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XENO公国 No.125

0125〜アレッサとモルガン

"ふふっ、何かは知らんが大事なモノを託したようだな。小娘"
皇帝は火炎をドーム状にしてアレッサの逃げ場をなくした。
"私の名はアレッサよ。ケンの許嫁だった女。ケンの恨みが晴れるなら死んだって悔いはないわ"
"余もこれ以上の攻撃はないのだ。まさかこの業火の中で生きているモノなど想定はしてないのでな。まさか大勇者に嫁がいたとは初めて知ったわ"
皇帝は動けないがこの業火の中で焼けることはない。ただアレッサの攻撃が当たれば倒れしまう危険はあった。そしてアレッサは持っている紫のゼクノライトの効能が消えてしまえば、焼き殺されてしまう。いち早く槍の攻撃を皇帝に当てなければならなかった。
焦らす皇帝と真実を暴いて皇帝を倒したいアレッサとの一騎討ちだ!
始めに仕掛けたのは皇帝だった。皇帝は業火を円にしてアレッサに投げた。
アレッサにはヒカルに予備のゼクノライトをあげてしまったために、今あるだけのゼクノライトしかなかった。しかしそれを悟られぬよう皇帝の投げた火炎に飛び込んで槍で散らせた。
アレッサには秘策があった。それはケンから預かった形見の宝玉で、ケンからもらった唯一の贈り物だったのだ。
"最期に聞きたいことがあるの。大勇者ケンはあなたを親友と言っていたわ。あなたにとってケンはなんだったのよ!"
"ふふっ、親友か。その絆で金のゼクノライトを送ってくるのだ!いかようにもなるわ!はっははは"
"やっぱりね。とんだクズ野郎だったわ。さよなら"
アレッサはケンの宝玉を皇帝の口の中に放り込みその業火に呑まれてしまった。
"んっ?ぐっ、ぐおおおっ!な、なにをした?"
皇帝が悶え苦しんでいる。
"今更死など怖くはないわ!お前の口の中にはケンからもらった宝玉が入っているの。それはねケンがあなたからもらった数々の苦しみそのものよ!"
アレッサはそう言って燃え尽きた。そして苦しみ悶える皇帝は必死になってその宝玉を吐き出そうとしている。
"ここで!こんなところで、く、朽ち果てる訳にはいかんのだぁ!"
皇帝はそこから動かず自らに死神を呼んだ!すると自らが石化していったのだ。

#XENO公国


西野亮廣さんのモノマネみたいに夢が広がってゆけばいいなと信じてやってゆくよ!