飲むわけでも吸うわけでもない私にとってゴールデン街はなくてはならない場所というわけではない。だがすぐ傍に誰かが生きていて、呑んで、喋って、笑っている。その気配が感じられることで、たとえ束の間であったとしても孤独が息をひそめる。その心地好さがわかる程には私も孤独が滲みついたようだ。

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