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XENO公国 No.107

0107〜故郷

ワカがスッと消えたことで三人は飛翼のカードを見つめた。
"コレって何人まで移動できるのかな?"
"それよりも第七の祠って言ってたけど、コレで世界中どこでも行けるんだよね"
"これを正確に使うためには地図が必要だわ。変なとこに飛ばされたら、ここに来た時間ももったいないわよ"
"そうだね。このカードは切り札として取っておいて今は城を目指してゆこう"
"その前に私たちの家を見ておきたいの。あれからずいぶんたったから"
"そうだね。ボクも帰ってみたいよ"
"分かったよ。でももうしばらく帰ってないんだろ?"
"う、うん"
マヒルは心配そうにマナカを見つめた。
しばらく進むと集落が見えてきた。
"あれかい?"
ヤギリは集落に指を指して言った。
"うん、そうだよ。奥にある川沿いの家なんだ"
"あれ?あそこ私たちの家だよね?兵士たちがいるわ!"
確かに目を凝らすと自分たちの家の周りには兵士が取り囲んでいるのだ。
".ボクたちを捕まえようとした連中だよ。なんでだろう?"
ヤギリは続けて言った。
"ボクが探ってくるよ。ここで争いはしたくないだろ。ボクなら知ってる人いないし、死神使えば情報も得られるからね。マヒル!いざとなったら空から救いに来ておくれよ"
そう言うとヤギリは死神の効果を自分にかけることで周りと同化し、街中へ向かっていった。
"お兄ちゃんに何かあったんだわ"
"マコト兄ちゃんが何かあるってなんなのさ!"
"だって家の周りに兵士を囲ませて私たちを捕らえるなんてこと、他の人じゃしないでしょ"
"ボクたちを捕まえるんだ?皇帝側についたってこと?"
"そう考えた方がいいのかもね"
"ええっ!ヤダよ。そんなことない!あんなに皇帝を倒そうと一人で行ってしまった兄ちゃんが寝返ってしまったなんてイヤだよ!"
"マヒル!あなたはまだ混乱してる。ここにいなさい!私とヤギリであの兵士たちから無理矢理にでも聞いてくるわ"
"姉ちゃん・・・"
言うとマナカは英雄の杖を振って守護の効果を全開にして走って行った。
"なんでだよ。マコト兄ちゃん。ボクたちは家族を取り戻したいから、こんなことしてるんじゃなかったのかよ!"
言うとマヒルは飛翼の杖を使って空を舞い、ゆっくりと上空から街中へ向かった。

#XENO公国

西野亮廣さんのモノマネみたいに夢が広がってゆけばいいなと信じてやってゆくよ!