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XENO公国 No.131

0131〜鉱山にて

マナカとマヒルは地下通路から西へ出て、鉱山に向かっていた。
"飛んでいく?"
マヒルが聞いた。
"ここら辺りは隠れるところがないわ。どんな状態か偵察して方がいいと思うの。歩いていきましょ"
"お父さん、お母さん大丈夫かな?"
マヒルが聞いた。
"そうね。心配だわ。それより不思議だと思わない?鉱山で何をさせられているのかしら?"
確かにマナカが思うのも不思議はない。もはや何百という大人が鉱山に連れてゆかれて、なんの音沙汰もなかった。二人が向かっている間も出会う人間もいないのだ。
鉱山には皇帝に直接ゼクノライトを進呈するために別に自治が執られている。いわばモルガン国の支配下ではなく独立国家ともいえた。その鉱山の実質支配していたのがゾルと呼ばれた男だった。閣下と呼ばれたその男は鉱山の発掘に連れ去ってきた大人たちを使うまでもなく、ゼクノライトのカプセルの中に人間を綴じ込めて、そのまま人間をゼクノライトにしてしまう禁断の人造ゼクノライトに手を染めていたのだ!
ゾルには三人の腹心がいる。ジルとデルとジブライカだ。ジルは主に人造ゼクノライトの製造を行なっており、その研究が主たる仕事であった。一方デルは捕虜の管理を任されており屈強な腕っぷしが自慢であった。ジブライカは女性だが冷徹で容赦ない鉱山の番人であった。そんな中にマナカとマヒルが鉱山の入り口を見たのだ。
"あれが鉱山の入り口ね"
マナカは言った。
"でっかい門があるね。あそこが入り口かな?"
マヒルは言った。
"正面からいくの?"
マヒルは言った。
"一刻も早くお父さんとお母さんを助けるんでしょ!いくわよ!"
マナカは英雄の杖をかまえてカードを取り出した。
マヒルは飛翼の杖を使って空に舞い上がった。

#XENO公国

西野亮廣さんのモノマネみたいに夢が広がってゆけばいいなと信じてやってゆくよ!