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2月は逃げる

こんにちは♪ #医療系事務職員応援隊の長幸美です

週末はずいぶん暖かい一日でしたね。皆さま、如何お過ごしでしたか?
私の休日は、いつもと変わらず、おさんどんをしつつ日頃できないことを・・・というわけで、月に一回の自分メンテナンスの一日でした。
今年は皆さんもご存知の通り、診療報酬改定の年。例年であればコラムで解説していたのですが、今年は趣向を変えて、zoomを使いワンポイント講座を開催しています。週3回などと無謀なことを言ってしまいましたので、仕事の合間でレジュメを作り💦不足分は日曜日に補う・・・という感じでしょうか。
私は、再就職時に縁あって医療機関に就職して、医療事務を始めました。それからかれこれ30年、どっぷりと医療・福祉の業界にいます。診療報酬・介護報酬等の改定は私にとってはカンフル剤、お祭り騒ぎのようなイベントとなっています。(叱られるかしら?)

さて、そんな私が意識してきたことは、情報の集約と発信・提案です。
当時は、告示が出てからが勝負という面もあり、2月ごろはコンサルのセミナーを聴きあさり、情報をあつめることに終始していました。しかし今では、厚労省からほとんどの検討会資料は公開されています。したがって、事務職員はこれら膨大な量の資料から、次の改定での予測を立て、自医療機関の方向性や取り組むべきことなどをまとめて、協議し院内外へ向けて発信していくことが必要になります。

今年はコロナ禍2回目の改定で、改定の内容もかなり影響を受けているのではないかと思います。

一つ目は、データ活用です。いまだ医療業界では、紙の運用が多いものです。電子カルテが開発されているのですが、運用は紙カルテのまま・・・というところが少なくありません。このために不必要な作業が増え、負担になっている医療機関も数多くあるのが現状です。それに加え、「外来データ提出加算」が新設されました。ざっくりいうと在宅医療やリハビリテーションの情報を国に提出するというものですが、介護保険のLIFEと同様、クリニックにもデータを求めてき始めているところがあります。ICTを活用して、医療の質を担保していこうという方向性の表れだと思います。

二つ目は、医療機関の役割分担の明確化です。今年10月から外来の医療機能報告が開始されますが、これは、立場を明らかにせよ、と求められているように思います。看護師の処遇改善に加算がついていますが、すべての医療機関に分配するような内容にはなっていません。急性期医療やコロナ対応をしっかりと実績がある医療機関にはインセンティブをつけようというものになっています。つまり、箱モノや頭数(員数)による評価はもうしないという意思表示のように見えます。

三つ目は、地域連携が新しいフェーズに入ってきた、ということです。これは上記役割分担と密接に関係してくるのですが、診療所も含めて役割を明確に切り分けてきていると思います。例えば「感染対策」一つとっても、役割を三つに分け、①感染のリーダー的役割(急性期病院)、②後方支援病院、③小規模病院とクリニック、それぞれに役割を振り当てられ、①の急性期病院が中心になり、地域の②③の医療機関の支援をしつつ、地域の中での感染対策を構築していくことを求められているようです。

これらのことを考えていくと、中途半端な医療機関、受け身の医療機関(患者が来たら診察しよう、入院患者を確保してたら何とかなるか・・・etc.)という医療機関にとっては、次期改定・・・つまり2年後の医療・介護の同時改定以降のことがとっても心配になってきます。厚労省はもう10年も前から方針を発表し、準備をしていますので・・・

私どもの会社にも金融関係やME機器等の取引業者様を通して相談をいただくことが多くなってきました。いずれも「どんな医療を、どんな人とつながって提供していくか」ということをこれまであまり考えてこなかったんだろうなあ~という医療機関からのご相談が多いのが現状です。理事長先生や院長先生の思いに寄り添い、整理し機能を充実させていくことも仕事の一つと理解しています。

今が踏ん張りどころです。先生おひとりの力ではどうにもならないことも、「つながっていく」ことにより、実現の可能性は広がってきます。まずは足元(現状分析)を見て、ご自身の思い(夢)を実現できるようにしていきましょう!

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