![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/27024440/rectangle_large_type_2_897b345249d5c2e3ed3a71915636b488.png?width=1200)
XENO公国 No.68
0068〜二人の皇帝
"ゴンゾさんはやさしかったんだ。結局いつも寄り添ってくれてた。それなのにオレをかばって死んでしまったんだ!"
マコトはくやしげに言った。
"なるほどね。確かにアンタがすべきことはゴンゾの分まで生きることさ。ワタシだって辛いさ。けどね、ダンチを失ってあの貴族門番を倒してくれたのはアンタたちだよ!ゴンゾに希望を与えてくれたんだ。もちろんワタシら城下町の住人にもね。そのアンタが自暴自棄になって死ににゆくようなマネをしちゃいけないよ!"
女は言った。
"今のオレのチカラじゃ皇帝に勝てないのかな?"
"さあね。大貴族様すら倒してしまうほどのチカラがあって皇帝に勝てるかなんて分かりゃしないよ!けどね、守りたいことを忘れて玉砕してゆくヤツなら決して勝てやしない。それだけは分かるよ。ゴンゾは決して望んでやしない"
"分かったよ。じゃあオレはどうすればいいんだい?"
"守りたい人を忘れずに皇帝んとこ行きゃいいんじゃないのかい?そしたらオマエは強いはずさ!"
"分かった"
"じゃあ、行くのかい?"
"うん"
"いい顔になったね。ゴンゾも喜んでいると思うよ"
"ありがとう"
"さあさあ、食べるもん食べて、お腹いっぱいにしてゆくんだよ"
"うん!もっとゴンゾさんの話しを聞きたいな"
"そうだねぇ〜・・・・"
その晩はその家で過ごして朝早くにその家を出ようとしていた。
"どうしても行くのかい?"
ゴンゾの嫁は聞いた。
"大丈夫だよ。守るために闘うだけだから"
"そうかい。なにかあったら戻ってきていいんだからね"
"ありがとう"
そう言うとマコトはまたムジェラとモジェラを担ぎあげて朝暗いうちに家を出たのであった。
西野亮廣さんのモノマネみたいに夢が広がってゆけばいいなと信じてやってゆくよ!