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2階から帰ろとした友人の話


この話は長めなので目次を用意しますね。



ー 目次 ー


1.Dreamin'

2. 黒のラプソディー

3. Baby Action

4. 唇にジェラシー

5. ホンキー・トンキー・クレイジー




ってこれ





BOØWYの3枚目のアルバムじゃーーーん





……あれは中学生の頃。

放課後、教室でいつものように駄弁っていると

友達(これ以降、Aくんと呼ぶ)が

突然とんでもないことを言い出した。


「2階って低くね?」



一瞬なにを行ってるか分からなかった。


そんなこと1ミリも考えたこともなかった。


突拍子のない発想をする彼のことを


人々は"天才"と呼ぶのだろう。


Aくんはいつも独特な発想で私たちを驚かす。



そう、あの日だってそうだ……




(回想)






バン!!!


キャーーーーー!!!!!!!!!!!!





しまった。


間違えてナミとノジコの回想をしてしまった。



そんなことをしてると


Aくんはおもむろにカバンを担ぎ


窓枠に足をかけ始めた。


私はAくんに何をしてるのかと聞くとこう答えた。


この学校は校門までグルっと廊下を回って


階段を降りてから下駄箱まで回らなければならない。


それを窓から飛び降りて一気に真下にある校門まで


ショートカットすれば大幅な時間短縮になると。


このあまりにも無謀だと思える計画を聞いた私は


こう思いました。さぁ次のページ……




こいつ天才か!と思いました。


(スタジオ爆笑)


吉村「こいつらバカだ」




感動しすぎてしくじり先生の収録みたいになってしまった。


私はロマンを感じていた。


実際に窓から下を覗くと行けそうな気がする。


私たちもに期待が込み上げる。


さっそく彼は颯爽と荷物を背負い、


我々に「また明日」と告げる。

その背中は夕日と混じり、とても輝きを放っていた。

そして、彼は飛んだ。

皆の期待を背負って飛び立ったのだ。

人間は翼がなくとも飛べる。

それどころか彼には翼が生えてるようにさえ見えた

彼に昇降口などいらない。

彼自身が昇降口になるのだと。

そしてその姿を見届けたあと

我々は窓の下を覗いた。


すると、彼はこうなっていた……















あ、死んだわ


Aくんは足を抱えながら倒れ込んでいた。

そこにはあの輝きは一切なく、ただ虚しい背中があった。

私たちはすぐさま保健の先生を呼びにいく。

「先生ヤバいです!Aくんが飛び降りました!!」

先生「え゛?!」

ありゃ、伝え方ミスったな。

すぐ駆けつける先生、うずくまるAくん。

何があったか聞くも、Aくんは頑なに喋らない。

そりゃそうだ、アホすぎるもん。

ひとまず保健室に担がれるAくん。

応急処置を終えて改めて先生が聞くと

「2階から帰ろうとしました……」


先生唖然。


そりゃそうなるでしょと至極真っ当な反応が帰ってきた。

ちなみに彼はあのあと病院で見てもらったところ。

足にめっちゃヒビ入ってたらしいっす笑

※実際のレントゲン写真


松葉杖で学校来たときはゲラゲラ笑いました。












ゲラゲラの実 (グラグラの実)ってね。


なんちゃって。

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