鵺の陰陽師9話と21話から始める2度目の27話の深読みよもやま話

スクショをいっぱい貼ってあります。全部深読みで俺の妄想です。
27話好きすぎか?

読み返していて

鵺の陰陽師21話のこの構図どこかで見たことあるなあ~って思ったんだけど

鵺の陰陽師21話


鵺の陰陽師9話
鵺の陰陽師9話

9話のこの構図と全く同じ。
すさまじい圧縮というか読者のみんなはわかってるよね?
っていう信用を感じる。
だからこそ21話は学郎のセリフなしですっと入ったわけだけど。
藤乃家が鵺についての真実を伝えてそれに学郎が答える形なんだけどだからこそ

だけど俺の思いは変わらないよ鵺さんは人間の味方だ

鵺の陰陽師9話

の一言が21話まで響いてるしそれの間にお風呂回の鵺さんの代葉への対応が響いてくるのがすごくいいと思う。

鵺の陰陽師は

28話現在でもとにかく学郎周りの説明がくどいくらいの繰り返しの多い作品だと思う。
お人好しで、自己肯定感が低くて、助けを求められたら迷わず助けて、
誰かが傷ついたりつらい思いをするくらいなら自分を差し出す
っていう学郎をしつこく描いてると思う。
だからこそ代葉編も、隊長編もどうせうまくいくんだろ?じゃなくて頑張れ学郎お前は頑張ってきた出来るぞ!っていう応援の仕方ができたと思うし、だからこそ26話27話がめちゃくちゃよかった。

27話の話

2度目ですけどまあ書きたいので
26話含め27話はここまでの話をひっくり返す話だったと思う。
学郎の性格の中でも特に自己犠牲的な面や自己肯定感の低さを先輩を通してダメなところだろ!と糾弾する話。
これまでも数多く自己犠牲的な面は描かれていて

鵺の陰陽師3話
鵺の陰陽師9話


鵺の陰陽師16話

基本的にかっこええ!お前こそ主人公だ!と思わせてくれる要素ではあるんだけど間違いなく悪いことだよねとも描かれてる。
特に悪く出てるのはここ

鵺の陰陽師5話

そう26,27話のリメイク元である5話。
ひとつ前の記事でも書いたけど周防先輩は初登場3話で

君がなんで誘われたか怪訝でならないって顔してるのが気に入らないよ
君が凄い人だから誘ったんだ
自己評価は過不足無くね!

鵺の陰陽師3話

って学郎を評価してる。
調査の建前だったかもしれないけどこの評価は本心だったんじゃないかな?

だからこその

鵺の陰陽師27話

先輩は最初から学郎は凄いって言ってるのに
学郎はいや俺が不出来でいや俺ができてなくてって全然わかってないし
でも代葉とは隠し事共有して助け合ってる(ように見えて)

鵺の陰陽師5話

先輩はこうも言ってくれてたのに。
それでそんなに私は頼りないか!って先輩が爆発したのがあのページ。
ギャグ調から落としてくるように見えて実は学郎がわかってないからそう描かれているだけっていうのが本当に好きでしょうがない。
最初から学郎を凄いって言ってくれて不安だけど一緒に部活しよう!って誘った先輩が本筋に合流する話と先輩を主題にした5話のギャグ調を合わせた完璧な話。
ここで3話で先輩が学郎に不安を吐露した後の学郎の独白もまた27話に返ってくる。

鵺の陰陽師3話

俺が!俺が!ってなってる学郎に本当に重なってていい。
隊長になって、代葉に認められるくらい強くなってそれでもお前は自分のことだけか?って責め立ててくる。
ここでカットインしてくる膳野君はもちろん面白ポイントなんだけどそれだけじゃなくて

鵺の陰陽師5話

5話の時にクラスメイト達は四天女の噂の真偽で騒いでたのであって彼らは2話で学郎がいいやつで人を助けるために真っ先に体を張れるカッケーやつだってことはみんな知ってるんだよ。
クラスメイト達は学郎が周防先輩にふさわしくねえダセえ奴だとは思ってないと思うんだよ。
なのに学郎が間抜けな恰好をしていや俺にはふさわしくないよねって喧伝して回るのはそういうことじゃねえ!!って言ってんだよね。
作者の人そこまで考えてないと思うーーーーけどどうかなあ~~~~~考えてそうでもあるんだよな。半々くらいだと思うけど。
だからここで膳野君が夜島らしいぜって言ってるのもギャグでありながらも
それだけじゃない、学郎の自己肯定感が低いところも人を頼れないところもクラスメイト達はわかってるって証になってる。
もっと言えば5話の被害者である生徒会長は

鵺の陰陽師5話

って学郎に言ってくれてるんですよ。リメイク元の5話で。
同じようなシチュエーションも持ってきてるし流石に意図的じゃねえかなあ~?
そのうえで学郎が絞り出した結論が今は難しい気がします。
ここまで深読みしても学郎のがそう答えるのがわかる~~~~~~~~ってなるのがね~~~~~積み重ねうまいよなあ~~~~

あとここには別の学郎のいいところであり悪いところが出てて味がする。
ここは要するにこれなんだよな。

鵺の陰陽師8話

学郎は何か困難に直面した時逃げない。
1話で鵺さんと出会ったときも
5話の噂の時も、
10日間で代葉を倒す無茶ぶりをされた時も
海で辻田たちがレベル2とかち合ったときも
代葉が大怪我をしてもっと大きなものと戦ってると気づいたときも
隊長たちにカチこみをかけたときも逃げない。
お人好しで皆を助けたいと心から思ってる凄くてカッケー奴だから。
だからここで嘘偽りなく自分にはできないって真正面から答えてる。
めっちゃ好き~~~~~~~~~~~~~~
あと心があふれて涙を流してるの好きなゲームを思い出して好き。

学郎は作中1話以来の2度目の涙なんだけどここから変わっていくっていう
サインな気がする。
1話で涙を流した時も
俺は選びたかったんだ自分も他人も傷つかない道を
って覚悟を決めた時の涙だったし。

で1話を想起したところで1話その言葉に続くのが
俺は臆病者だから
なのが27話の
今まで誰かがつらい目に遭うのに怯えていました
に掛かっていてもうグッときますわね。
でも学郎は1話の学郎じゃないからそこから

鵺の陰陽師27話

もうね代葉編で力だけでは代葉に勝つことはできなかったってこと、
代葉に勝っても藤乃家、ひいては双斧さんには絶対勝てなくて
鵺さんが奥の手を使って辛勝したこと
隊長になったのも結局守りたい皆の中のはずの鵺さんが命を
差し出してようやく交渉になったこと
全部学郎はわかってる。自分じゃ何もできてないってわかってる。
このコマめちゃくちゃ染みるよなあ。
これは何度も言うんですけど
でも学郎は自分じゃ何もできないって事実からも自分が臆病であることからも逃げないから。
代葉を助けたようとあがいたように10日でもっと成長するって言いきれる。
いやーーーーー27話本当にいろんな要素が詰まってるベスト回!!!!!!!最高!!!!
川江先生そこまで考えててくれ!!!!!!!頼む!!!!!!
以上

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