ダメになる
コロナ禍に飽き飽きとしている。
ちょっと前、オミクロンがこんなになる前のこと。
友人に誘われて街に飲みに行った。
久々のことだった。
おっさん二人でもお店で飲むビールは美味い。
友人との乾杯は最高だ。
ちょっといい感じのお寿司屋さんで、コースで出てくる。
自分の稼ぎじゃなかなか行こうとは思わない場所。
カウンターのみで一つ一つの料理を堪能する。
ビールから日本酒にチェンジして最高の時間。
話す内容なんて無いようなもんで。
子供はどうだ?
仕事はどうだ?
あーでもねーこーでもねー。
そんな時間の大切さを知った。
店を出て案の定飲み足りないってなって。
夜の街に溶けていく。
【宇宙の床】
右も左もどちらでも
ルールのわからない矢を投げて
夜に溶けるようにだめになる
いい歳こいたおっさんが
的にはじかれ折れ曲がる
終電終バス行っちゃって
最後は寂しさ残しタクシー
何かを託したシャッターは
宇宙みたいな床を撮っていた
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