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XENO公国 No.65

0065〜二人の皇帝

"マコトを追いかけるんじゃったら、せめて上位カードは必須じゃ。北の鬼山のさらに北に雪で閉ざされた洞窟がある。そこに住む兄弟がめっぽう強いと聞いたことがある。ゼクノライトを使った研究もしていると聞く。そこで一つ勝負を挑んでみたらどうじゃな?"
"やられたら死んじゃうのかな?"
マヒルは不安気に言った。
"う〜ん。どうじゃろ。皇帝じゃあるまいし、この国を支配することに興味はないと思うがの。殺される前に逃げ出すか?"
"ううん!ダメよ!ここで逃げ出すわけにはいかないわ!マヒル!またあのお父さんお母さんのいない家で食べ物もなく暮らすの?何のために頑張っているのよ!"
"うん!そうだね。ボク、逃げないよ!"
"ボクだってそうさ。じいちゃんの無念を晴らすんだ!"
ヤギリも覚悟を決めた。
"では、ワシからもお前たちに加護を授けよう。いつでもお前たちと共にいるからな"
そう言うとゲン爺は三人に乙女の短剣を渡した。
"ワシの念が入っておる。いつでも守護が発動できるわい"
"ありがとう"
"気をつけて行ってくるんだよ。無茶するんじゃないよ"
ヤギリのお母さんは心配そうに言った。
"行ってきます!"
三人は言うと北を目指した。

#XENO公国

西野亮廣さんのモノマネみたいに夢が広がってゆけばいいなと信じてやってゆくよ!