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XENO公国 No.110

0110〜故郷の闘い

"盲目の死神というからジジイかと思えば、子どもではないか。お前ごときに怯えるオレではないぞ!"
タケシは自分を奮い立たせた。
"分かったよ。部屋を汚してしまう。そこは友だちの大切な家なんだ。外に出てくれ!"
ヤギリは言った。
"ここは大貴族様の生家なのだ!お前ごとき友だちとは身分違いも甚しいぞ!"
"らちが開かないな。力づくでやるけどいいのかい?"
"くっ!"
タケシは自分から外に出て行った。
ヤギリと改めて対峙するとやはり上位の死神の風格があり、タケシは圧倒されてしまう。
タケシは兵士の剣をかまえた。
"じゃあ、いくね"
ヤギリは言うと死神の効果を発動しタケシに襲いかかった。タケシはやはり立ち尽くすだけだ。精霊加護の賢者のカードを持ちながらもいっこうに反応できてない。
"うおおーっ"
タケシは剣を振りかぶるのが精一杯でそのまま石にされてしまった。
"マコト、ボク達の敵になってしまった。なぜだ?"
ヤギリは今まで旅してきたマコトとの思い出を振り返って悲しくなっていた。
それからまもなくマヒルとマナカが合流して、事情を説明した。
"そうだったの・・・"
マナカは改めてマコトが皇帝側に付いて自分たちを攻撃してくることを改めて認識した。
"でもさ、洞窟のおじさんが言ってたよね。ボク達兄妹のキズナを繋ぐモノを見つけたら仲直りできるって!"
マヒルは二人に言った。
"そうね。希望は持っていきましょう。ただマヒル!私たちはあくまで両親を取り戻すことだけなの!マコトが皇帝と何かするなら勝手にやればいい"
"でも、話しあえれば話したいな。このままじゃボクも悲しいから"
ヤギリは言った。
"そうね。マコトにはマコトのやり方で私たち家族を守ろうとしているのかもしれない"
マナカは続けて言った。
"さぁ、いきましょう!私たちの強さは証明されたわ。一気に皇帝を説き伏せて、両親を取り戻そう!"
もう迷いはなくなり、三人は故郷の家を離れて一の橋へ向かった。

#XENO公国

西野亮廣さんのモノマネみたいに夢が広がってゆけばいいなと信じてやってゆくよ!