僕が京大経済編入試験に合格するために足りなかったもの。

注意

この記事は、京大経済編入試験にのみフォーカスした内容となっています。

また、僕が実際に行った有用な対策、京大の傾向分析をまとめたものではありません。僕はこの編入試験を通して、京大を受けるために得ておくべきだった考え方などを、主観100%でまとめたものです。

かなり長いと思いますが、京大考えている人もそうじゃない人も読んでくれたら嬉しいなぁ。

はじめに

こんにちは。YASUTAKAです。2020年度経済系編入試験を受けて、神戸大学と東北大学に合格しましたが、本命の京都大学に不合格でした。

編入試験は一般とは比べものにならないぐらいの倍率の試験で、実力だけでなく運も絡むと、よく評価されています。

僕も京都大学に不合格になった時、運が悪かった、縁がなかったと思いこむようにして、なんとかメンタルを保とうとしていました。この編入試験対策でやり残したことは一つもない、そんな思いで、編入界隈を引退しようと思っていました。

しかし、運が悪かったと言い切ることもできないな、そう思ってしまうきっかけが不合格が判明して2日後の今日起きてしまったので、つらつらと綴っていきます。

昨日までの僕のあらすじ


僕は編入浪人してますが、編入現役(大学2年のとき)の経験談は省略させていただきます。

大学3年の春、京大への思いを忘れられなかった僕は、今年こそは合格しようと、編入予備校に入塾した。

流石は予備校。編入対策用のテキストは、ほとんどの大学の編入試験の範囲を過不足なく丁寧にまとめられていると思った。テキスト内に多数の例題を用意し、演習量も十分積めるような良書だ。

また、予備校にはたくさんの大学の過去問が十何年分も置いてある。独学ではなかなか手に入りにくい過去問が、入塾さえしてしまえば、簡単に手に入るのも大きすぎるメリットだ。

編入現役の時に、正直専門科目の勉強方法がいまいち掴めていなかった僕にとって、編入予備校は素晴らしすぎる環境だった。

まず、授業内で半年間かけて習う編入対策テキストがあるのだが、僕は最初の1、2ヶ月ほどで独学で1週した。(多くの合格者は自学自習で先取り学習しているように感じるので、当たり前ではあるが)

さらに、もっと問題演習を積みたかったので、受験校の過去問はもちろん、予備校においてある、受験校と問題の傾向が似ている大学の過去問を片っ端から解いていった。大体70年分ぐらいは解いたと思う。

京大の過去問については、授業内での演習なども含めると10周はしたと思う。大体の問題の答えの数値を覚え込むほどには周回した。

最終的には、編入学テキスト、今まで解いた過去問ほぼ全てを理解できたと言えるぐらいにまでは勉強できたと思う。

そして京大の試験当日、解き終わった時の感触は、ゴテゴテした計算問題が出ず、拍子抜けだったとは言え、すごくよかった。ただ、結果京大には落ちてしまった。

もちろん悔しかった。でも、予備校で誰よりも問題を解いた自信があったし、神戸大学、東北大学の合格という、今までの僕は勉強を重ねてきたと証明するものがあった。

だから、京大に落ちたのは、運が悪かった、採点者の機嫌が悪かった、と信じ、これ以上にない努力をしてきた、悔いはない、そう思い込んだ。


京大経済理系首席合格の方とのお話


京大に落ちたことを受け止めて、これからどうするかを考えていた時、たまたま昔から仲良くしてもらって頂いていた京都大学経済学部理系受験に1浪で首席合格した方とお話しする機会ができた。(不合格を知ってから2日後のこと)

その人は、今年公認会計士試験に失敗し、さらに第一志望の民間企業の最終面接に落ちてしまっていて、かなり落ち込んでいた。本人は、自分には会計士は難しすぎたと言っていた。

僕は、正直京大に首席で受かっちゃうような人が、公認会計士に実力不足で落ちるなんてことは、考えられないことだと思った。なので、京大に首席合格したのに、会計士が難しすぎるなんて僕には想像できないのですが、何かあったのですか、と恐る恐る聞いてみた。

するとこんな答えが返ってきた。

「俺はもちろん公認会計士の勉強もたくさんした。それこそ、浪人時代よりも勉強したと思う。でも、興味はなかったし、会計士の勉強も好きにはなれなかった。将来のためにただ漠然とやっていたと思う。

