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XENO公国 No.105

0105〜三神雄

マヒルの飛行術は永久に飛べるわけではない。
体力がなくなれば、飛翼の杖に飛ぶ力を伝えられなくなり落ちてしまう。マヒルは体力がない分身が軽かったので一人では遠くまでゆけるものの、ヤギリとマナカを抱えた状態ではひと山越えるのが精一杯だった。
つまりカードが上位になりながらも、いまだ三人は北山の洞窟にいた。
"そうか、北山の祠に行ったのか。これで北の国アシェッタが流れくるようになるぞ!"
北山の洞窟の主ダールは言った。
"えっ、どういうことなの?"
マナカは聞いた。
"今までは北山の祠の竜が阻んでいたんだな。お前たちだけでよく倒したというべきなんじゃけどな。ここ数百年は竜のせいでアシェッタ国はモルガン国を侵略できなかったんだな。これでアシェッタがこちらに攻めてくるのも時間の問題というわけなんだな"
ダールは説明した。
"でもさ、この国の皇帝を倒すんだったら、アシェッタ国の力もあった方がいいんじゃないの?"
ヤギリが言った。
"う〜ん。アシェッタの属国になると、もっと悲惨なことになると思うぞ!''
ダールは言った。
"待って!あの竜さぁ、石になっちゃったけど、元どおりにならないのかな?"
マヒルは言った。
"ああ、できるね。確かにそうだ!また元に戻してアシェッタ国の侵入を防いでもらおう"
ヤギリは言うと乙女の加護つきの短剣を握りしめ死神のカードに突き刺した。死神のカードはグルグルと絵の部分だけ溶けたように回り始めて真っ黒になった。
"これで石化が溶けたはずだよ。また竜の祠に帰ってくれるといいんだけど"
"その役目だったらワシが行こう!"
ダールは言った。
"お前たちには一刻も早く親を救い出さねばならんのだろ。さぁさ、いくんじゃよ"
"わかったわ!まず鬼山のふもとまで一気にいきましょう"

#XENO公国

西野亮廣さんのモノマネみたいに夢が広がってゆけばいいなと信じてやってゆくよ!