在宅介護の実際・・・②
こんにちは。長 幸美です。今日はプライベートな話をします。
私の父は昭和10年生まれ、86歳になります。認知症があり、要介護3。頑固な昭和の男、のイメージが強い父。・・・ですが、忘れっぽくなり、今では母のことも、ムスメのことも、わからないようです。
父の兄弟姉妹は糖尿病の罹患者が多く、インスリンを使用している方もありました。父はインスリンこそ使っていませんが、長年糖尿病を患っています。糖尿病と認知症の関係は深い関係があると認識しています。糖尿病は食事療法がとても大変だという印象を持っていますが・・・
一昨年10月1日、父は「親父を迎えに行く」と言って歩き回り、けがをして救急搬送されました。そのあと、小規模多機能を利用するようになり、1年たちました。訪問診療・調剤薬局・訪問看護、と様々な介護支援を受けています。そんな父ですが、風邪ひとつ引かず・・・元気そうに見えますが、糖尿病の状態は悪く・・・訪問診療の先生からは薬剤療法と食事療法を勧められていました。ご飯は半量にすることと、おかずはこれまで通り、しっかりと栄養を考えること・・・さて、コマッタ・・・あまり料理は得意ではなく・・・
その時から、夕食をインスタグラムに投稿することにしました。父に提供した食事の記録です。父は食いしん坊で、毎食「おいしいねえ」といいつつ完食してくれています。父の食事の記録と、ちゃんと作る!ということのプレッシャーを自分に課すために毎日投稿・・・です(笑・・・お恥ずかしいのですが)インスタグラムに投稿していると、フォローしてくださる方、「いいね」を押してくださる方があり、本当に励みになっています。
さて、今回新型コロナウィルスのオミクロン株の感染力は非常に強く、油断ができないなあ・・・と感じています。私は医療機関に勤めていて、感染委員会や褥瘡委員会などの委員会事務局を務めていたこともあり、感染対策も気を使っています。しかし・・・
父が利用している小規模多機能事業所で、コロナ感染者が出ました、ほぼ同時に娘が利用している障害者事業所でも・・・ほぼ接点がないとはいえ、介護事業所ではPCR検査の実施、健康観察や感染対策について頻繁に連絡があります。また、訪問診療及び訪問看護の方々は感染対策をしたうえで、訪問してくださり、本当にありがたい・・・
それにしても、今回の「オミクロン株」・・・ほんとうに感染力が強いようですね。これまでは接触感染や飛沫感染の予防対策を徹底して、何とかやり過ごしてきましたが、今回ばかりは、ひたひたと身近に来ているという感じを受けています。
そんな中、糖尿病の怖さも改めて感じています。というのが、ほんの2日程度で、踵に大きな褥瘡ができました。本当に一瞬の出来事だった・・・訪問診療の先生も皮膚科の先生も「おそらく治らない、上皮化することはないだろう」といわれていました。
褥瘡には適切な処置と食事が大事だということを、病院時代の知識を最大限に動員し・・・食事にたんぱく質を増すことを試してみようと思いました。亜鉛はどうやって増加したらいいかわからないので・・・父は、お味噌汁等の汁物が好きです。その汁物に、動物性たんぱく質(ちくわやかにかまなどの練り物)と植物性たんぱく質(大豆製品)をプラスして・・・呉汁の元(乾燥大豆の砕いたもの)を主にお味噌汁の中に入れ、「蛋白増しまし」(笑)。本当にこれがよかったかどうかはわかりません。しかし、1週間後に父の踵の褥瘡は「上皮化」が進み、皮膚科の先生もびっくりする回復力。「自己免疫も治癒力もまだ残っていますね」というありがたいお言葉が・・・!
仕事をしつつ、自宅介護をしていくには、訪問診療をはじめとする介護チームの方々のお力がとっても大事になります。そのサポートがあって初めて成り立っていくものだと痛感しています。
今回の令和4年度診療報酬改定は、その多職種チームの後押しをする改定のように思います。例えば、働き盛りの方の職場の産業医との連携、学校医との連携・・・さらに、介護事業所だけではなく、歯科の先生との連携、薬剤師さんとの連携・・・とても大事ですね。さらに、感染拡大時にどうつながってくださるのか、対応してくださるのか。とても重要なことだと思います。
私自身の経験は小さなことかもしれません。しかし、家庭介護をしていくためには、皆さんの力を借りなければ、とても家族だけではできないのです。私自身、昨年は介護離職も考えました。とても仕事をしながらの介護はできません。職場の上司がサポートしてくださり、現在も仕事を続けられています。社長をはじめとする職場の皆様に感謝です。
写真は、毎日の食事(昼食)の1枚です。この日は「大豆増しまし」、あったか田舎うどんでした。これからも毎日、素人ですが、飯炊きばあさんとして、家事も仕事も頑張っていきたいと思います。