浪人の時は、俺は首席合格しか目指していなかった。受験は合格者の下半分は、もう一度受験したら、入れ替わる世界。そんな世界で<絶対に>合格するためには、一番を目指すしかない。

首席になるために、俺は受験生の中で一番「机に向かって」勉強したとか言われればそうではないと思う。だが、俺は机に向かっていない時間も勉強をしていた。予備校の休憩時間も、数学の雑誌を読んでいた。数学が好きだったから苦でもなかったし、勉強とも思っていなかった。大学受験の範囲を逸脱した範囲も知らず知らずのうちに身についていたと思う。

たしかに受験では数3の範囲を超えて解かせるような問題は出ない。ただ、受験範囲外の数学も、受験数学を解くための背景知識を身につけるのに役立つ。しょーもない差かもしれないが、その差が間違いなく俺とお前の差で、俺の中の大学受験と会計士試験の差なんだよ。

僕は圧倒された。何も言い返すことなく、これが首席か、受かるべくして受かった人の生き様なのか、と、ただその言葉を真っ直ぐ受け止めた。


僕が思ったこと


たしかに、僕は経済学が好きだと自信を持って言える人間ではなかった。経済学は、テスト問題は数学に似ていて、ゲームみたいで面白いとは思っていたが、それは純粋に経済学を楽しんでいるのではなかったなと思った。

実際僕は、経済の問題をたくさん解きはしたが、経済の本を腰を据えてじっくり読むということはほとんど出来なかった。マンキューでさえ読むのがわずらしく、章末に問題つけろぐらいの感想しか抱けなかった。

僕も実際に勉強をしていない時間も、京大のシラバスやレジュメや期末試験の過去問などと睨めっこして、少しでも編入試験に合格する可能性を上げようとしたが、それも経済学が好きでやったのではなく、編入試験というゲームをいかに効率よくクリアするかを目的としたものに過ぎなかった。

むしろ、労力を減らすために努力をしているということは、経済学が好きではなかったという裏付けにもなろう。

京都大学はおそらく経済の知識を本を読み込むなりして、泥臭く身につけた人が欲しいのである。だから、昔から記述を多くして、付け焼き刃の対策で経済学を身につけた人を弾いているのだろう。

受験生の時の僕はそのことに気づかなかった。確かに僕が今まで行ってきた対策は、京大以外では通用するだろう。ただ、京大に<絶対に>合格すると覚悟を決めた者が行う対策としては今思えばあまりにも不十分すぎた。

倍率が高く、合格人数が少ない京大編入試験でさえ、僕は何回受験してもしっかり合格してくる、いわゆる首席レベルの人は存在すると考えている。おそらくその人たちは、僕のように編入試験に出るとかでないとかで、範囲を取捨選択しない。経済学を心から愛し、学ぶことを労力と思わないだろうからだ。

例え経済学を好きになれなくても、執念で首席レベルになることは出来ると思う。一日何時間勉強する。どれだけ問題解くなどでノルマを課すのではなく、起きている時間は常に経済学のことを考えることで可能になると思う。トップの大学の首席レベルになるには、異常なほどの経済への愛か、その大学への執着心が必要だということだ。

まとめ

僕はこの1年間、京大経済編入試験に対して悔いが残らないほどにやり切った、そう思っていましたが、全くそんなことはありませんでした。

京大は自由な校風、貴方はその自由な時間の中でも尚経済学と向き合えますか?そういうようなメッセージがあったと思っています。

京大生とのお話で色々気づかされたことがあったので本当に良かったです。

僕が運次第では合格できていた域ぐらいにはいたのかどうか分かりませんが、もし受かっていたら、今まで書いてきたことには気づかなかったと思います。そういう意味では、京都大学よ、俺を落としてくれてありがとう、というべきかも知れませんね。(痛すぎわろす)

とにかく、まずは経済学への熱中か、京大への執着心が強く生まれるまでは、次の大学で目の前のことに対して真っ当になれたらなと思います。

今後京大編入を目指される方には、是非とも経済学を本当の意味で好きになってほしいと思うし、京大もそういう人材を求めていると思います。もちろん、京大の過去問やって、傾向に慣れることも大事だけどね。過去問できないと差をつけられるのは間違い無いし。

ここまで読んでいただきありがとうございました。初noteがこんな記事になると思っていませんでしたが、今後は実際に僕が使っていた参考書などなど、ゆっくりとまとめていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします!












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