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XENO公国 No.130

0130〜執政

気がついたらマコトはベッドの上にいた。
"マコト、マコト!"
サキはマコトに呼びかけていた。
"こ、ここは?一体"
"町外れのバーよ。アレッポくんよ。かくまってくれているわ"
"なにがあったか、話してくれないか?"
サキは皇帝のこと告げずに竜に成りきっているマコトをヤギリたちによって救われたこと。そして西国の将軍がマコトを裏切ろうとしていることだけを伝えた。
"ヤギリたちに止められたのか。すまないことをしたな。まだ頭がキリキリする。なにか大切なことのような気がする"
"まだ休んでいていいわ。竜になりかけたんですもの。もう少し回復してからね。そうそう食べ物持ってきたわ"
そう言ってサキはマコトにスープを出した。
"うまい"
サキはマコトとこの時間が永遠に続くように願っていた。
・・・・・
しかし、実情はそうも言っていられなかった。やられたと思っていた皇帝はドラゴンに姿を変えて鉱山に向かっていき、城に残ったヤギリはミジェラと共に残った兵たちを取りまとめて今後のモルガン国の立て直しを担っていた。
"兵をいったん集合させて対策を練らなければならないな。ダルク!ミジェラと共に兵をここに集めるんだ"
ヤギリはダルクに言った。
"はっ、分かりました"
"おでも一緒に行くんだな。分かったぞ"
ダルクはそのままヤギリの配下となり扱いは兵長のままであった。
"ふぅ、これはまた話題が山積だな。一人じゃ対処しきれない。マコトが本調子になったらやってもらおう。シゲ爺とか何やってるんだ?誰かいないか?"
"ワタシで良ければ"
ナギサとヤモリがやってきた。
"ナギサだっけ?キミにはマコトの様子を見てきてもらうよ。本調子ではないと思うけど、闘いに備えてマコトの戦力が必要なんだ。具合を報告してくれ!"
"はい、分かりました"
"そしてキミはヤモリくん?使えるのかな?シゲ爺という爺さんが北の精霊の泉にいると思うんだけど、連れてこられるかい?"
ヤモリは答えなかった。
"しゃべれないのかい?ナギサ!二人で行動してもらえるかい?マコトの所に行って、それからシゲ爺のところに行って連れてきてほしい"
"はい、分かりました。ヤモリ!この方はヤギリ様だよ!言うことを聞くんだ!いいね!"
ヤモリはうなずいた。
"後は鉱山に向かったマナカたちだな。無事でいてくれたらいいけど・・・"

#XENO公国

西野亮廣さんのモノマネみたいに夢が広がってゆけばいいなと信じてやってゆくよ!