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XENO公国 No.95

0095〜ミジェラと乙女

"おじさん!ちょっとまってて"
ヒカルは町外れの小さなバーに入っていった。
看板には占いも兼ねているようだった?
しばらくするとヒカルは男の子と一緒に出てきてミジェラを見上げた。
"わぁ、おっきいなぁ"
"だろ。この人が助けてくれたんだよ"
"お姉ちゃーん。言ってた人来たよ"
女の人が出てきた。なるほど風貌は美しくカードの占い師の面影があった。
"こんにちは"
"お、おではミジェラ。あんたが乙女か?"
"そうよ。名前はアレッサ。占いもやってるわ。これでも結構当たるのよ。あなたが来ることもね"
"ボクはアレッポ。お姉ちゃんの助手をやってるんだよ。よろしくね"
"アレッポ!遊ぼうよ!向こうでこのおじさんがスゲ〜の作ったんだ。見にいこう!"
ヒカルが言うとアレッポはついて行ってしまった。
"あ、あのーおでは・・・"
"こう見えても私は武闘派なのよ。強くなりたいの。ミジェラだっけ。私と闘ってよ!"
"なんだ、おめえ強いのか?おでみてぇなデカイのと闘えんのか?"
"どうぞ。私に勝ったら言うこと聞いてあげるわ"
"よし。わかったぞ!お前さんをやっつけるぞ!"
"じゃあ、倒されたら負けでいいかしら?"
"いいぞ!さぁ、いぐぞー"
ミジェラはチカラ任せにアレッサを叩こうとしたが当たらない。紙一重にかわしてよけているのだ。
"な、なんだあ?"
アレッサはクルクル回りながら、何かの粉をふりまき始めた。ミジェラは両手でアレッサを押さえ込もうとした。
"これでどうだ!あ、あれっ?"
ミジェラの両手でつかみこんだと思われたアレッサがミジェラの背後にいた。
"これで終わりかしら?"
"な、なにっ!これならどうだっ"
ミジェラは乙女のカードを出して、自分の周りに結界を張った。しかしいつのまにかアレッサはその結界の外にいたのだ。
"負けだ。おめえには勝てねーよ。そのチカラがあればマコトを救ってやることができるんだ!
たのむ。おでと一緒に来てくで!"
"そこに行けば私を満足させる男がいるってのかい?"
"マコトは強いぞ!なんたっておでの頭だからな"
"ふうん。いいよ。あんたについてってあげる。これ使いなよ。あんたにはこっちが合ってるかもね"
アレッサはミジェラに兵士のカードを渡した。
"この武器あんたのかい?兵士の効果で叩きまくってれば相当強くなるよ"
"ありがと。おめえ乙女だけどいいヤツだな"
"ふうん。私は真の男が見たいだけさ"
この後、ヒカルとアレッポをバーの店番に残し、二人はミジェラの結界に閉じ込められた市民を開放した。

#XENO公国

西野亮廣さんのモノマネみたいに夢が広がってゆけばいいなと信じてやってゆくよ!