見出し画像

音楽


幼い頃からピアノを習っていたが
今ではもうポロロン程度しか弾けない。
学生時代は吹奏楽部であったが
今ではもう音にもならない程度だと思う。
演奏する側から離れた現在、
聴く専門になり
移動時間、休日は常に音楽を聴いて過ごしている。

私が音楽を好きになったのはジブリの影響であった
録画したとなりのトトロを
何度も何度も繰り返し見るうちに
セリフを全て覚え
どのセリフの時にどの音楽が流れるか
効果音まで簡単に思い出せるようになっていた
冒頭のワクワクが始まる跳ねるような曲
家族を思う暖かい曲、何度も聴いたため
いつも気づいたら鼻歌で歌っていた


久石譲さんの名前を知ったのは小学生の頃。
千と千尋の神隠しが公開され
新たな久石さんの曲に
子どもながら感銘を受けた。
映画が始まり、「あの夏へ」の曲と共に
タイトルが流れる時、
映画館にいる人たち全員が
千尋たちの物語の中へ入っていく。
空気がガラッと変わる瞬間に鳥肌が立った。

吹奏楽部の顧問だった先生が言っていた。
私たちは演奏することを知ってしまった
演奏を共にする仲間と音を重ねる楽しさ、
言葉では言い表せることのできない胸の高ぶり、
演奏の始まりと終わりの一音の空気感、余韻
演奏者でしか感じることのできない感情を
知ってしまったらもう戻れないと。

私は学生以来演奏することもなく
演奏する側から聴く側になってしまった
しかし音楽を聞けば思い出すのだ
あの演奏の空気感
空気が響いて音となり
その音に感情が乗っていくあの感覚を。

念願叶って
久石譲さんのコンサートに行けることになった
久石さんはどのような指揮をされるのだろうか
どのような音を重ね、奏でるのか

夢にまで見ていた人間国宝級の
久石譲さんが指揮する演奏会
そして日本屈指の新日本フィルハーモニーが演奏する。

久石さん達にとっては
数多くの演奏会の中の一つかもしれないが
私にとっては生涯夢に見た、
たった1度の演奏会である
演奏会の数時間が私の人生にとって
かけがえのない、
生涯何度も思い返したくなる宝物になるのは
間違いないだろう

今回「紅の豚」の交響曲もあるとのことで
とても楽しみである。
私の大好きな曲である「帰らざる日々」。
色々な帰らざる日々を聴いたが
武道館で行われたジブリの曲のコンサートでの
帰らざる日々は格別である
この曲が心底大好きなので
是非とも演奏されて欲しい。切実に。

久石さんに会える日が、
演奏を聴ける日が待ち遠しい
素敵な日になるのは間違いないが
その日、その時間が来るまで
胸を高鳴らせ楽しみに待つのである

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?