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XENO公国 No.58

0058〜三つ巴の交戦

"これだけ増えてくると正体をつかみにくいわ!
どこかに本体がいると思うの。結界をまず解くのよ!"
マナカは分析した。
"ボクがやってみるね"
マヒルがメジェラの足元を見まわすと、キラキラ光る石の破片が散らばっていることに気づいた。そこで皇帝の杖をつかって風をおこした。
マヒルのレベルでは竜巻まではおこせなかったが、足元の石を散らばせるには十分の風だった。
メジェラの周りのキラキラした石がなくなってしまうと増え続けていたメジェラの分身が一人また一人と減ってゆくではないか!
"おーおっ!さすがというべきだな"
メジェラの余裕はまだとれていない。
"それでも仕掛けていかないと倒せないんだよね"
マナカは英雄の加護を使って賢者から死神を呼び出した。マナカの死神は精霊に近く、黒い影をまとったマナカはメジェラに向かって効果を発動した。
"これは!なんだ?"
黒い影がメジェラを包むとそこから精霊の効果を使えなくさせた!マナカの死神はヒトを倒すのではなくそのヒトの持つ効果を消したのだ!
"ぐっ!こ、こんなことができるというのか!"
そこにすかさずマコトが飛び込み、メジェラの番号を言い当てた。
"なーんだ。精霊の加護を受けた貴族だったんだね"
"ぐぐっ!さすがというべきだな。しかしオレは捨て駒!お前たちの能力は仲間にしかと伝わったぞ!ぐふっ!"
メジェラが倒れた。
"まだ、どこかにいるということね"
マナカがつぶやくとマヒルが動いた。
"ボクね。探せるかもしれない"
そう言うと皇帝の杖を振りかざし乙女のカードを取り出した。
すると守護の効果を広げ、皇帝の加護を使ってモジェラの存在を浮かび出したのだ!
"な、なに?"
なんと住民の男と一緒にいた女がモジェラになったのだ!
"お、おまえ?男だったのか?"
連れの男が言った。
"ちっ、しまった!"
"コイツら、一筋縄にいかんな。ムジェラ!全力でいくぞ!"
"なんだよ、せっかく門番に溶け込んでたっちゅうに、不意打ちできなくなっちまったわ"
ムジェラとモジェラが出てきた。

#XENO公国


西野亮廣さんのモノマネみたいに夢が広がってゆけばいいなと信じてやってゆくよ!