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クルンクルンの世界6

クルネールは女神の集う国。女ばかりの集団で構成されている。男が生まれるとその男の子は隣の国クルーグルに行くのだ。こうしてクルネールとクルーグルは友好を築き上げてゆくのだ。クルネールでは新しく男の子が生まれていた。
"あ〜ら、かわいい。でも男の子ね。名前は何とつけたのかしら?"
1アネールが赤子を抱いた女ラーネルに聞いた。
"武者の子にふさわしくザンジロウと名付けました"
"ふ〜ん。で、手筈は整っているのだろうね?"
"それがクルーグルからは今のところ何の音沙汰もないのです"
2ミルネールが言った。
"いちいち反応の鈍い奴らだね。いいわ。私がじきじきにクルーグルにつれていくわ。文句ないわね!"
アネールは言った。
"お待ちなさい。アネール。その子が誰の子なのかご存知なのですか?"
玉間から現れたのは、0ネールネールだった。ネールネールは女神の集う国クルネールの実質支配者で友好国であるクルグールとは彼女のお陰で親密を保っていたのだ。
"女王様。この子の父親は誰なのですか?"
"ラーネル、あなたから伝えなさい。それがあなたが、No.3を名乗れる条件なのだから"
"はい。この子の父親はクルーグル国の2コジロウなのです"
"な、なんですって!それが本当なら母のお前がでしゃばっていいはずないだろう"
アネールは言った。
"いいえ。アネール。この国はいつだってクルーグルに身を捧げてきたのよ。ミルネール。お前なら分かるだろう。強豪する世界の中で一体どうやってこの国を守り抜いてきたか。魔法も知恵もない中で女神の国が生き残るには強国に寄り添うしかないの"
ネールネールはあえてミルネールに伝えて共感を得た。
"いいえ!女王様。私たちにだって、できることはあるはずよ!私たちの生み出す守護の力を使ってゆけば、いづれ"
アネールが言葉を放つと共にラーネルからザンジロウを奪いとった。
"見てなさい。私がこの子を使ってクルーグルとの交渉に行ってくるわ!どっちが上かをね!"
そのままアネールはザンジロウを連れて城を飛び出した。
"困った娘アネール。まぁ、いいわ。クルーグルに親書を送りなさい。いづれあの娘にも嫁いでもらうことになるのは時間の問題なのだから"
ネールネールは親書をラーネルに持たせて馬車で向かわせた。
ミルネールは不安をよぎらせながらも何もできないことに憤っていた。
#クルンクルンの世界

西野亮廣さんのモノマネみたいに夢が広がってゆけばいいなと信じてやってゆくよ!