XENO公国 No.128

0128〜記憶を操れ

ヒカルとサキが地下通路に入ると、なにやらどこからか叫び声が聞こえてきた。
"な、なんだ？"
"どうやら下の方から響いてくるようですね。なんでしょうか？"
声はどうやら地下牢から響いてくるようだった。
"ぐおおーぐおおー"
"どうするんだ！ヤギリ？"
ミジェラはヤギリに言った。
"とりあえず今はこの状態で置いとくしかないなぁ。ボクはそもそも相手を倒すタイプじゃないんだ"
マコトが半身竜となって、暴れまわっているのをヤギリの結界で封じ込めている状態だった。
次に到着したのはナギサだった。
"マコト様！どうなされたのですか！大丈夫ですか！"
ナギサは半竜のマコトに声をかけた。
"バカ！近寄るな！"
ヤギリは怒鳴ったが、それも遅かった。マコトの間合いに入ったナギサは半竜の咆哮を浴びて、その場にうずくまってしまった。
ついてきたヤモリの方といえば、結局なにする訳でもなくナギサの燦々たる姿を見て姿を消した。
次に現れたのがヒカルとサキだった。
"キミはアレッサといた男の子だね"
ヤギリはヒカルに言った。
"ヤギリさん！聞いてくれ！コイツを使ってマコト様の皇帝の記憶を消してくれ！もしこのまま竜になってしまったとしても、それが皇帝の呪いと同じものだったら元に戻るかもしれないんだ！"
そう言うとヒカルは紫と黒のゼクノライトをヤギリに渡した。
"分かったよ。やってみる。その代わりに結界を解くことになるから戦力にならない者はここから出ろ！アイツのようになってしまうぞっ！"
"ふん。侮ってもらっちゃ困るって。おでは充分戦力じゃろうが！"
ミジェラはスカイハンマーを構えた。
"ボクだってアレッサからもらったゼクノライトがあるんだ！アレッサの分までやらせてもらうよ！"
震えていたがヒカルは決意を持って残った。
"私はここにいたい。ここでマコト様に声を届けつづけます！"
サキは決意を持って言った。
"よし分かった！いくぞっ！"

#XENO公国