伊藤詩織のハニートラップ説、枕営業説を伊藤側の視点から反論してみる
ハニートラップ❤
ハニートラップ説、枕営業説が以前からネットで流れていた。今回は伊藤詩織の行為がハニートラップではなく枕営業でもないという視点でネットに流れた噂について反論してみる。
まず二人の出会いが、ニューヨークのピアノバーであったという点である。ピアノバーというのはキャバクラかそうでないかという議論もあったが、山口氏がもっていた名刺から、そのピアノバーが明らかに日本でいうキャバクラであることが判明した。
職業に貴賤はないとはいうものの、判例にも見られるようにこうした職業では営業の一環として枕営業が実在する。
しかしだからといって伊藤が枕営業を行っていたということにはならない。
ハニートラップという仕事
世の中にハニートラップという仕事が実際あるのかというと、実際ある。
間に媒介業者又は人が入り企画立案すると、その分の費用もとられるから、もっと高いものになるが、金に余裕があると人を陥れたり、情報を得るために簡単にこういうものを使うことができる。
時としてこうした活動から得た情報や工作が企業や国家におおきな利益をもたらすことがある。
これが個人ではなく、国家間のスパイ活動に使われる場合には用意周到に年単位で準備されるといわれている。
多くは海外へ行った際に、接触のあることが多いという。
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事件がベトナム戦争時の韓国軍性的慰安所について記事を山口氏が週刊文春に寄稿した時期と重なっていたため、その記事をつぶすために韓国シンパの人物が、ハニートラップを仕掛け、薬物を使ったレイプ犯とのレッテルを貼ることで記事の信憑性を貶めたのではないかというものであった。
山口氏はワシントン支局着任後
・2013年から公文書館等の調査を隠すことなく行っていた。
・2014年の夏、公文書発見以来山口氏はTBSで報道すべく本社と交渉を続けていたが、本社はなかなか首をたてにふらなかった。
・2015年に入るとTBS は最終的にこれを却下した。そのため山口氏は社に届けを出して記事を週刊文春に持ち込んだ。
・2015年3月26日に記事は週刊文春に載った。その記事が出る前日中吊り広告が出た3月25日に伊藤から就職依頼のメールと東京で会えたらうれしい旨のメールが来たのである。
この記事と伊藤のメールのタイミング、そしてメールの内容から、ハニトラが疑われた。また当日伊藤の態度からそのように感じたとよかつの女将のような人もいる。
ちなみにこの時のメールは
この最初のメールで伊藤がなぜ東京に戻ることを知っていたのかと疑う人もいる。記事が出る前日で、東京本社に呼び出されることは山口氏すら知らない。伊藤が東京にいるからにしても就職の依頼であれば近々の話であろう。ワシントン支社にいる支局長がそう頻繁にもどるとも思えない。
これに対する伊藤氏の答えは「東京にお戻りの際はぜひお会い出来たらうれしいです。」は社交辞令にすぎないというものであった。
伊藤氏が東京にいるので、東京に戻る機会があればというニュアンスで書いているとすれば確かに不思議ではない。
そしてタイミングも記事が出る前日であることから、単なる偶然であると言えば否定できない。
中吊り広告が前日に出たという説もあるが、それを見たという証拠はない。むしろメールのやりとりからは記事のあることを知らなかった様子である。
ただ、山口氏の記事を読むとメールでは読むと言っておきながら読んでいなかったのは、就活としてはやや不自然ではある。また山口氏が鮨屋の店主と記事の話をしていた時も、内容が難しいとして積極的に会話に加わってはいないのも奇妙である。曲がりなりにも国際関係学の単位をとり、ジャーナリストになろうという人間が、週刊誌に載った程度の記事について鮨屋さんとの話が難しいというのは信じられない。聞き手にまわって山口氏に話させるということも接客業経験のある伊藤であればできないことはなかっただろう。だとすれば、最初からこの話題を避けようとしていたとも考えられる。
しかしこれらはいずれも疑惑の範疇で、証拠にはならない。山口を誘ったタイミング、「東京」というキーワード、その他の疑惑だけでは、計画性のあるハニートラップであったことを証明することはできない。
