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クルンクルンの世界5

クルマールの支配権で頂点に立つのがレイ家のマールーである。魔法王国の世界では異質の精霊使いではあるが、その実力はお墨付きで攻撃なら雷の精霊サファリスで敵を寄せつけず守りであれば大地の妖精ダファロスがクルマールごと結界を張ることができたからだ。とは言え地面上の結果ではあったので北からの風とか空からの奇襲については無防備に近かったのだ。
"急に呼んですまなかったね。タケル、サトリ"
三人が中に入ると玉座にマールーが座っていた。
"マールー卿。どうかなされましたか?"
"どうも空が怪しいみたいなんだよ。分かるだろ。サトリ"
"うっすら気づいてはいたけれど、最近になって風が上手く使えていないんだよね"
"北だよ。北の祠にクロギールどもがどうやら
入り口を作ってしまったようなんだ"
"入り口ってなんのですか?"
タケルがマールーに聞いた。
"どうやらクロギールの頭領は異世界への入り口を創っているようなんだ。今のクルンクルンにはない別ルールの世界らしい"
"別ルール?"
マーラーが聞いた。
"そう伏せたカードの合計を当てて勝負をするこの世界とは似ても異となる根本から違う世界なのだよ"
"どちらにしても北の祠には偵察にいくしかあるまい。ただ入れるのは精霊の加護を受けたボクだけだがな。その間は三人でこの国を頼んだぞ!"
"一人で大丈夫なの?"
"ただの偵察だよ。7日で戻らなければ軍を率いて迎えに来てくれ"
"分かりました。大地の魔法でこの国を守りぬいてまいります"
"ふっ。まぁ、そう固くなるな!タケル、サトリ、マールー!頼んだよ。よしサファリス!ダファロス共にゆこう!"
こうしてマールーは北の祠へと旅立って行ったのだった。
#クルンクルンの世界

西野亮廣さんのモノマネみたいに夢が広がってゆけばいいなと信じてやってゆくよ!