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XENO公国 No.116

0116〜地下牢の案内人

"おおっ、ここだでよ。おでの閉じ込められた地下牢は!入り口はと、ああ、ここじゃ"
ミジェラはアレッサにもらった精霊のゼクノライトの粉末を自分にかけて小さくなった後、大きな入り口の横の小さい扉の前に立った。
"へえ〜ゼクノライトの粉末でそんなことできるの!すごい"
ヤギリはびっくりして言った。
"おおっ、そうだでよ。アレッサはいろんなこと知ってるし、めちゃくちゃ強いぞ。先に城のてっぺんの塔に行ってると思うがな"
地下牢はひっそりとしていて人のいる気配はなかった。
"カネは持っているのかい?"
ふと監視小屋だった所の後ろから声がした。
"オレだよ。ミジェラ、かわいがってやったろ"
"おめえは門番のカランじゃねえかよ。どうしたんだ?こんなとこで"
"ふふっ、変装してるようだが、変わっちゃいねぇな。オレはお前が出ていったからアテもなくここで暮らしているってわけさ"
"ねぇねぇ、ミジェラ、このおじさん誰なの?"
マヒルはミジェラに聞いた。
"おお、コイツはな、おでがこの牢にいた時の門番でな。カネのことばかり気にしているんでよ。相変わらずギャンブルばっかしているんか?"
"カネさえあればヒマも食いっぱぐれもないからな。お前さんはいい暮らしになったんだろ。カネくれ!"
"お金はあるけど、お父さんとお母さんの情報が欲しいの。大人たちは今どこにいるのよ!"
マナカは問いつめた。
"ふふ、教えてたらカネをいただくぞ。今さらわれた大人たちは鉱山の地下で働かされているはずだ。アイツらは地下に基地を作って西国に攻め入る画策を練っているのさ"
マナカはお金を渡して、さらに言った。
"その基地まで案内しなさいよ。アンタ一枚噛んでいるんでしょ"
"そりゃ、カネさえ頂けりゃ、どこへでも案内するわな。美人のネェちゃんは見向きもしなかったがな"
"おめぇ、アレッサに会ったんだな!どっちに行ったんだ"
ミジェラはカランに聞いた。
"しらねぇよ。声かける間もなく、そっちの通路に行っちまったからな"
"はぁ?そっちは皇帝の間につながってる特別ルートだねぇか!マズいぞ、アレッサとヒカルが危険だ"
"本当にそうなのね?"
マナカはカランに問いつめた。
"ウソじゃネェよ。さぁ、どうすんだ?カネはもらったし、どっちにいくんだよ!"
"ねぇ、マナカとマヒルは鉱山の地下に行くといい。ボクはマジェラと皇帝の間に行くよ"
ヤギリはマナカに提案した。
"わかったわ。くれぐれも無茶しないでね"
こうして城の塔に行くことなくマナカとマヒルはカランの案内で鉱山の地下へ。マジェラとヤギリは特別ルートを通って皇帝の間につながるトンネルに入った。
しかし、アレッサとヒカルはというとカランに聞いて城の塔に向かっていたのだ!

#XENO公国

西野亮廣さんのモノマネみたいに夢が広がってゆけばいいなと信じてやってゆくよ!