見出し画像

YWTメソッドによる振り返りのすすめ

YWTメソッドとは?

兼任講師として勤務している法政大学の授業で、平常点の評価のためにミニッツペーパーや、独自の振り返りシート(リフレクションペーパー)を記述してもらったりしながら授業を行ってきました。
2020年のコロナ禍以降はオンラインやオンデマンド、最近では対面を同時に行うハイフレックス形式になったので、平常点をYWTメソッドという振り返りシートでつけています。YWTメソッドとは

  • Y:やったこと

  • W:わかったこと

  • T:つぎやること

の略で「日本能率協会コンサルティング」が開発した振り返りのフレームワークです。

個々人が自由に振り返りシートを記述するのではなく、型にはめることにより、どうやって書こうか?ではなく、何を書こうか?に集中できますし、グループでの振り返りシートの共有により集合知の形成に役に立つと考えています。
YWTメソッドによる振り返りは、法政大学以外にBBT大学(ビジネス・ブレークスルー大学)の担当講座の一部や、ショートコースであるDFC(デジタルファーストキャンプ)での振り返り・共有に使われたりと浸透してきました。
YWTメソッドのポイントや狙いを解説したページは次のとおりです。

ここでは授業で平常点をつけるときのYWTメソッドの記述のポイントについて述べたいと思います。

YWTシートの記述方法

大学でのYWTシートは平常点をつける関係で、次のような点を意識して200文字程度で記述するように学生に伝えています。特にYの何をやったかをしっかり書くように伝えています。「やったこと」→「わかったこと」→「次にやること(次への課題)」となるからです。

  • 記述粒度

  • 記述の網羅性

  • 記述の具体性

例えば、「公園にいって遊んだ」というシチュエーションで説明すると次のようになります。

記述の粒度

「粒度」という言葉はシステム開発ではよく使うことばで記述の大きさについて示す言葉になります。YWTメソッドでYのやったことを記述するとき、粗すぎてもいけませんし、細かすぎてもいけません。学生には授業全体が把握できるように200文字程度で記述する必要があると伝えています。

↑↑↑粒度が高い↑↑↑
「公園に行った」
「公園に行って遊んだ」
「公園に行ってブランコとすべり台で遊んだ」
↓↓↓粒度が低い↓↓↓

記述の網羅性

次に記述の網羅性も重要です。例えば「公園に行ってブランコと滑り台で遊んだ」ときに、「公園に行ってすべり台で遊んだ」とした場合は、ブランコの部分が抜け落ちていますので、網羅性が低いということになります。

記述の具体性

これは粒度にも関係してきますが、例えば「公園に行ってブランコと滑り台で遊んだ」をより具体的にするとは例えば「代々木公園に行って赤いブランコと青のすべり台で遊んだ」といったところになります。どのくらい具体的にするかは難しいところですが、200文字で収まる程度でできるだけ具体的にするとと良いと思います。

その他注意点

箇条書きの場合も極力文章にするようにお願いしています。例えば次のようにキーワードのみを記述をする人がいます。

  • 公園

  • ブランコ

  • 滑り台

このような場合は、

  • 公園に行った

  • ブランコで遊んだ

  • すべり台で遊んだ

などと文章で記述するようにお願いしています。

以上、YWTメソッドによる振り返りシートの特にYの記述のポオイントでした。エントリーシートの記述にも役に立つと思いますので、色々なところで活用されていくと良いと思っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?