山口氏が公文書を発見した2014年夏ころ、伊藤はイタリアから戻り、山口氏より日テレのインターンの紹介を受けた。二人は別々のルートで同年9月の国連会議に参加していたが、伊藤と山口氏とはすれ違いになって顔を会わせることはなかった。
山口氏が韓国軍慰安所に関する重要証人のインタビューを行った2014年12月、伊藤は金欠と称して急遽日本にもどり、山口の記事がTBSで報道されないと決まった翌年2015年2月頃に伊藤はロイター日本支社の事務所にインターンとして勤め始めている。これが奇しくもTBS本社のすぐ近くにあった。これだけの偶然というのはなかなか少ないとは思うが、それでも単なる偶然といえばそれまでである。
これも確たる証拠にはならない。
ロイター通信日本支社のインターンは無給だった。ちょうど山口氏とTBS本社とのやり取りが決裂して、TBSで韓国軍慰安所の件を報道できないとなった頃である。伊藤は履歴書に書いていない原宿の駅前マンションに住んでいた。しかし、ロイターの仕事はフルタイム、他の空き時間に通訳等のバイトをしていたとしても相当高給なバイトでなければ生活はできない。そんなことから誰かの支援があったのではないかという疑惑が浮上した。
マンションの部屋はオーナーが愛人疑惑で一時話題になった大手不動産会社の元社長であったこと、伊藤が賃貸契約書を一審で出していなかったこと、履歴書に原宿の住所が記載されていなかったことなどから、伊藤とオーナーとの関係が疑われた。
結局、伊藤は控訴審後半に不動産屋を思い出したとして賃貸借契約書のコピーを出してきた。契約書には大家の名前は出ておらず窓口となった事務所と不動産屋名があるだけで、10万円の家賃を7万程度にまけてもらって住んでいたことがわかった。
そもそもなぜこのように住まいのことが問題になったかというと、山口氏には履歴書の神奈川県〇〇区というのが頭にあり、送るのが遠いのでホテルで休ませたとしていたが、伊藤は原宿に住んでおり、山口にも原宿に住んでいることを話したというのである。
山口としては聞いたおぼえがなく、むしろ神奈川の話をし、出身大学の校舎がある近くと認識していた。そこで山口弁護団としては、原宿の話をしたという伊藤側の主張に反論すべく、伊藤が住んでいたマンションのオーナーとの関係性を疑い、あえてそのような噂のある原宿マンションのことを山口に言うわけはないと反論したわけである。
ところが伊藤側は控訴審後半になってわざわざ賃貸契約書を提出し、金額を明らかにし、とりたてて高額でない家賃で過ごしていたことを証明した。しかもその賃貸借契約書には、オーナーの名前は載っていなかった。
元大手不動産会社のオーナーと賃貸借契約にある不動産会社の社長は二人とも過去同じ会社の役員で、知り合いであったようだが、裁判ではそれ以上追及されていない。 また、賃貸借契約書の不動産会社社長の氏名は珍しいもので、検索すると韓国キリスト教団体に属している人物名が出てくる。しかし検索結果がそうであるというだけで、同一人物かどうかもわからない。たとえ同一人物であったとしても信仰は自由であり、なんの証拠にもならない。
枕営業
枕営業について、この事件を風刺してイラスト化したはすみとしこが訴えられている。
はすみとしこ自身、イラストは本人ではないとしているが、一般的には本人や裁判所を風刺したものであるとみられている。
本人である場合にはイラストの違法性をめぐって公共性、公益性があり、真実相当であるかどうかが問われるが、伊藤は真実ではないとし、一審は真実でないと判断した。
そもそも枕営業とは何かというと、業務上の利害関係にある人間同士が性的な関係を築き、交換条件にして交渉や契約などを有利に進めたり利益を得ようとする営業方法であるとされ、不道徳・不正行為と見られやすく、それに係わった人間や組織(会社)などを主に揶揄したり侮蔑する目的で使用される。そのため、一審はイラストに枕営業とあることを侮辱、名誉毀損とみた。
この場合枕営業かどうかは仕事やVisaを獲得しようという意図があったか、交換条件として性行為を行ったかどうかがポイントとなる。
伊藤は元キャバ嬢ではあったが、山口氏との性行為は店の営業とは関係ない。ただそこで知りあったという繋がりを個人的に利用してメールをしたにすぎない。
