗ができない。
「うるさいな、お前は僕の弟になるんだからしっかり隅々までいじらないと秘め事にはならないだろ。」
累の小さな手は胸から腰にずらしそのまま六尺の膨らみに手をかける。
「そ、そこわ、、、や、め、、」
熱い、、、これは、無惨の血のせいなのか、それとも、。。。

累の唇が、首筋まで上がり、耳元で話した。
「知ってる?人間の男の子は、坊やくらいの年齢で精通ってのがあるんだって、僕はそれが来る前に鬼になったから感覚がわからないんだ。どんな感じか見せてよ。」

累は六尺の脇から胡瓜程の物を引きずり出し、握り、撫でた。

「や、、やめ、、」
だんだん、芯へ血液が流れる感覚がわかる。
「やはり坊やは、まだ人間なんだね。鬼ならこんな感じにはならないよ」

冷たい累の手で撫でられていた物の、扱いが次第に激しくなる。
「くっ、これ以上は、、、」
「もっと楽しませてよ。」

雷鳴が遠くで響き、涙が地面に落ちる様な雨音が外から聞こえる。
濡れる地面の匂い、古い家屋の匂い、白濁とした液体が撒かれた室内は独特な臭いがした。

炭治郎の身体の熱がおさまってきた。
色は桃色、瞳孔が細く。狩猟動物の様な瞳を持った鬼が産まれた。

「やっと僕の弟になったね。今日起きた事は誰にも内緒だよ。だって、これはぼくとお前の絆だから!!!さー顔も新しくしてあげよう、さあ降りておいで」
強固な糸がスッとほつれていく。

蜘蛛の巣から、鬼と化した炭治郎が解放されて、すぐだった。
気付けば、累の胸に炭治郎の腕が突き刺さっていた。
「、、、お前は、僕の弟としての役割があるんだよ、、、、?なんで、こんな、、、!僕の方が強いのに、、、」

そこからも一瞬の出来事だった、
累の胸から腕を引き抜いた炭治郎は、足元の折れた日輪刀を取り、累の身体から頭がなくなった。

薄暗い屋内に響くのは、激しく降る雨の音。
そこには丁度、蜘蛛を頬張るヤモリの姿。
累の姿はなく、黒い灰が舞っていた。

「禰󠄀豆子、、、兄ちゃんが助けに行くからな。どんな姿でも、兄ちゃんは、、。。禰󠄀豆子。。。」

感じる。もうこの世界のに禰󠄀豆子の存在はないという事に、
きっと血の繋がった兄弟だからなのだろうか。もう、家族はいない。。。感覚でわかった。

日輪刀は血で、深い紅玉の様に美しい光を放つ。
「母さん、ごめん。長男なのに守ってあげられなかった。。。ごめん、禰󠄀豆子。。。皆、鬼になった俺を許してくれ。。。」
そっと、日輪刀を首に添えた。

「すぐそっちに逝くから。。。」


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