山口氏の陳述では「不合格ですかか、不合格ですか」と言いながら山口の陰部に手を触れたり、しまいには口淫にまで及んだという事なので、これは平たく言うと広義の枕営業、枕就活とでもいうものだろう。しかし、裁判官はこれを見落としたかまたは無視して、山口氏ですら枕営業などということは言っていないなどとという判決文を書き、侮辱、名誉感情侵害したなどとしてはすみとしこ氏、およびその他二人のリツイート者に損害賠償を課す判決を出した。
控訴審でははすみとしこが本人ではないつもりで描いたイラストが、結果的に真実相当であったと証明しなければならない。山口氏が控訴審で勝っていればまだしも、同意していないと判断されてしまったため、はすみとしこは窮地に立たされた。
このはすみとしこの裁判で問題というのは
とみている。
イラストが似ていなくても、周囲にちりばめられた言葉から容易に本人であることは同定できるし、本人の裁判に関する情報が盛り込まれている。今となってははすみとしこ氏の意図はともかく、本人と裁判を揶揄する風刺であることは理解できる。
伊藤側としてはこれを本人だと同定することは難しくない。
さらにはすみとしこ氏が、控訴審で山口氏の不合格ですかストーリーを引用して、その見落としを指摘しただけでは、伊藤が枕営業をやったという証拠にはならない。したがって真実相当性はみとめられない。
はすみとしこが主張できるのは
➀伊藤は就職を世話してほしいとして先にメールを送って面会を求めた。そして東京での面会希望の部分を社交辞令としてBlackBoxから削除している点である。つまり、本人ですらお疲れ様メールはおかしいという自覚があったのではないか。
②伊藤は元キャバクラ嬢であり、自分の酒量を知っているし、アルコールを伴う接待に慣れている。山口がアルコールのある店に寄るついでに伊藤を誘ったのは不自然ではない。しかも顔見知りの小さい店で、ビザの話をしたのを店主や女将が聞いているのに伊藤はビザの話をしていないと否定している。故意にビザとの関連を隠し、山口氏が下心をもっていたと思わせたと考えられる。
③伊藤の就職はあくまで依頼・応募であり、オファーではなかった。しかるに友人にはオファーと言っている。伊藤は受け身であることを強調し、自分からの積極的な意志を隠そうとし、嘘をついた。
④伊藤は山口と会った2015年4月にニューヨークの大学を卒業していなかった。これははすみとしこ氏が履歴書を確認している。きわめて短期間の在学でイタリアへゆき、その後ニューヨークにもどるも金欠で帰国しているので卒業資格があったとは考えられない。つまり卒業する見込みがないのに卒業予定として山口氏に就職を依頼した。経歴を詐称しての必死の就職依頼であるため、貸しも義理もない山口氏に頼みこむため、酔ったふりをしてホテルまでついていったと疑うことはできる。
➄伊藤はVisaの取得を優先して考えている。そこへ正式面接を経てからなどと言われると、卒業証書は必須になってくる。しかし彼女は在学途中で帰ってきているので、卒業見込みはない。形式的とはいえ正式の面接で卒業できていないことがわかると山口氏の力をもってしても入社はかなり難しい、VISA の獲得もできなくなってしまう。ゆえに山口氏がメールで仕事の話をすすめようとしても正式面接が前提であればそれ以上はのらなかった。
伊藤側の視点からの可能な反論は
❶社交辞令なので省略した。
❷軽いやり取りはしたが、ビザをどのように具体的に獲得するか、見込みなどの話はなかったという意味。だから別れた後メールで確認した。
❸見栄をはりたかったので友人にはそういった。ごめんなさい。(犯罪でも不法行為でもない。)
❹❺卒業のための単位はとっていた。単位の取得は個人情報で大学が教えることはない。単位をとれなかったという証拠はない。事件のためニューヨークに行くことができず、卒業式にでられなかったという反論ができる。
はすみとしこ氏の主張は単なる想像で、証拠はない。
かくして最高裁が山口VS伊藤の控訴審の結果を根底からひっくり返すくらいの判断をしないかぎり、はすみとしこの控訴審は勝つことが難しい。
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